マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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龍田大社の節分祭・御火焚祭

2015年11月12日 08時24分57秒 | 三郷町へ
13時半より節分祭が行われる三郷町立野南の龍田大社。

午前中に立ち寄った際、御火焚祭の護摩壇の設営をされていた。

久しぶりにお会いした上田宮司から「来てや」と云われてこの日は二度目の参拝だ。

年の初めの立春に一年間を無事に過ごせるよう祈願する節分祭が行われる。

始まるころには拝殿前の前庭は人が溢れるぐらい、大勢の氏子参拝者がやってくる。



神事に拝殿も上がれるが、溢れた人は前庭で立つ。

拝殿には御火焚祭に投げ入れられる祈願木がある。

無病息災健康祈願・交通安全など大願成就を願う祈祷木は大量だ。

そこには五色の垂れ・シデで飾った弓と四本の矢も奉っている。

神事は祓いの儀、献饌。



災いを祓う弓矢・・の祝詞を奏上される。

そして始まった弓打ち。

前庭に設えた台に登った禰宜さんが矢を射る。



四方に放つ矢はいわゆる「鬼やらい(鬼遣らい)」である。

周りを囲む参拝者は打つ瞬間を待つ。

すっと放たれた矢は拾って持ち帰ることができる。

家の床の間などに飾って家を守ってもらうのだと手にいれた人は喜んでいた。

次は拝殿で宮司による豆撒き。

「フクハーウチー」と大きく掛け声をかけて福豆を撒く。

玉串奉奠で終えた節分祭の神事だった。



その後は境内では厄除け甘酒が振る舞われる。

生姜も混じった甘酒の香りが境内に広がる。

節分祭を終えた次は御火焚祭に移る。

火焚の場は神社参道である。

右手に矢をゲットした人も火焚の場に移動する。



護摩壇はヒバの木で覆った。

一週間前、山に出かけて伐り出したヒバ。

木のぼり名人が梯子を架けて伐採したという。

同じく伐り出した松の木を六段積みにして設えた壇には大御幣を奉っている。

始めに行われるのは祓えの詞。

祓えは参拝者それぞれの場に移動されて行われる。



次は洗い米、酒、塩を壇に撒いて祓い清める。

塩はサカキの葉で摘まんで撒いていた。

これを四方それぞれにされる。

次は大御幣の前に立つ宮司が祝詞を奏上する。



奏上された御幣を禰宜が受け取る。

そこで交換した灯明箱は本殿前まで運ばれる。



火起こしは火打ち石。

点いたオヒカリは灯明箱内に納める。

丁重に運んで戻ってきた禰宜は壇に火を遷す。



その際には神職たちが袖を広げて見えないようにする。

火打ちの儀式もそうであったようだ。

しばらくすればもうもうと白い煙が立ち上がった。

ヒバの葉が燃えてパチパチと音がする。



二本のバチを手にして太鼓を打つ宮司。

ドン、ドン、ドン・・・ド、ド、ド・・ドドド、ド、ドンドドコドン・・・・。

ダイナミックなバチさばきで太鼓を打つ。



ときには大きく、ときには小さく。

鼓動が叫ぶような音色である。

数分経過したころに火の手があがった。

浄火によって焚きあげる火は煙とともに上昇する。



およそ10分後、祈願した木を火焚壇に投入される。

太鼓は宮司の他、神職が交替しながら打ち続ける。



その間は坂本巫女が鈴を手にして神楽を舞っていたが、鈴の音色は太鼓の音で届かない。



拝殿に供えた紅白のモチは奉納された開運餅撒きの餅。

この年、本厄けのご祈祷を受けた人たちが奉納された紅白餅である。

御火焚祭を終えて再び拝殿に移った参拝者。



福をおすそわけに撒かれる福餅に群がる。

押し合いへしあいに怪我人がでませんように・・・。

(H27. 2. 3 EOS40D撮影)


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