JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

反撃 リー・チャイルド キリング・フロアー

2009-09-01 22:00:28 | 
家で本を読む時間を多くしました。
いつまでもパソコンの前に座っていないで、ベッドの中ですんなりと眠りに入ろうというわけです。
ところがなかなか面白い本に出会わない、フィリップ・マ-ゴリンの「野生の正義」や「女神の天秤」はいまいちだったし、その後図書館で借りたフィリップ・フリードマンの「合理的な疑い」も大好きなジェフリー・ディーヴァーの「獣たちの庭園」も途中挫折してしまいました。

図書館には潤沢に本はあるので、あたるまで変えれば言い訳ですが、それも面倒です。
夏休みを前にジョン・グリシャムの“路上の弁護士”とリー・チャイルドの“反撃”という文庫の上巻を2つ借りてきてさてどっちが面白いか。
グリシャムはあまりいい思い出はないので、(ほかの大好きなリーガルサスペンスと比較して)まるで知らないリー・チャイルドから読み始めました。




これがかなり面白い、なんてたってテンポがいい。最初の3ページでもう殺しが起きるし、そのページではジャック・リーチャーという主人公が登場するしでなかなか楽しめそうです。
そこまでではないものの、何年か前に大興奮したスティ-ブン・ハンターのボブ・リー・スワガーを一瞬思い出しました。
当時は「極大射程」でとりこになってブラックライト「ダーティー・ホワイト・ボーイズ」「狩のとき」そのほかスワガーのお父さんものまで随分楽しみました。
シリーズは続いていてスワガーさん日本にまで来たけど大失敗だったみたいです。
もう歳とりすぎです。
調べてみたらこのジャック・リーチャーさんも13作まで出ているそうで、翻訳は3つか4つみたいですが、これは2作目です。
テロリスト集団に偶然から捕虜になった主人公の超人的な反撃のお話で、ちょっと無理もありますが、(テロリストの司令官が超人的悪ですが、最初にそいつを殺せば簡単にことは済みそうなのに)でもいいテンポで楽しめました。
翻訳の小林宏明氏もちょっとユーモアの効いた言い回し、村上春樹を思いました。

ちょっと引用するとこんな感じです。
同じく捕らえたヒロインがリーチャーのドアマンだという身分をいぶかるシーン、

「なるほど、しがない男でも、なにか仕事をしているでしょう?」
「ドアマンだ、シカゴのクラブの」
「どのクラブ?」
「サウスサイドにあるブルース・バーだ。君の知らない店さ」
ホリーは彼を見つめて、かぶりを振った。
「ほんとにドアマンなの?ドアマンにしてはやけに冷静じゃないの」
「ドアマンって奴はいろいろややっこしい事態に直面するんだ」

なかなかいいです。

そこでアンソニー賞最高優秀処女長編賞を受賞した「キリング・フロアー」を続けることにしました。



こちらは、旅の途中にある街に寄った主人公が、殺人事件ととんでもない犯罪に巻き込まれて、対決するお話ですが、何度そこで殺された人が、偶然にもこんな関係なのか、とんでもない大掛かりな犯罪が、どう読んでも頭の悪そうな十数名で行われて、ボス格も出てくるととても小粒でした。これで賞なんですね。
反撃が75点ぐらいだと思いましたが、こちらは65点、そうなると次の話の感じからしても、これはお別れです。
ジョン・グリシャムに帰ることにしました。
コメント
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