JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

メンテナンス Bill Evans at Town Holl vol.1 / Bill Evans

2009-09-18 21:59:18 | 聞いてますCDおすすめ


JAZZは新しいものを基本的に聴きます。なぜならば常に息づきながら、新しいものを求める力が新鮮だからです。
JAZZを演奏する人と親しくなったりして、その新しい演奏は常にいくらかのアドバンテージを与えて聴いているのです。
ところが新しいものだけを聴いていると、ふらふら耳ですからJAZZの基本的な重さみたいなものがあやふやになってしまいます。
そんなときに、昔聴いた素晴らしい演奏を聞き返すと立ち位置がはっきりしてくるので、時々そんな時間を作ります。
コルトレーンだったり、エバンスだったりすることが多いのですが、今日はエバンスのアルバムを選んでみました。

新しい人の演奏を聴きながら、タッチとかハーモニーとかに耳が行くのですが、1966年のタウン・ホール録音、驚くほど音が良い、そしてエバンスもとてもテンション高く演奏に望んでいるのが感じられます。
普段より格調高めながら軽やかな“I SHOULD CARE”からスタート、だんだんと自分のペースを作って、3曲目の“Who Can I Turn To ”あたりでピアノ表現が開放された感じです。
メンバーのChuck Israele、ラファロがいるので高い評価得られませんでしたが、エバンスの流れにおおらかにあわせたソロがとても魅力的です。
4曲目、テンポの良い力強いエバンス、しばらく聴かないとこの強さの部分をおろそかにしていました。
5曲目が直前になくなった父上の思い出を綴ったソロ、この曲でこのアルバムは有名で、PrologueとEpilogueに挟まれた2つのエバンスの作品“Story Line”と“Turn Out the Stars”のテーマを織り成すように重ねていき、ホールの中をハリー・L・エバンスへの思い出で包みます。
後の3曲は以後に加えられた演奏で、このコンサート、トリオとソロにアル・コーン・リードアンサンブルとの共演でvol2がでる予定でしたが、アンサンブルとのバランスが悪く、3曲追加でvol2はどうやら消え去ったようです。

久しぶりのエバンスでピアノの格調も強さも情緒も聴いて、ふらふら耳のメンテナンスが終了しました。


BILL EVANS AT TOWN HALL vol.1

Bill Evans(p)
Chuck israels(b)
Arnold Wise(ds)

1966年2月21日
At Town Hall, NYC

1. I Should Care
2. Spring Is Here
3. WHO CAN I TURN TO
4. Make Someone Happy
5. SOLO-IN MEMORY OF HIS FATHER
6. Beautiful Love
7. My Foolish Heart
8. One for Helen

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この時代を経験している BIG CHIEF・SUNNY MURRY in PARIS

2009-09-17 21:26:54 | 聞いてますCDいいと思う


[ L P ]

古いレコードが手元に戻ってきて、順番に聴いていますが、このアルバムが一番アグレッシブでしょうか。果たして今聴きとおせるかと思って聴いています。
1曲目、そんなこと思いながらも、意外とオーソドックスなビック・バンドのハーモニーです。
演奏している人たちもフランスの人が多いみたいで、今思い出せる人はベーシストといったほうがいいアラン・シルヴァ(ここではバイオリンを弾いている)よベースのベルナール・ゲラン、サニ・マレーぐらいであとは知りません。
2曲目“陽気なパリ”はにが陽気なのかわかりませんが、ぐしぁぐしぁと、テナーのケネス・トゥロードはアイラー系ピアノのフランソワ・トゥスクはテイラー系でそう思っているうちに3曲目“Now We Know”はもちろん引き続いてぐしゃぐしゃ系です。こうゆう時にベースっているのが以外と大事ですね。このベースしっかりと屋台を支えているというか、サニー・マレーの土砂降りみたいなドラムスに充分対応しています。
そういう意味ではこのドラマーの叩いているところも観てみたかったです。
B面に入って1曲目、フルートが前面にでた始まりはジョン・コルトレーンのエクスプレッションを思わせます。美しい演奏で、このマレーのアルバムは1969年1月の録音ですから充分それを咀嚼してそれ以外のとても幅の広い部分が加わっている感じです。
B面2曲目の“Straight Ahead”は詩の即興が入った演奏ですが、出だしのホーンのサウンドは覚えていました。
あちらとこちらみたいな突き詰められるような立場と、乱暴な未来がすぐ近く存在した時代は、今のように閉塞感と実は隣に何があるかわからないような時代と音楽の要望も変わっているのでしょうね。
私実はこのアルバムを聞いて、昔よりしっくりしているのは、あの時代を通り越して、状況を整理できたからなのでしょうか。これがノスタルジーとはとても言いませんが、ルロイ・ビブが叫んでいるのは、やはり若者の叫びだったみたいに感じてしまいます。
そして最後の曲が“This Bearly Was Mine”でこの曲、素晴らしいベースラインとドラムス、リズムにホーンが朗々と吹くあたり、サニーマレーのそれまでの共演者、セシル・テーラーとアルバート・アイラーの音楽が融合した感じで、とても美しい演奏に感じます。


サニー・マレー・イン・パリ

ベルナール・ヴィトゥ tp
ケネス・トゥロード ts
ロニー・ベア     as
ベッキー・フレンド  fl
フランソワ・トゥスク piano
アラン・シルバァ   violin
ベルナール・ゲラン  bass
サニー・マレー    drms
H・ルロイ・ビブ   poem

1 Angel And Devis
2 Hikarious Paris
3 Now We Know

4 Angel Son
5 Straigh Ahead
6 This Bearly Was Mine
         
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お久しぶりね あなたに会うなんて  Kenny Drew - In Concert

2009-09-16 22:14:10 | 聞いてますCDいいと思う


ケニー・ドリューがステイプル・チェイスのハウス・ピアニストになり、ペデルセンと“デュオ”“デュオ2”“デュオ・ライブ”を発表し、それでドリューやペデルセンの虜になった私は、このアルバムは持っていませんでした。
このアルバムの後も随分一緒に演奏するフィリップ・カテリーンを加えた1977年のコンサートの模様です。ステイプルの稼ぎ頭たちで、中古屋さんでばったり会って「お久しぶりね あなたに会うなんて」と嬉しくなりました。

1曲目、まずカテリーンのジプシー風ソロにゾクッとした後、ゆっくりとおなじみのジャンゴのテーマ、そこに4ビートでドリューとペデルセンが入ってくるあたりゾクゾクします。
ペデルセンのベースはパーシー・ヒースを上回るウォーキング、ドリューもバップのかおり十分で15分の熱演です。
2曲目、ペデルセンのソロからギターがはいると“Here's That Rainy Day”のメロディ、この曲ギタリストが演奏しているものがかなり多いと感じます。
途中“ジャイブ・サンバ”みたいなペデルセンの高速ソロのあとピアノが入るとやはり締まります。
転がるようなドリューのフレーズが好きでした。
3曲目がドリューのバップ、4曲目はカテリーンのバラッド、ペデルセンのアルコからドリューのシャープなソロが良い。
5曲目“Blues In The Closet”でも出だし、ドリューが一つ格上だったと思わせる迫力のピアノでスタートです。
6曲目はコンサートの最後向きの“On Green Dolphin Street”

お久しぶりな人々は「やっぱりいいね」の世界で、まだまだ聞いていないアルバムがたくさんあるのです。

Kenny Drew - In Concert

Kenny Drew (p)
Philip Catherine (g)
Niels-Henning Orsted Pedersen (b)

"SWF Session", Kaiserlautern, West Germany, February 3, 1977

1 Django SteepleChase
2 Here's That Rainy Day
3 Sunset SteepleChase
4 Twice A Week SteepleChase
5 Blues In The Closet
6 On Green Dolphin Street
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ジャケ買いでしょう?  BEATITUDES / Beata Soderberg

2009-09-14 21:56:23 | 聞いてますCDいいと思う


ショップでピアノやベース以外の楽器で漁っていると何だろうってアルバムが有り欲しくなります。
2枚買ったうちの1つは「なんじゃこれっ。」でしたがもう一つはとても良い。
ジャケ買いじゃないかと指摘されても、きっぱり反論できない。
調べてみれば、これですもの。



1976年スェーデン生まれのチェリスト、アメリカで学んだ後、ブエノスアイレス、アメリカ、スェーデンで活躍しているそうで、これは2004年のCDデヴュー作だそうです。

1曲目速い調子のタンゴはパーカションやベースがJAZZ風で聴きやすい。
2曲目ゆったりした入り方から、主役のチェロはバンドネオンより少ししたあたりの音、ヴァイオリン入りのタンゴと一味違った趣です。
3曲目“Chicago”は有名曲、これは意外とフランスPOP風の味です。
このグループの楽器構成はピアノトリオにチェロとバンドネオン、サウンドがJAZZ風になります。
5曲目タムドラムとベースがうまいラテンっタッチでバンドネオンが絡むとちょっとめずらしい歌謡曲調です。
途中のピアノもJAZZ的といえばJAZZ的、ベースソロが続けばこれはJAZZ、こうゆうの好きです。
6曲目は激しいタンゴ、バンドネオンは基本的にタンゴライン、チェロもタンゴでストレートにメロディアスで、リズム陣がJAZZ風でとても良い塩梅です。
8曲目は“Dube”という曲、バンドネオンがオーバーダブした、タンゴらしい曲。
10曲目、曲調が似ているのが気になりますが、デヴュー作で自分色がつよいのでしょうか、ピアノがしっかりしたソロを取ります。

もう少し曲にバラエティを加えて変化をつけたアルバムにすると随分良くなると思います。
最後の曲などは、リズムを抑えてチェロのメロディで聞かせる演奏で、これが増えると良い。
この後2枚アルバムが出ているようですが、最新のジャケも良い。いや演奏が良さそうで、探してみます。
(出張の帰り、有楽町に下りて探しましたが、ありませんでした。)



1.Viviana
2.Temprano
3.Chicago
4.Tomoto
5.Candombeata
6.Besos
7.Steinway Street Milonga
8.Dube
9.Tango Uno
10.Un corazón para llevar
11.Variaciones sobre una sonrisa
12.Año nuevo
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ギンザ 課題が残りました。

2009-09-13 22:25:49 | その他


さて絵は何でしょうか。拡大しないとわからないかも知れもあせんが、20th
モントルージャズフェイバルとありますから、そのときのポスターなのでしょうか。
実は母親の住むところのロビーにこの絵画が掛けてあるのです。なぜだかわかりませんがいくつかある絵が同じ作家のものなのでしょうか。

モントルー・ジャズ・フェスも随分と時代で変わっていきました。
私はどうしてもエバンスなどの初期のイメージが強く残っています。


さて母親を連れてお昼を食べに行きました。そのお店の前にあるどってことのない花です。


そしてどってことのない蝶です。


でも今日数えてみると(写真にとるタイミングがなかった。)最低4種類、黒アゲハと白い模様のある黒アゲハこれは写真に撮りたかった、ともう一つ、今は蝶がたくさん飛ぶのでしょうか。

お昼を食べたあとはちょっと浜辺を散歩、ヨット部のメッカの浜辺からは遠く江ノ島が見えます。



今日はお休みしようかと思いましたが、モントルーJAZZから思うのこと、横浜ジャズプロムナード2009はもうすぐ開催で、今はプログラムをにらみながら、行動計画を立てているところです。
ちょっと変化があり、近日中に、横浜JAZZプロムナード2009傾向と対策(改訂)をUPしようと思っています。
大きな変化は、ことしは銀座JAZZフェスティバル、お休みの日の多くの会場設定から、平日の3時ー5時で開場一箇所、いくら歌舞伎座を選んでも、JAZZフェスを上手く銀座に定着できなかったことは明白です。
まあ、はがきの当選を悩まないですみますが。
横浜の市民運動のようになっているフェスと銀座の商店の損得がベースになったイベントの差がはっきり出てしまいました。
私は有料でも、銀座にある劇場(映画館)と上手く提供していければ、場所柄、素晴らしいフェスになっていくと思っていましたから、これは大変残念な感じです。
景気がよくなってまた復活するのか、でも景気を関係なく良いフプログラムを組む横浜をきっちりと研究して欲しかったと思います。

お休みしようとおもいながら空白を埋めたら、こんなことを書いてしまいました。

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I CAN'T STOP LOVING MY HEART / レイ・チャールズ・ゴールデン 

2009-09-12 22:57:11 | 聞いてますCDいいと思う


[ L P ]

ずっとお蔵にしていたアルバムが帰ってきて、懐かしく瓦解しているこのごろです。
そんなJAZZのアルバムに挟まっていたこのアルバムは、大好きな人でした。
フリーJAZZだけが忘れられて訳でなく、このようなアルバムが一緒にいてくれたのはなぜかホットします。

ゴールデンデスクで総花的ですがこの人を楽しむには一番簡単でした。
1曲目、“UNCHAIN MY HEART”なんとかっこよい曲でしょう、途中のアルトのソロなんかも良い。続く“旅立てジャック”なんか小学生のころ訳もわからずに「モノ~、モノ~、モノ~」といっていたのを思い出します。
“わが心のジョージア”も最近聞かなくなりました。レイがなくなってから何年が経ったのでしょう。
“愛さずにいられない”この曲この人の最高曲だと感じます。バックコーラスにレイ・チャールズ・シンガーズなんてできて、それまでで好きでした。
ブルースにゴスペル調のシャウトが加わって、聴いてみると同じ盲目のスティービーのしっかりとした基だと感じます。“クライ・ミー・ア・リバー”“柳よ泣いておくれ”なんかはフルバンドバックにピアノも披露してやはり良いです。
“星空のバラード”とか“真夜中のバラード”も渋くて好きでした。
体を揺らしながらピアノを弾く姿を思い出しますが、私酔ぱらって古いJAZZを聴くとき、ピアノも弾かないのに体だけは同じになります。
“モーニン”と“ワン・ミント・ジュレップ”では得意のオルガンでジャジーな演奏です。
最後のD面はコンサートの模様でそれもダブルで楽しめるアルバムです。
ブルーノートに来るとしたら見に行きたいです。無理でしょうが。

Blog記事の題は、私がナルシストというわけでなく、アンチェインと愛さずにいられないを組み合わせたらそうなっただけです。あしからず。
ダブルデラックスなのでこれぐらいのほうが迫力あります。





ゴールデン・レイ・チャールズ・ダブル・デラックス

1 アンチェイン・マイ・ハート
2 旅立てジャック
3 打ちのめされて
4 愛し続けて
5 太っちょテッキー
6 わが心のジョージア

1 愛さずにいられない
2 泣かずにいられない
3 ラッキー・オールド・サン
4 ユー・アー・マイ・サンシャイン
5 クライ・ミー・ア・リバー
6 柳よ泣いておくれ

1 イエスタディ
2 エリノア・リグビー
3 星影のバラード
4 真夜中のバラード
5 モーニン
5 ワン・ミント・ジュレップ
D レイ・イン・コンサート
1 アイ・ガッタ・ウーマン
2 ベビー泣かないで
3 メイキン・フーピー
4 ハレルヤ・アイ・ラヴ・ハー・ソー
5 ドント・セット・ミー・フリー
6 ホワッド・アイ・セイ~フィナーレ
 



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ラーシュ・ヤンソン live at スウィート・べジル 2009 9 10

2009-09-11 22:24:00 | サポート中、ライブ


六本木のスウィートべジルは6時開場なので、せっかく早い番号のチケットを持っているので20分前に到着、中央一番前の席に着きました。
飲み物と食事はすべてここで完結です。

15回も来日しているそうですが、オリジナル・トリオは初めて、そして私も生ラーシュは初めてです。
Lars Janssonの人気は、北欧のピアノが長い時間をかけて作ってきた一つで、スパイス・オブ・ライフ社の発売になって開花したように思います。
アルバムで永く気に入ってきた私ですが、オリジナルメンバーにこだわった私はこのコンサートはひとしおです。
一番前の席なので、メモなど書いていると見栄えが悪い、ソンなのでチョコと書いたりして思い出しながら書いています。
もうライブは始まるでしょうが、公演中の撮影はいけませんとありまして、皆さん写真を撮っていますので、ライブ前の雰囲気を2枚入れます。




9割かたの埋まりようで、時間通り19:30にトリオが登場です。
言葉も不自由なので、曲名も曖昧です、ご指摘いただければ修正したいと思います。
1曲目“In Search Of Lost Time”からでしょうか、ラーシュのソロからスペリングのソロ、ラーシュの音が予想より柔らかいまとまった感じです。
2曲目も新しいアルバムから“Fisherman”、几帳面にリズムを刻むアンダーシュが、こうゆうのかっこいいんです。
3曲目は“God´s Delays Are Not God´s Denials ”ドラムスのきっちりしたリズムがとても心地よく、舞台センターに位置したことがとてもいいバランスです。
ただベース音が少し引き気味、前過ぎて生音に近いせいでしょうか。
4曲目、舞台が一段上なので、前では足元も良く見えます。ラーシュの靴と靴下の話題はやめていおて、ラーシュピアノの一番左のペダル、減音ペダルでしょうか、ほとんど踏みません。アレクサンドロ・ガラティがペダルを踏みまくっていたのと対照的です。踏んだのはベースソロとの掛け合いのときでした。
ペダルを踏まない分、音がゆれない感じです。
ラーシュとシュペリングのソロが交互にあるのですが、ドラムスのアンダーシュはずっとソロ状態みたいに叩いています。
5曲目はワインの名をつけた曲、シュペリングの切れのあるベースソロにドラムのソロはアメリカンな感じでシンバルがシャンシャンと鳴ります。
6曲目は“One Hand Clapping”12音技法を使った曲ですが、プレー・リストの紙を振って音を出すなどフリーでも余裕のあるパーフォーマンス、音楽を楽しむのです。
7曲目は新しい曲でしょうか、ストレートなラーシュらしい曲で、1STは終わりました。

素晴らしいと思ったのは2ndの合間に調律が入ったことで、これは途中ピアノの弦を直接触っているからでしょうか、もちろん1st前にできなかったからかもそれませんが、真摯で気持ちが良いことでした。




2nd

30分に満たない休憩で再びステージにトリオが登場しました。
ワイン1本がなくなっていて、白のグラスワインとトム・コリンズを頼んで後半に挑みます、ってなにやってんだ。
“Simple Song Simple Life”の優しいテーマから始まりました。
ミキシングを少し変えたのか、ベース音が効いて来てとてもバランス素晴らしい、生ラーシュを聴いているのだという喜びがじわじわとこみあげます。
2曲目は解らないどグルービーな曲、ちょっとアメリカンブギーな乗りで拍手も多かったと思います。
3曲目は“Where is the blues 4”
4曲目はポップな感じの曲でピアノがストーリーを語るような演奏です。
5曲目も曲名は解らず、ピアノはフリー演奏をおどけて見せて、一番前のなのでその一挙手一投足が伝わってとても幸せ以外にも、頭でピアノをならしたり、倒れたのをねじを巻いて演奏体勢にもどしたり技量の上にある余裕というものに圧倒されました。
6曲目は初孫のための“Hilda”来週が初のお誕生日だそうで、演奏はラーシュのその子への愛がひしひしと伝わって潤んでしまいました。
2nd最後は新曲で“Just Being”ベースのしっかりしたソロが聴けました。

実際時間も少し短いように思いますが、体感的にはアッという間に終わってしまった感じです。
そしてアンコール、その曲は“Hope”こちらの心はHopeに包まれて、柔らかく、優しくラーシュの音に溶け込むのでした。

アンコールは1曲で終わり、舞台から去ったシュペリングやアンダーシュがお片づけに再びステージでお仕事を始めました。
こっちとしてはサインがほしいので、こまたアンダースに頼みに行こうかと思っていたら、中庭のほうで行列ができ始めていました。(一番前なのでそっちは見えない)
支払いはオクサンが請け負ってくれたので(LACKY!!!)サインの列に並びました。



新作にサインをもらった後に、実はもう一つサインがどうしても欲しいアルバムがありました。それはアンコールでも演奏した曲の“Hope”が入っているアルバムです。
このアルバム、息子が心を疲弊していたときに、音楽でも聴きなさいとあげたら、喜んで聴いてくれたもので、何もできない親の気持ちみたいだったもの、その後プレゼントして家になくなった時に、新潟のシスター・スズックから「HOPEは一家に一枚」と送っていただいのです。
息子の心を思う1枚、そんな状況を心配してくれるシスターの心が伝わる1枚、私にとってとても大切な一枚にラーシュとアンダーシュのサインを入れることができました。



今度の来日、ラーシュへの感想は情緒に溺れるのでなく、そのテクニックと余裕、音楽への愛と楽しむというような懐深さを感じましたが、私としてはサインをもらた“Hope”を大切に家に持って帰ることができたこと、ほかの人には解らない、重なり合った喜びを手に入れたような気がします。

曲名、曲順関して、とても不明確な記述と間違いがあると思います。
ご容赦願って、正解のご指摘いただければ改めたいと思っています。
よろしくお願い致します。

素晴らしいピアニストの力に触れた1夜でした。
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B流グルメの強さ STICKADIBOOM / Steve Haines

2009-09-10 23:53:46 | 聞いてますCDいいと思う


これからほとんど聞かないと思うCDを中古屋さんに持ち込んだら、思わぬ金額になりました。
予想を上回った分は少し無駄使いでもいいやと、買うことを目的に2枚のアルバムを選び、1枚は大正解、そして飲もう一枚がこれ。
普段ならば、選らばないもので、お店でPOPを見ながら選んだ新作です。

今日にUPは遅くなりましたが、六本木でライブを楽しんできました。
とても素晴らしいライブだと思いましたがまとまりませんん。という事で別のアルバムにしますが、六本木のライブ、演奏曲目わかった人教えてくださいね。

元に戻って、メンバーで知っているのは、全米芸術基金から2009年度“ジャズ・マスター賞”をもらった80才の現役長老ドラマージミー・コブただ一人、あとは調べたって関係見つかりません。
Rob Smithという人はペットを吹くのにソプラノサックスも吹くという、たいそう変わった人で、1曲目はソプラノで始めます。コルトレーンのフレーズがそのまま出でこれはちょっと驚きましたが、とてものりの良いハードバップ。
この人トランペットのほうが本職のようで、ただ大変上手いとは言いづらい、ファーストインプレションがちょっとと思ったのは、このペットとピアノのフレーズのためかも知れませんが、聞きなおすと結構よくなってきました。
2曲目はファンキー・チューン。ペット、テナーの後にリーダーのベースソロが続きますが、とてもオーソドックスのスタイル、わざとこれほどまでしているのではと思う感じです。
テナー、ソプラノのスロー・ボッサで始り後半はテナーとペットの2管のソロがたっぷりと。
4曲目はフォービートのバップ曲、ペットのソロはこれは良いl、テナー、ピアノの後はジミー・コブの若々しいソロが聞けます。
5曲目はソルーバラッド、このアルバムのミュージシャンとしては、テナーがストレートでまたフレーズもよどみなく曲によってイメージを変えたり、良い感じです。
6曲目もミディアム・テンポのバラッドで、全体的に遅めの曲が多いのは、ジミー・コブを気遣ってでしょうか。
ちょっとチャーリー・ミンガスを思わせるベース・ソロから始まる7曲目は、、テナーがとてもモーダルなテーマを吹くとっソプラノがまたシーツ・サウンド、ここではコブはお休みです。
ここで面白いのは、ベースソロの途中、まるでマイルスがやるように、ゆびを鳴らす音が入って指示を出しているようです。これはコブさんがしているのだと勝手に思ってうれしくなりました。
8曲目はファンキー・チューン、7曲目の緊張感のあとにとてもいい曲で、のりが素敵です。
最初アレッと思ったのは、個人のパートですが、コブさんみたいな職人の上手さと、ペット、テナーのソロラインはとてもオーソドックスで、聞かせます。
イタリアのグループとは別に、これは昔のグルーブをそのままに表現することをストイックにやった演奏なのでしょう。
B級グルメというものがあるそうです。料理の本筋はしっかりしていても、お値段がお安く安心のお店だそうです。
私がいつも行くようなところは、それかも知れませんがこのアルバム、とても安心できるフレーズが満載されながら上手いリズムが加わるので、簡単に無視できない、アルバムになりました。

STICKADIBOOM / Steve Haines

STEVE HAINES(b)
ROB SMITH(tp,ss)
DAVID LOWN(ts)
CHIP CRAWFORD(p)
JIMMY COBB(ds)
THOMAS TAYLOR(ds:M1,7)

1. Freightrain
2. Stickadiboom
3. Rendezvous
4. Sutak 9-1-1
5. Patience
6. Prospect Park
7. Re: Frayne
8. Composition 101
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秋の朝を目覚める THE NEST / Ketil Bjornstad

2009-09-09 21:57:24 | 聞いてますCDいいと思う


私の住んでいる地域では、まだそれほどまで秋めいた感じはありませんが、本日は東北の街に仕事で行ってきました。
これまではクールビズで上着もネクタイもなしでしたが、無いとちょっと物足りない。地域によってはもう秋を感じてらっしやる方いるんですね。
今年はどのような秋が許されるのでしょうか。
平均律クラヴィア集が流れるような、どこまでも透明な空気を感じるのでしょうか。
「 秋の日の ヴィオロンの ためいきの
  身にしみて ひたぶるに うら悲し。 」  ヴェルレーヌ 上田敏訳
の落ち葉の世界なのでしょうか。
はたまた、映画『おくりびと』でみた山並みに流れるチェロのようにゆったりした時間なのでしょうか。

今日のこのアルバムからはチェロに近い低い音のviolaのメロディが、訪れた山並みをゆったりと流れます。

Ketil Bjørnstadのアルバムは中古屋さんで古いのを見つけると拾うようになりました。
このアルバム、2002年レインボーでの録音ですが、2000年のコンサートの模様を録音した「Grace」とよく似ていて、鼻にちょっとかかった女性ヴォーカルは同じ人です。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20070731

いやみがなくて、音程もいいのでvocalによってずいぶん好みが分かれてしまうのですが、前作はvocal多目だったのが、良い配分、インスト色が高まってこちらの方が好みです。
1曲目ピアノソロで導入、心の準備のような曲、落ち着いて、静か。
2曲目は鼻にかかった、かといって澄んだ歌声、歌詞がわからないけど英語で助かります。
4曲目はシンセをバックにピアノが少し硬い音を出すと、そこにヴィオラの柔らかいふくよかなメリディが上層をながれ、ピアノの流れが下の方ではげしくなっていくというなんとも心がマッサージされるような演奏です。
5曲目は歌とピアノとヴィオラが調度良く交じり合うような、仲間の存在を感じさせるや優しさに満ち溢れた曲。
7曲目は静かなvocalで17曲中6曲といい塩梅です。
8曲目はシンセの効果音をいれたヴィオラとピアノは、戻ってきた秋の一つ一つのしるしを確かめるような曲です。
9曲目は少し重たく暗い感じのヴィオラのメロディ、曲名も“Darkland”一番長い曲で5分7秒なので、暗くても、すぐ次の挿話を聞くような牧師の話みたいなところがあるアルバムです。
17曲目1曲目と同じ曲を今度はヴィオラがメロディを弾き、ゆったりとこれですべてが終了するように終わります。

山並みを眺め秋を感じ、東北の街道を走れば、その土地出身の人に教えてもらったお蕎麦やさんがありました。



もちろんここが目的ではありません。もちろん秋を感じに来たわけでもありません。が調度お昼なので、ここでいただきました。
名物は板蕎麦というのだそうで、品はこんな感じです。



お近くの新潟、へぎ蕎麦に似ていますが、へぎ蕎麦がのど越しと、観た目の美しさが有るのに比べ、こちらはもう少し純朴、蕎麦の香りを強く感じる(蕎麦湯の味が香りだっていた)一品で、おいしゅうございました。

仕事内容は、お互い当事者同士どうしようもないことが勃発したのですが、売り元としてお詫びに伺いました。その経過を説明してすんなり終わりましたのでやれやれでした。

THE NEST / Ketil Bjørnstad

Ketil Bjørnstad : piano, synthesizers
Anneli Drecker : vocals
Nora Taksdal : viola
Eivind Aarset : guitars
Kjetil Bjerkestrand : synthesizers, samples, percussion

1. The Nest (Preludium)
2. In Shadow
3. The Window
4. The Bridge I
5. The Bathers
6. The Hope I
7. Exile
8. The Circle
9. Darkland
10. Forgetfulness
11. The Joy
12. The Bridge II
13. Old Song
14. The Hope II
15. The Memory
16. Fear
17. The Nest (Postludium)
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路上の弁護士 ジョン・グリシャム

2009-09-08 22:15:42 | 




夏休みを前にジョン・グリシャムの“路上の弁護士”とリー・チャイルドの“反撃”という文庫の上巻を2つ借りてきてリー・チャイルドを選んだら結構面白かった。だから続けて同じ作家のものを読んだら、もういいやと思ったので、当初のグリシャムに戻ることにしました。
グリシャム作品は映画になったものをかなり見ていますが、(法律ものが好きなので)本体の小説になると、読みきったものがありません。
図書館で借りて読み始めても、途中で挫折してしまいます。
今回はやっと最後まで読みました。
ロー・ファームに所属する企業弁護士がひょうんなことからホームレスにサービスする弁護士に変身していく物語が、そのロー・ファームで行われた不正を暴くという筋で展開します。
あながち、無関係でもない商売、アメリカでもこんなに忙しいのですね。
不幸な結婚生活は破綻して、こんな奥さんは困ると心配になってしまいます。
話の筋よりそっちに気が行ってしまいましたが、筋の方は特別興奮はしませんでした。
ユーモアのある一人称で語られる文が、主観含みなので面白く、さすが売れっ子作家と思います。
新しいグレシャムも出ているようですがどうしようか、これ以上行かないような気がします。
今週は2箇所出張があるので、途中読む本を選ばなければ、図書館に予約してあるジェフリー・ディーヴァーの「スリーピング・ドール」は8番マイクル・コナリーの「リンカーン弁護士」は21番スコット・プラットの「最終弁護」が9番目の順番待ちなので、すぐには手に入りません。
だから今回は本屋さんで選んで行くことにしました。
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