
浅田次郎は読んだ事はありますが、そんなにマジじゃないから覚えていない。
なぜ読んだのかといえば、ただただ本の題名。
ハッピー・リタイアメント
私としては読まずにはいられません。
内容はエンターテーメント、別にどうのということはありません。
防衛庁と財務所のノンキャリアが全国中小企業振興会の神田分室というところに不本意ながら天下るのですが、ここは元財務省の上司が牛耳る安全対策場所、何もしないで給料のもらえるところ。ところがノンキャリアの二人、そこに在籍するものたちのハッピー・リタイアメントが解らない。
この二人、55歳なんです。ウ~ム。
でそこで庶務している年齢がよく解らない職員と戦いを挑むわけですが、エンターテーメントだからまあ内容は触れません。
それではちょっと抜粋を。
“樋口慎太郎は室内を見渡しながら訊ねた。官庁並みの給与が保証されたまま、この豪華な部屋で読書とインターネットの日々を送る。むろん休暇は規定通りとれるだろうし、残業もあるはずがはない。つまり、サラリーマンにとってこのうえ望むべくもない極楽である。”
実は私ちょっと心がいたむのです。
“ 「ったく!あんたらいったい何年、国民の血税で飯食ってきたのよ。上も下もつかえているから、横に出してもらったんでしょ。まあだわかんないかねぇ。いい、これが天下りってものなの!」
それはまるでありません。
そして極めつけの一言。
こいつも、おわっている。