邦題よりも原題のNon-stopのほうがよかった気がする。ニューヨークからロンドンに向かう旅客機の中で「1億5千万ドルを支払え。でないと20分毎に乗客を1人ずつ殺す!」というメールを受け取ったビル・マークス航空保安官(リーアム・ニーソン)。
旅客機の中でのパニックを予想すると危険を乗客に知らせることは出来ない。限られた空間と時間。乗客の中に犯人がいることは確かだ。さあ、どうする?
乗客すべてが犯人に見えてしまう。そこから絞り込む悪戦苦闘が始まる。面白いのはマークス航空保安官が離陸から水平飛行への道程を怖がっていることだ。われわれから見れば航空保安官なんだから飛行機になれている筈と思う。第一、飛行機が怖くて航空保安官を希望するのかとも思う。水平飛行に入るとけろりとしているから、私と同じだと思って見ていた。
機長が殺され乗客の一人も死亡。しかも時限爆弾も発見される。犯人探しも忙しいし、差し迫る危険もちびるぐらい怖い。一時はマークスがハイジャックしたようなテレビ報道もされたが、その怖い空間でベストを尽くす。原題どおりnon-stopアクションだ。
一つ疑問が湧いてきたのは、アメリカ本土にある本部とスマホで音声連絡をしているマークスだが、何らかの方法で本部がメールの発信源を突き止められないのだろうか。ふとそんなことを思った。もっとも、早々と突き止めてしまえば映画にはならないが。
少々の瑕疵はとやかく言わないでおこう。お暇なときに時間つぶしに好適な映画ではある。劇場公開2014年6月
監督
ジャウマ・コレット=セラ1974年3月スペイン、バルセロナ生まれ。
キャスト
リーアム・ニーソン1952年6月イギリス、北アイルランド生まれ。
ジュリアン・ムーア1960年12月ノースキャロライナ州生まれ。
ミシェル・ドッカリー1981年12月イギリス生まれ。