JAZZ最中

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貴殿はバリー・ハリスを持っていますか Live in RENNES / BARRY HARRIS

2010-08-11 18:12:57 | 聞いてますCDおすすめ


ショップに立ち寄ったらバリー・ハリスの新しいアルバムがありました。
なんとも懐かしい、貴殿はバリー・ハリスのアルバムを持っているでしょうか。
私はあのジャズ・ワークショップとケニー・バロンとのディオぐらいですが、なんだかひらめくものがあり買いました。
2009年10月のジャズ・フェスの模様ですが、なんとフランスのPLUS LOIN MUSICからで、アルバムには豪華なカタログ付きでした。
パラパラめくればいくつか持っているアルバムがありました。

バりー・ハリス、このコンサート、このとき年80才であります。今年なくなったハンク・ジョーンズさん(没92才)よりかはずっとわかいのですが、でも素晴らしい年齢でいらっしゃる。
ハンクさんの最後のアルバムもきになりますが、なんか急にこちらが聴きたくなりました。

アルバムには20曲というラインナップが書いてありますが、とにかくピアノ・トリオで淀みなく続く音楽、そこにはピアノの前にずっと坐り続けた達人が、変わらずに坐っているような、音が沁みているような演奏です。

かってB・パウエルの演奏の関連付けで語られたのでしょうが、このアルバムは、ピアノの前に坐る一人の老人の世界なのです。
5曲目“A TIME FOR LOVE”から6曲目“MY HEART STOOD STILL”にいたる優しいピアノの音色とゆったり連なる演奏、そしてインリズムに転換する機微、魔法にかけられているようです。
6曲目でベース・ソロが入りますが、ここは精鋭な激しいフレーズの必要はありません。ドラムスも一緒で、これはバリー・ハリスをいかにバック・アップするかに努めていて、それは逆に気持ちよく感じます。
途中のバーリー・ハリスのMC、8曲目などは、まるでおじいちゃんが、周りの人と語りながら舞台を楽しんでいます。
ゴチャゴチャいいながら曲を弾いてしますのも、余裕なのです。
そしてしっかりモンクのことを語った後の演奏“RUBY MY DEAR”はモンク天からおりて(だから天使みたいに優しく、でもモンク)来た様です。
12曲目はもう一つ横にいるデユーク・エリントンへのハリスの曲、これらがハリスのコンサート、ハリスしか出せない雰囲気かも知れません。
そのあとも続いてモンクなのは、このピアニストがとても尊敬していることがわかります。

16曲目“TEA FOR TWO”の昔のハリスを思い出す演奏に、次は“NASCIMENTO”コンサートの終わりの方に演奏するおなじみのノリで観客も楽しそう。残念ながらここはフランス、レンヌなので「ニューヨーク」とは声はかかりませんでした。

最後のPERKER's Moodを弾いて終わり、アンコールに入ります。
アンコールはガーシュインの“EMBRACEABLE YOU”に触発されたヴォーカルを聞かせる、“EM BARRY-HSRRIS-ABLE YOU”というユーモアたっぷりなのに、とても美しい演奏で素敵です。

聴き終わってみれば、尊敬するピアニストに対しての深い愛と楽しさが詰まった演奏で、このライブ、居られた方はさぞかし素晴らしい思い出になったでしょう。

1 She
2 Barry Harris
3 All God's Chillun Got Rhythm 
4 I'll keep you Loving You 5 A Time for Love
6 My Hear stood still
7 Barry Harris
8 6,5,7,3
9 Barry Harris
10 Ruby my Dear
11 Barry Harris
12 To duke with Love & Prelude to a Kiss
13 Off Minor
14 Light Blue
15 Barry Harris
16 Tea for Two
17 Nascimento
18 Parker's Mood
19 Barry Harris
20 Em-Barry-Harris-Able You


コメント (2)
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