ボッソがゴスペルを吹くアルバムの題名は「SPIRITUAL」、これはとても魅力的なアルバムだと思う。
ボッソのハイノートであれ、高速フレージングであれ、バップ・フレージングであれ、とても魅力的だけれど、もう一つ、歌物を吹くのがとても上手いのです。
カントーネやボサノバの歌をとても小粋に吹き上げるアルバムがとても良かったので、このアルバムもきっと流石ボッソとなる予見でした。
1曲目、テーマのあと快調なバップ・ソロ、流れる様に次から次へと続くフレージング、絵に描いたようなオルガンソロからドラムスとのバース、一気にアルバムの雰囲気を造ります。
2曲目、“Down By The Riverside” は得意のプランジャー・ミュートを使っての古きアメリカ調、このごろボッソか鳴らすこのミュートで音色を変える演奏をするように感じます。
3曲目ゴスペルの“Oh Happy Day”まるで教会か、南部の集まりで歌っているような、教会のミサを思い出します。
帰る家があって、暖かい食事をいただけて、お風呂に入って、ベットで読書も出来る。
それに一杯いだだけるのですから、“なんと幸せな日”でしょうと、罪深い私は思ってしまいます。本当は教えにたがうわが身の許しを神に祈り、罪が清めれれる事を信じられるのが幸せな日なのでしょうね。
ウーム、うまく釣り合いがとれないものか、一杯いただきながら、罪を反省し、許されるという日々を・アーメン。
こんなことを書いて、罰が当たりませんように・アーメン。
どちらにしても幸せで、4曲目の“Good News”があればもっと良い。アーメン。
5曲目は、オルガンの Marsicoの曲はブルース調でアルバムの雰囲気にピッタリ。
6曲目はゴスペルをボッサで、オルガンの音とフレーズは、ワルター・ワンダレーの軽やかさを思い出しました。
8曲目“エーメン”を一気のアドリ・プレー、ボッソのフレージングを聞いていると、張り合っているでもないのに、「かなわない!」と思ってしまいます。
全体に明るく神に祈っている演奏で、なんか一緒に楽しく祈ります。
ああ ハッピー・デイ・アーメン。
SPIRITUAL / BOOSO MARSICO MINETTO
Fabrizio Bosso(Tp, Flh)
Alberto Marsico(Or, P)
Alessandro Minetto(Ds)
Rec. November 10, 2010, Italy
1 Joshua Fit The Battle Of Jericho
2 Down By The Riverside
3 Oh Happy Day
4 Good News
5 Lou
6 Nobody Knows The Trouble I've Seen
7 Mercy Train
8 Amen
9 When The Saints Go Marchin' In
10 Amazing Grace