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サーペンタインダンスの先駆者ロイ・フラーの伝記「ザ・ダンサー」2016年制作 劇場公開2017年6月

2018-01-16 15:47:10 | 映画

          
 サーペンタイン(Serpentine)蛇のような動き、曲がりくねったというように両腕で長い棒を掴み白い絹で覆われた布をまとってくねくねと蝶のように舞う。クラシック曲を背景に照明の色で幻想的な舞台を作る。パガニーニの「24の奇想曲」に乗って舞う姿は超肉体労働といえる。しかし、幻想的に躍動する姿に感銘を受けるのは確かだ。

 それを編み出したのがロイ・フラー(ソーコ)でモダンダンスの祖ともいわれる。ロイ・フラーは、1890年代アメリカとヨーロッパで人気となる。パトロン的存在のルイ・ドルセー伯爵(ギャスパー・ウリエル)との恋。ロイ・フラーも認めるライバルの卓越したバレーダンサーのイサドラ・ダンカン(リリー・ローズ・デップ)との不毛の愛。

 ウィキペディアを信じるとすれば、その記事にはルイとの関係は一切出ていない。映画では脚色なのだろう。

 ロイ・フラーは、日本舞踊の動きにも関心を持った。「1900年のパリ万国博覧会でパフォーマンスを披露した際は、アーサー・ディオシーに紹介された世界巡演中の日本の川上音二郎一座を招き、川上貞奴(かわかみ さだやっこ)ブームを生み出し、パリ公演が成功した」とある。

 川上貞奴は、日本初の女優とされ、岐阜県各務原市にある貞照寺は貞奴が建立した。1985年NHK大河ドラマ「春の波濤」で取り上げられた。

 ロイ・フラーは、結局独身を通したようで1928年1月1日肺炎のためパリで亡くなった。65歳だった。

 ロイ・フラーを演じたソーコは、フランスの人気歌手。リリー・ローズ・デップは、デップが示すようにジョニー・デップの娘。
  

  
監督
ステファニー・ディ・ジュースト出自未詳

キャスト
ソーコ(ステファニー・ソコエリンスキー)1985年10月フランス、ボルドー生まれ。
ギャスパー・ウリエル1984年11月フランス、ブローニュ=ビランクール生まれ。
リリー・ローズ・デップ1999年5月フランス、パリ生まれ。
マラニー・ティエリー1981年7月フランス生まれ。