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バッハを好きになるのは音楽を聴く者の過程みたいで、そこからどこに行くのかが問題みたいなとところがあるます。
バッハのオルガンとか、“音楽の捧げも”などを凄く好きで聞いていたころから、だんだんとMJQやジャック・ルーシェなどのjazzに入ってきた思い出だあります。
そんな中では、このアルバム、初期の一つでありました。
このような、しゃれた音楽表現があるのだと、中学の小僧は驚いたわけで、その後
ダブル・シックス・オブ・パリなどを聞いてその流れを知ることになりました。
このような音楽は最近流れないし、JAZZ史にどのように残っていくのか少し心配になります。
一般的なアルバムが何度も何度も再発されるのに、少し外れると消えてしまうアルバムはとても残念です。
さてコーラスでバッハをジャジーに表現する、いまだに乗り越えるグループがないように思います。
バックにいるピエール・ミシュロのベースとガス・ワレスのドラムスも、とても上品なフランスJAZZです。
1曲目、フーガの技法からスタートするあたり凄い迫力であり、それを難なくと軽くヴォイシングすること、普通このグループを知っている方には何の説明も必要ないのですが、私の語彙では難しい。
2曲目のコラールも大好きでした。
3曲目のG線上のアリア、バッハ本体よりかこちらから入ったようなしっくり感です。
6曲目のフーガも、とても懐かしく、この当時私の心は今とは違い、清々として人々は善意で満ちていると、とりあえず私はそのような気持ちにいたはずであります。そこからスタートしたけれど、この後のアーチー・シェップあたりがいけないのかも知れませんが、これはその前です。
バッハの音楽が大好きという人はたくさんいるし、シングル・シンガースも大好きでしたという人もいると多いと思います。
でもその比率はどんどん減って行って、今でもシングル・シンガースを聴きますという人がとても少なくなったと感じます。
B面2曲目の“シンフォニア”の女性ソロの登るようなうつくしさがあります。
4曲目“カノン”「規別」「標準」を意味するギリシャ語で、最も厳格な模範をなす体位的手法がなされた演奏です。
5曲目は有名インヴェンション、このメロディなどはそれこそ10代の初めから頭に入っていたわけです。
最後はゆったりとしたフーガ、シングル・シンガースがただ単にバッハをするのでないことはこの前後を聴いて明らかです。素晴らしいスィング感とジャズテンポを持っていたグループだと改めて思うわけで、今の方にも是非聞いてもらいたいグループでした。
JAZZ SEBASTIAN BACH / SWINGLE SINGERS
1. Fugue in D Minor [The Art Of The Fugue BWV 1080] 2:14 $0.99
2. Choral: Wachet auf, ruft uns die Stimme BWV 645
3. Aria [Orchestral Suite No.3 in D minor BWV 1068]
4. Prelude No.11 in F [The Well-Tempered Clavier - 2nd Book BWV 880]
5. Bourree [English Suite No.2 in A minor] 1:44 $0.99
6. Fugue No.2 in C minor [The Well-Tempered Clavier - Book 2 BWV 871]
7. Fugue No.5 in D [The Well-Tempered Clavier - Book 1 BWV 850]
8. Prelude No.9 [The Well-Tempered Clavier - Book 2 BWV 878]
9. Sinfonia [Partita No.2 BWV 826] 4:54 $0.99
10. Prelude No.1 in C [The Well-Tempered Clavier - Book 2 BWV 870]
11. Canon
12. Two Part Invention No.1 in C BWV 772
13. Fugue No.5 in D [The Well-Tempered Clavier - Book 2 BWV 874]