週に出張が2本になるので、途中読む本を用意して置かないと凄い時間を無駄にしているような気になります。(このごろすぐ寝てしまうのに。)
図書館に予約しているものはまだまだ時間がかかるので、本屋さんで探してみました。
ジェフリー・アーチャーの新しいものが文庫で出ていました。
アーチャーといえば「ケインとアベル」1981年で驚いてその後「ロスノフスキの娘」1983年「大統領に知らせますか」1987年「チェルシーテラスの道」1991年とそのストーリー・テラーに本当に心躍らしされました。途中「百万ドルをとり返せ」なんていうのに戻りもしました。
政治家としてまた男爵の称号獲ながら、獄中につながれるなどしてあまりに有名ですが、その後の短編や「ゴッホは欺く」も心躍るというところまで行かなくなり、新作必ずでもなくなっていました。
久しぶりの長編(でも字が大きくて文庫2冊分はないと思う)でやはり読むことにしましたが、選ぶ理由もう一つ。
この小説の翻訳はアーチャーの翻訳はこの人という永井淳氏、でもこの名前をみて驚きました。アーサー・ヘイリーや大好きなネルソン・デミルの「誓約」の翻訳でも読みやすい、流れるような文そ見せてくれた氏ですが2009年6月4日に間接性肺炎という難病で亡くなっているからです。まさに最後の翻訳になったのでしょう。
亡くなったことを新聞でみてがっかりしましたので、寂しさのなかに挨拶をいただいた感じです。
読み始めますと、テンポがすぐにはなじまない。アーチャーの大河みたいなものに合って行くのにちょっと時間が要りましたが、さすがアーチャーと永井氏1冊目中盤から落ち着きました。
舞台もイギリスで、ここのところのアメリカの雰囲気とは大違い、ベッカムが出てくる現代ですが、刑務所だってティーの時間があります。
小説のような展開ですが(小説だ)ぐいぐいと読まされてしまいます。
ただ一つ腑に落ちないのは、ダニー・カートライトの葬式が簡単に納得されてしまうところ、イギリスでは葬式に棺を開けないのでしょうか。
そこだけはもう一度読み返しましたが、私が何か読み落としているのかも知れません。
この後待っていった本が図書館から届きましたので、次の図本はそちらです。