JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

調和と摩擦 A DIFFERENT TIME / JOHN MEDESKI

2013-04-16 21:15:40 | 聞いてますCDいいと思う


日曜日はとても天気が良くてオクサンの実家にお見舞いとお祝いを兼ねて出かけていたけれど、庭でまさにこれからの勢いが開いていました。





義母をつれて義母のお墓参りもいくことができて、そこも燃えるような生がはじまっていて、まぶしいくらいです。



老いてかれるものと、勢いがあるものが調和したり、不協したりしながら、成り立つのが季節の変化かもしれませんね。
義母も久しぶりに外に出て日に当たることができました。

という枕はすこしこじつけですが、この義母よりももっと年を取ったピアノと現代の勢いが調和するのが今日のアルバムです。

ジョン・メデスキがソロを弾くアルバム、ピアノは1924年パリのガボー社で作られたヴィンテージピアノですから、もう一人の主人公はこのピアノということになります。それを2マイク、テープ録音をしたもののようです。
実は私、このメデスキと相性が悪い、いまだ一枚もアルバムを保有していなかったけれど、今度はソロでヴィンテージ・ピアノということで買ってみました。

静かにピアノに対面するように始まるソロはこれまでの彼の演奏とは違って、シンプルで落ち着いた語り口です。
私の応援するハクエイ・キムは、いろいろな箱でピアノに会ってそれに合わせてひかなければならなくて、今日はこれ以上は無理ですなどということもあるけれど、それはそれで大切な場所なので顔には出さない。
逆に素晴らしいピアノに出会うと、とてもよく鳴って、それはそれはフレーズがあふれ出てという経験も幾度もしています。

ですからこのアルバム、ピアノが主人公の一人、メデスキがこのピアノのための弾き方をしていつというのが何時もと違うという感じをいだかせるのでしょう。
それでも3曲目などはメデスキらしいのかもしれません、4曲目も、寸ダークなフレーズここら辺がめメデスキの現代を見据えた自己主張でしょうか。
しかし気に入ったのはその後の3曲、5曲目“Graveyard Fields”ではピアノの音色が主役になるような、とてもシンプルな演奏です。
6曲目、雨だれの音のように始まる曲はロマンチッックでリリカル、曲名は女性の名前“Luz Marina”はどこかの聖母ではないかという感じです。(調べたらとっちょけばいオネィチャンの写真と行きあたって驚いたけど)
7曲目もこれも美しい曲で美曲好きにはこの3曲メデスキを見直しました。
8曲目は古いピアノを現代にもってこようとした演奏になって、それもメデスキの意思でしょう。

古いものと、新しいものの調和と摩擦、まさにこのアルバムでメデスキがしたことだろうし、春の一日にもそんなことがあるのでした。

A DIFFERENT TIME / JOHN MEDESKI

JOHN MEDESKI 7-FOOT 1924 GAVEAU PIANO

1. A Different Time
2. I'm Falling In Love Again
3. His Eye Is On The Sparrow
4. Ran
5. Graveyard Fields
6. Luz Marina
7. Waiting At The Gait
8. Lacrima
9. Otis


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする