JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

今年一年を華やかに強く LIBERTANGO IN TOUKYO / Naoko Terai & Richard Galliano

2012-01-03 20:58:34 | 聞いてますCDおすすめ


2012年最初のアルバムは去年最後に買ったアルバム、というよりか今年の最初はこれにしようと決めて買ったものです。
昨年の東京JAZZ2011での舞台の模様です。
昨年は良い年とはとても言えないことが多く起こりまして、静かに安全に過ぎ去ればという感で、私的には大きなイベントが会った記念すべき年ではありましたが、華やかさには欠けていました。
それで今年はどんな感じが良いかなということで、このアルバムを選択しました。
実は寺井の最近のアルバムには少し疑問があって買っていませんでしたが、このアルバムでその不満を払拭してくれました。

1曲目、寺井とガリアーノの大ヒット演奏から始まります。より自由に鋭く情熱的に歓喜が沸き立つようなリベル、今年はこのようにあって欲しいと少し大胆に思います。
2曲目はガリアーノのパリの街角を思わず思い浮かべてしまう演奏、バックのオーケストラがとても整然と美しく支えます。
3曲目はこれはピアソラの好きな曲、バンドネオンのそろからバイオリンが引き取っての寺井のソロ・パート、一本の弦が東京フォーラムのホールの空気を切り裂いていくような感じです。
4から6曲目がラリアーノのクラシカルな曲、ガリアーノの「passatori」にも収録されていいます。5曲目の短いながら美しいメロディから6曲目の激しい旋律に移っていくそれは、JAZZでもタンゴでもない、寺井とガリアーノのピアソラへの賛歌にほかなりません。
このコンサートの模様はTVでも放映されているし、あえて説明は不要かも知れませんが、東京JAZZへの出演に対して寺井が企画した“ピアソラ・プロジェクト”になっていて、心のそして構想のこもった演奏になっています。
迫力と技術と心意気が聞くものに勇気までもをあたえてくれるような感じです。
最後の曲はこれも大好きな「忘却」を演奏してくれているのがうれしい。
激しい情熱を落ち着かせてコンサートは終了します。

華やかで、哀愁があり、力強く、喜びにあふれ、慈しみあうようなそんな一年をこれから始めようと思います。
皆様にも幸多い一年であります様に。


LIBERTANGO IN TOUKYO / Naoko Terai & Richard Galliano

寺井尚子 ( Naoko Terai ) (vln)
Richard Galliano (accordion)
Stephane Logerot (b)
Orchestra Camerata Ducale
2011 9 3

1. リベルタンゴ LIBERTANGO
2. マルゴーのワルツ LA VALSE A MARGAUX
3. 鮫 ESCUALO
4. オパール・コンチェルト 第1楽章 OPALE CONCERTO PREMIER MOUVEMENT
5. オパール・コンチェルト 第2楽章 OPALE CONCERTO DEUXIEME MOUVEMENT
6. オパール・コンチェルト 第3楽章 OPALE CONCERTO TROISIEME MOUVEMENT
7. メロディセリ MELODICELLI
8. フ・レア FOU RIRE
9. ラ・クンパルシータ LA CUMPARSITA
10. 忘却 OBLIVION
コメント
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