猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

秋乃茉莉 「幻獣の星座」 

2008年01月13日 14時27分24秒 | マンガ家名 あ行
 1巻~14巻(完結) ㈱秋田書店刊 ホラーコミックスペシャル 平成12年11月10日 初版~

          たれぞ~さんにお借りしました。


 14巻と長い物語ながら、同じ作者の  「Petshop of Horros」  とは違った楽しさであっという間に読み終わった作品。
 仕事を持って、月締めの忙しい時期には帰宅が10時11時になるときもある私が、マンガを読む時間は平日夜寝る前の1時間程。面白いとつい午前1時ごろまで読んでしまい、翌日生あくびしています。(苦笑)これもそんな作品でした。

 「癒しの時代をリードするオカルト・ロマン巨編」なんて惹句 (じゃっく あおりもんく) がついてますが、オカルトというほど怖くないんだよね。1話から2話完結のスタイルで短い時間でも読みやすかったし、キャラたちにゲームっぽさも入っていて、低年齢の読者にも面白そう。

 普通の中学生として生活していた 神志那 風斗(かみしな ふうと) は突然やってきた鳥の化け物 (ガルーダ) から自分が中央アジアの小国ダラシャールの42代法王だと告げられる。次々に現れる中国や古代インドの聖獣や獣神の姿を借りた幻獣たちの戦いを見ているだけでも楽しいファンタジーマンガとも、歴史上の人物も交錯して、過去と未来を縦横に移動しつつ進むタイムトラベルマンガとも言えます。
 
 途中、寄り道とも思えるエピソードが入っても、後でちゃんとそれが伏線になっていて話が膨らみ面白くなっていて、長編ならではの物語造りがこの作者に合っているよう。
 ところどころで秋乃氏の「Petshop of Horros」 の主人公、私お気に入りの D伯爵 も友情出演していて懐かしかったです~。(今度 新Petshop of Horrosを読むからね~、待っててね~)

 最期がちょっとね、え~、この場面で終わり  と言う気もしなくもないけど、結果は言わずもがなと作者は思っているのか、それまでの経過の方が大切と思っているのか、余韻を残したかったのか…。


PS. 最近は亜美猫の入院(予定の入院なので心配ないです)とか、自分も足を痛めてちょいびっこ引いてたり、 どどん と借りているマンガ箱を読んでばかりで記事のアップが遅れ気味です。なんとかしなきゃね~。
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樹 なつみ 「獣王星」 完全版 1巻~3巻

2007年12月11日 09時57分04秒 | マンガ家名 あ行
 白泉社 2006年6月~ 雑誌掲載時のカラーページも完全収録した完全版。  満天さんにお借りしています。

 満天さんの記事はこちら → 獣王星 作:樹 なつみ


 昨年アニメになったので、知ってる方も多い 樹 なつみ氏の代表作…って、偉そうに言ってる割には私、樹さんの作品読むの初めてなんです~。
 で、初めて読むにはよかったっぽい秀作らしい。(すいません、なにしろ他を読んでないので) さすがに満天さん、初樹 によいものを選んでくださいました。コミックス第1巻が刊行されたのが1994年、最後の5巻の刊行が2003年という、10年を費やした力作です。

 マンガの中でも自分では手に取らない (買わない) こういう作品を、マンガ喫茶ではなくじっくり手元で読めるのは、貸していただく皆様のお陰と感謝しています。m(_ _)m

 もともと、マンガでは何でもありなのに、文章ではへたなファンタジーまがいのSFは読むの嫌いで、歴史ものやノンフィクションの方が好きなんです。もちろんブラッドベリとか星 新一とかは別ですよ。マンガでも長編だと設定に破綻が見えたりしてしらけるのですが、これは納得できる方。
 自分で新しいSFを手に取らないというのは、新しい世界を読むのがめんどくさくなってるプチ老人か ? なんて考えるんですがね~。

 少女まんがのSFを読んでて破綻がない、少ないと感じるのはやはり萩尾 望都氏、竹宮 惠子氏の両巨頭、それに独特の世界を持つ佐藤 史生氏、あっ男性漫画家が昔少女SFものを描いたものは全部知りませんので除きます。石森章太郎氏のは短編でもいいのありましたよ。


 さて、この作品、SFアクションものって言うんでしょうか、帯には 「壮麗なるサバイバルSF」 と書いてありました。

 両親を殺され、双子の弟と一緒に死刑星と言われるキマイラ 「獣王星」 に落とされたトールは、1日が2年、昼が181日、夜が181日続く過酷な星で生きていかなければならなくなった。

 両親を殺し、自分達をこんな目に合わせる星系の独裁者、父親のかっての友人に復讐を誓い、この星のたった一人の王 獣王 を目指し、トールの気の遠くなるようなサバイバルは始まるのだ。


 以上は一巻のほんのさわりで、この後紆余曲折、信じていたものが根底からガラガラと・・・てな事もありまして、全3巻一気にこの週末に読みました。
 連載中にちょっと話を変えたかな~とか、多少 ? な所も感じましたが、なかなかに面白かったです。

 メカが良く描けていると思ったら、作者あとがきでアニメ畑の方にメカデザイン・設定デザイン・科学考証などを最初から依頼しましたと書いてありました。はっきり金銭的にはちょっと大変だったけれど、安心して描けたとも書かれていて、なるほど~こういう分業も今はあたり前になっているのかと感心しきり。
 又、アニメ化にあたりコンセプトデザインを担当して頂いた 渡部 隆氏 がそのままアニメのデザイン担当になられたということで、双方良いお仕事になったというのが分かります。


                  
          
                 ↑ あとがきにあったトール成長後のイラスト 絵柄が少し変わっているかな。  


 読み終わって1階の居間に行き、日曜お昼の定番 NHKのど自慢 を見ながら昼ごはんを食べていると… ゲストで出ていた藤 あや子さんが歌うところの 「紅い糸」 

生きるも死ぬもあなたと一緒 云々…

 さっき読んだ 「獣王星」 に出てきた ヒロインの二人、ティズとカリムがそれぞれの相手に似たようなこと言ってなかったっけ~~。

 ふ~ん、未来永劫、一途な女は演歌なのね~。いえ、あたしゃ違うよ~。


 PS. 12月7日、まんだ林檎さまより、丁寧なメールを頂きました。11月29日の拙ブログ記事 → まんが林檎 「コンプレックス」 シリーズ の記事をブログに載せることのお知らせに対するお返事です。
 好き勝手な感想を書き散らして失礼したのに、「感想ありがとうございます。」 と言う題名で、「摩利と慎吾」 は大好きとか、感想書いてもらっても目にとまることがないので、メールいただけて嬉しい、とか大変恐縮する内容のものでした。お返事のメールも入れましたが、ここでも深くお礼申し上げます。m(_ _)m
 
 今後ともよろしくお願い申し上げます。
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お知らせ !

2007年11月27日 09時47分07秒 | マンガ家名 あ行
      伊東 愛子先生の「先生に異議あり !」 と 「良くんの四季」 の表紙

 がmikiさんのブログ → ありふれた日々のあれこれ に載ってます。市原市の お宝発見!千葉鑑定団中央店 というお店であったそう。懐かしい方、行って見てください~。

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伊東 愛子 「先生に異議あり!」 画像のみ

2007年11月13日 09時08分55秒 | マンガ家名 あ行
 11月7日の記事の中で書いた伊東 愛子さんの代表作、「先生に異議あり!」
画像だけですが、有ったのでアップしておきます。


 連載中にしっかり読んだことはないんです。ブックさん、mikiさん、読んでたらお話教えてください。

 今日は取り急ぎこれだけで失礼します~~

 
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伊東 愛子 「ネコの街角物語」

2007年11月07日 13時11分14秒 | マンガ家名 あ行
 
 白泉社 昭和61年8月31日 初版 初出は 愛猫家の愛読書 「猫の手帳」 1982年7月号~1984年6月号まで2年間の読み切り連載でした。


 この本は我が家の犬・猫かかりつけの動物病院のラックにある本なのです。この病院が以前の場所から今の場所に引越しする前からラックの中にあり、順番待ちの飼い主さんたちがたまに読んでいます。私もこちらにお世話になり始めてすぐに読みました。

 読み切り短編集ですがシリーズものも有り、もちろん内容は猫ちゃんたちの物語ばかり。哀しい飼い主さんとの別れの話、詩物語のような青年と猫の愛情物語、おばあちゃん・おじいちゃんと外猫の話、作者 (伊東 愛子氏) と思しき女性と近所の猫たちとの交流の話などなど、20篇以上の違った話を違った絵柄で描き分けています。
 この、毎回絵柄が違うと言うのは結構大変だと思うのですが、知らない人が月々を別に読んだら別作家と思うくらいに、シリアスタッチからほのぼのタッチ、少女漫画風にと描き分けているのは流石にプロだなぁと感心します。

 50歳代の私にとっては名前と絵柄だけ知ってるまんが家さんですが、今40歳代の方たちには 昭和52年頃 別冊少女コミック連載の 「先生に異議あり!」 の天然パーマでアーモンドの目をした少女を思い出す方も多いのでは ?

 ところが、記事を書くので調べようと、セブンアンド○イ・インターネットショッピングの伊藤 愛子欄を見てみると、 絶版または重版未定  の文字ばかり。今は絶版ばかりで買えないということなのね ! 

 昭和48年4月の 週間セブンティーン 「風にのったミオ」 でデビュー以来、別冊少女コミック、リリカ、フラワーデラックス、週間少女コミック、ララ、プリンセス、グレープフルーツと1970年代80年代には結構活躍していた作家さんだと思ったのですが。
 この方に限らず、中堅漫画家さんの本はあっという間に絶版になってしまって文庫にもならないので、好きな人のはついせっせと新刊を買ってしまうのですよね~。

 
 ところで、伊東 愛子さんは萩尾 望都・竹宮 惠子氏の大泉サロン (別名 キャベツ畑の2階屋・大泉一族の砦) にメシスタントとして売り込み、メンバーになった方で、萩尾望都、花郁悠紀子、伊東愛子、城章子、佐藤史生5名の有名な1979年8月のヨーロッパ旅行なども一緒に行っています。
 私の持っている1978年9月30日発行のペーパームーンファンタジーシリーズ 「少女漫画 妖精国の住人たち」 のアンケートの中に可愛らしい高校生のようなお顔の写真が載っています。作品もほのぼのしたものが多いようですね。このアンケートの中で手塚 治虫先生のSF 「キャプテン・ケン」 の異星人のコーラスが好きと言っているのが印象的。音楽では人の声がお好きだそうです。

 佐藤 史生さんの膨大なデータベースを発表されている方 → 佐藤 史生データベース によると、

 伊東愛子さんがはじめて人にベタを塗ってもらったのが、増山のりえさんによるもので、消しゴムをかけたのが佐藤史生さんだそうです。しかもそれが伊東愛子さんのデビュー作だったそうで萩尾望都さんのカンズメのアシストをしたときの話だそうです。

           くらくらするような豪華なデビューだ。

 今は作品は描かれていないのでしょうか ? どなたか知っていたら教えてください。
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井浦 秀夫 「弁護士のくず(九頭)」 

2007年10月01日 14時11分53秒 | マンガ家名 あ行
 ビックコミック・オリジナル 連載中 単行本は小学館 ビックコミックス 第6集まで刊行済み。

 監修に弁護士をつけているので、弁護士事務所のリアルな面がしっかり見られ、人気があるのも分かります。TVドラマにもなりましたね。案の常、トヨエツじゃあ崩してもかっこいい くずさん でしたけど。原作はどう見ても たけし なんですけど・・・・。

 リアルな、と言うのは、法廷ドラマや探偵物のようなカッコイイ弁護士の華やかな活躍でなくて、地味な財産相続問題とか、泥沼な離婚相談とかのエピソードが主なもの、という意味です。この方のまんがはこれで初めて読みましたし、あまり好きな絵柄ではないのですが、説得力があって オリジナル を読む機会があると毎回ちゃんと読んでしまいます。

 2007年10月5日の号では、元教師のだんなと離婚したがっている教え子の子持ちの女性のお話。ケース55 「誰も知らない」

 はじめはこの女性、相談に来てもイライラしているばかりで話の要領を得ないし、ただ 「あいつといるとアタマがおかしくなる~っ」 と騒いでいる。事務所の新米弁護士の真美ちゃんがそれでもなんとか聞き出すと、だんなさんは返事をしない人らしい。ただ、他に浮気しているとか借金があるとかの、婚姻生活を継続できない重大な理由は見当たらない。

 じっと観察していたくずさん、夫に会ってみたいなと。4人で話し合いしてる場面がこれまた読むのが嫌になるくらい、女性はイライラ、だんなさんは塾講師らしく論点がコロコロ変わっていくが、一見言ってることはつじつまが合っているように聞こえる。場所が変わって、喫茶店で真美ちゃん、くずさん、依頼主の女性で話していくと、やっとなんとなくだんなさんの変なところが分かってくる。

 「いくらゆずったって解決なんて絶対しないんですっ。話し合いなんか出来ないんだって。」
 「あの人は、わたしがいくらがんばったって、そこは見ないでわざわざダメなところを探してお前はダメだって言う・・・」
 「どこの夫婦でもあることなんかじゃないっ! あの人はおかしいのよ!」


 ここまで読んだ方、いるいるこんなひと、うちの会社にもいるわ~と思ってないですか こちらの手が届かないところから、棒でつつき回されてる感じで頭来るのよね~あの人、みたいな御仁。
 
 私にも3名思い当たります。ひとりは会社の使えない36歳男性営業マン。
 この男は結婚して(できて)多少ましになりましたが、以前は会社の女性全員から相手にされず、協力会社の人からは皆 蛇笏(だこつ)のように嫌われており、周りの人全員怒らせてました。
 アタマが悪いと言うんじゃなくて、なまじちょっと口が立つので、自分に都合の悪いことがあると、すぐに違うことを持ち出して相手を言い負かすのです。そして謝らない。相手は言い返したいのにチャンスを摘まれてイライラし、女性なら怒鳴られて (弱い相手には居丈高) 嫌な思いだけ残ると言う最悪な結果に。どのみち、相手を怒らせるのってアタマいいとは思えませんが。

 女性の方のひとりは古い友人と言うか、今じゃ単なる知り合いですが、同じ年の女性。怒らせるとはちょっと違い、だんだん相手にされなくなってしまうようです。同窓会のようなところで、自分の結婚の話になると、
 「いいんです、○○さんが2回してるし、△△さんが4人も子供生んでるから、わたしはしなくても」
 おいおい、人の人生で自分の人生生きるなよ。それとこれとは違うでしょ ? うまく話題をすり替えたつもりだろうが、言われた人は釈然としない。他にもわざと人の嫌がることを言うので、話し掛ける人もいなくなってしまう。寂しい可愛そうな人だな。自分に自信が無いのはお互い様よ、他人を攻撃することで自分を守ろう、上に見せようとしないで、自分を受け入れる覚悟だけ持っていてね。

 そして・・・最後はうちの叔母。
 人に何か指摘されるとブンッとふくれてすぐに違うことを持ち出して言い負かそうとする。茶碗やはしを乱暴に放り投げる。事実を言われると人って頭来るけど、分かりやすい~ぷぷ。
 はじめは年寄りのひがみかと思っていたけど、だんないわく「性格だからしょうがないよ」とさすがに長い付き合いです。叔母は高齢で、一緒に暮らすのは何年もないのだからと相手にしないことにしました。そうでないと毎日のことだから身が持たん。

 まんがの方は、くずさんの機転が効いてめでたく離婚成立、始めは女性の方が分けわかんない、と思っていたのに実は依頼主の女性の方がしっかりしていて、新しい人生を子供と一緒に歩き出すだろうというお話でした。
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一条 ゆかり 「有閑倶楽部」 1巻~19巻

2007年09月27日 13時10分21秒 | マンガ家名 あ行
                 たれぞ~さんにお借りしています。

 ご存知 りぼんオリジナル昭和56年春の号 から現在も不定期で長期連載中の一条先生の超人気作。主人公たちの人物紹介は、各巻の初めの方に出ているのを引用させて頂きますね。私より、これを読んでるマンガ好きな方たちの方が詳しそうだから…。

美童(びどう)グランマニエ スウェーデン大使の息子。プレイボーイ。
菊正宗 清四郎(せいしろう)大病院の息子。知性派で、武道の達人。
松竹梅 魅録(みろく)   警視総監の息子。メカ大好きのアクション派。
剣菱 悠理(ゆうり)    日本有数の財閥の令嬢。ジャジャ馬娘。
白鹿 野梨子(のりこ)   茶道家元の娘。男ぎらい。囲碁の名人。
黄桜 可憐(かれん)    宝石商の娘。ハデ好き。イロケ虫。

 名前がお酒の名前いっぽんやりというのが可笑しい~。主人公たちのみならず、他に出てくる人たちもお酒の名前だらけ。一条先生、いける口ですね~特に日本酒がお好き ? 

 まあ、これだけ楽しそうにハチャメチャやってたら、リアルさがどうの、突っ込みどころがどうの、というのもアホらしい。どうぞ、ありえないことでも不可能なことでもどんどんやって頂いてマンガとしてとことん楽しみましょう、という気になりますわ。
  
 魅録はマシンガンぶっ放すわ、清四郎は高校生なのに天下の剣菱財閥を一時とはいえ動かすわ、得意の必殺蹴りでヤクザより強い悠理や、とても高校生に見えない色っぽい可憐に外見は楚々としたヤマトナデシコながら芯の強い野梨子と、役者が6人もそろいすぎ。
 彼ら6人が、あるときは在籍している聖プレジデント学園で、(私が毎月行くゴルフ場と同じ名前 ! ぷぷ) 時には東京シティを巻き込んで、はたまた南海の王国で、ヤクザやKBGやCIAと大立ち回り~。大事件をたちまち解決ってやっぱりありえないけど楽しいわ~。      

 そんな調子で楽しく読んでいくが、長期連載ともなるとそれだけでは流石に作者も飽きたのか、10巻くらいから6人の間に波風を立ててみたり、哀しい初恋の別れをやらせてみたり、心情を詳しく描写して見せます。
 最近の巻はまたまたホラー色が強くなっているみたいですね。悠理はどこまで行ってしまうのか ? どこの巻だったか、おばあちゃんの魂が市松人形に乗り移り、美童にせまって、というお話が怖いけど可笑しかった~。思わずうちの いちまさん → 私の人形は良い人形 を見てしまいましたよ。

 今度TVドラマになるのね~、と思っていたらなになに、ジャニーズ赤西君が 魅録 になってしかも主人公だって ? いえ、赤西君は別に好きでも嫌いでもないけど (どっちかと言ったら美形はみんな好きだけど) この物語って6人全員が主役じゃないの ? やっぱりTVドラマは原作とは別物なのね

       
※ 最近又、拙ブログをお訪ねくださる方が多くなり、大変ありがとうございます。多分昔のまんが関係を見に来られる方が多いと思います。 画面左のカテゴリー マンガ家○行 と まんがエリートのためのCOM をチェックして、マンガ雑誌 COM の表紙や石森(当時) 章太郎、水野 英子、西谷 祥子氏などの表紙絵だけでもご覧になっていってくださいませ。
 又、記事にまさったコメントを下さる方も数多く、ぜひそちらもお見逃しなく、よろしくお願い申し上げます。m(_ _)m 

 
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内田 善美 「星の時計のLiddell」 1巻~3巻

2007年08月31日 16時08分45秒 | マンガ家名 あ行
 
            大物ですね~。ついに記事にしちゃいましたよ。

 それには理由が有ります。1巻と2巻は自分で持っていたのですが、適当な3巻 (初版でなくても汚くても可、安くねという条件) がなかったのです。3巻を読みたいと泣いていたら、心優しい くまさん より貸して頂けました。 
 くまさん → くまのお気楽日記 初めて最後まで読むことが出来ました。ありがとうございます。

1巻 1985年9月10日 初版 写真のものは1988年9月10日 10版
2巻 1985年10月9日 初版 写真のものは1987年10月25日 8版
3巻 1986年10月8日 初版 お借りしているものも初版 

 3巻は初版なのに私の持っているものより凄く綺麗で、さすが くまさん の蔵書。大切に扱っております。

 お借りしているものだから早く記事書かなくちゃとあせるほど、この難解といえる作品は感想が書けなくて・・・。ストーリーは簡単なんですけど、作者の当時考えてる事やら興味のあることやらを登場人物に言わせていて、なかなかお話そのものは進まないのです。 もっともストーリーをバンバン読ませるまんがではないのですが。


 ロシアの亡命貴族の末裔らしく、大金持ちの息子であるウラジーミル。旅ばかりして一つ場所に落ち着いた事のあまりない彼が2年ぶりに帰ってきた大都会。そこにはヒューという友人が住んでいた。ヒューはみんなとは違うのだと言うことが、彼の女友達とウラジーミルによって語られる。ウラジーミルはヒューにBLなのかと私など勘違いしそうなほどヒューに関心があるらしい。ヒューは何がみんなと違うのか 

 ヒューは繰り返しある家の夢を見る。ヴィクトリアンハウスのその家には、チャイナ原産の珍しい金木犀の木が植わっている。ある日いつものようにその家の夢を見ていると 美少女 が現れる。初めは少しだけだったのにだんだんと少女の現れる時間が多くなり、話をするようになる。彼女によるとヒューはこの家に居る幽霊で、彼女の方は月の出ている間ここに遊びに来るのだと言う。
「だってあなたはすぐに消えてしまうのだもの」

 1巻はほとんどヒューとウラジーミル、その友人達の取り留めのない会話で埋まっている。夢の解釈や禅問答じみたものもある。2巻ではヒューが夢を見ている時に無呼吸になることから、医学的な話や自然破壊の話やら出てくる。読者は話がこれからどうなるのかイラッとしたりする。(だろう) 

 3巻でやっとストーリーは動き出す。夢の家を求めて、ヒューとウラジーミルは旅に出るのだ。3巻も中盤になり、やっと見つけたハウスで彼らが出会ったものは・・・。いや無くしたものは・・・。それどころか永遠を見つけたのか・・・ ? 
 途中でなんとなくわかるように仕組まれた結末だが、最後はため息が止まらない。


 それにしても、内田氏の紅毛碧眼 (こうもうへきがん) の美男子達は見ているだけでうっとりですわ~~。ブルーアイのヒューも、商業デザイナーをしていたヒューのアシスタントのロアルドも、17歳のバスケット選手ジョン・ピーターも、ロシア人の顔そのもののウラジーミルもみ~んな素敵。にっぽん女子のコンプレックス出しまくりで眺めてました。他の内田氏の本同様、イラスト集として眺めるだけでも価値ありの愛蔵本です。3巻やっぱりなんとかして揃えなくちゃなぁ。
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大友 克洋 「HIGHWAY☆STAR」 「さよなら にっぽん」

2007年08月27日 11時21分17秒 | マンガ家名 あ行
アクション・コミックス 「HIGHWAY☆STAR」 大友 克洋傑作集Ⅰ
1979年10月30日初版 写真のものは11月20日の7版のもの

アクション・コミックス 「さよなら にっぽん」    大友 克洋傑作集Ⅱ
1981年7月16日初版 写真も初版

 1970年代に青春を送った者には涙が出るように懐かしい大友さんのまんが作品2冊


ちゃととさん → ちゃととさんのブログ にお借りしています。

 Ⅰには、10編の初期短編が収められている。Ⅱは日本を出てニューヨークで一旗挙げようと空手の道場を開いた青年の短編連作5作と他の短編3つ収録。こちらも1970年代の初期作品ばかり。

 まんが喫茶で 「彼女の思い出」 「AKIRA」 「ハイウェイ☆スター」 の表題作などは読んだことがありましたが、「さよなら にっぽん」 の方はまとめて読んだことがなかったので、今回ちゃととさんにお借りしたおかげで全て読むことが出来ました。ありがとうございます。

 「さよなら にっぽん」 の最初に入っている 「イーストオブザサン ウェストオブザムーン」 (ジャズの題名だっけ) は7月24日の拙記事 → あすなひろし 哀しい人々シリーズ 「幻のローズマリィ」 のおもむきの佳作。
 
 ひとりで飲み屋をやっている、くたびれたおばちゃん。常連客も売れないロックグループやぱっとしない小柄な年寄りばかり。突然おばちゃんがたまった つけ の替わりに若者グループに伴奏を頼み、会場の手配もさせてコンサートをやると言い出す。実はおばちゃんは戦前はジャズ歌手で、昔の仲間 (恋人達) 30人を招待して個人コンサートを催したのだ。お客は今や大レコード会社の社長や昔有名だった演奏家達だった。常連客のおいちゃんまで天才プレーヤーだったらしい。一夜の夢に昔を懐かしがるオジサンたち。若者ロックプレーヤーたちもその熱気に当てられている。

 他の短編のような当時流行りの不条理な事件の話も良いけれど、こういう話も好きだなあ。
 
 この方のこの頃 (1970年代後半) の作品には、当時の匂いがぷんぷんする。例えば少女マンガにはファッションとか小物とか当時を思い出すものが満載なのに70年代の生身の少女の暑い青春は漂ってこない。少年マンガでも青年マンガでも今、再読して 上手い・へた・古い・普遍 とかいろいろ感じるところはあってもあのムっとするような自分の青春、時代の匂いが思い出されるようなマンガは少ない・・・ (と思う) これは自分が青春してた年代に関係があるのかな~? 

 最近は映像の方に行ってしまってまんがは描かないのかと思っていたら、去年描いてくれましたね。 → 雑誌 「BRUTUS」 この雑誌もちゃととさんの記事を見てあわてて買いに走りました。(笑)

参考に → 大友 克洋 ウィキペディア
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青池 保子 「修道士ファルコ」 

2007年08月23日 11時46分42秒 | マンガ家名 あ行
              白泉社刊 1巻 1992年12月2日 2巻 2001年12月4日

 たれぞ~さんにお借りしています。 → たれぞ~さんのブログ


 作者があとがきで言っていますが、実に1巻と2巻のあいだに9年の歳月が流れています。初出は1巻が1991年 花曜日 サマーの号~1992年スプリングの号まで、2巻が メロディー 2001年1月~7月号まで。
 この作品も特に作者に愛されていた作品だったのね。

 修道院が舞台のこととて、西洋的まったり感が漂って、この雰囲気は私も覚えがある。小学校だけ通ったミッションスクールの学校内にあった教会、土曜日の午後ロザリオを数えながら (お祈り一つするごとにロザリオの玉を一つ数えるのです) 過ごしたあのしっとりとした空気。
 なんたって主人公は14世紀後半、俗世で名高い剣客の騎士であったファルコ (鷹の意) という名の修道士なのだ。
 したがって舞台となるのは中世の教会の中とか、尼僧院だったり、町に出ても遊ぶわけじゃなし、女人はご法度だし、という具合。僧の頭をそるトンスラという当時の習慣のために美形の僧がいてもカッパ頭で出演美男子少数。

 
                     ↓ トンスラとはこういう頭ね
   
                    

 ただ、ファルコはある事情があってトンスラをそれず、俗体のままなので青池流馬面美男子さんなのだが、なにせ周りが地味~~一応教会を助けるために昔の騎士の姿に扮した姿もりりしく、活劇部分もあってファルコのカッコイイ姿も見られます。

 私読む前は 惣領 冬実氏 「チェーザレ」 のような実録物かと思ったのですが、全部ではなく一部史実に基づいているようなところが有ります。
           
 詳しくは貸していただいたたれぞ~さんの記事 → 「修道士ファルコ」のネタバレ含む舞台裏 をご覧下さい。

 この作品は、はじめにも愛された作品と言ったけど、作者が描きたくて描いている趣味の作品のような気がする。ヨーロッパ中世とかキリスト教とかお好きなんでしょうね~。「アルカサル-王城-」 も読みたくなって来ましたよ~~。

くわしくはまたまた たれぞ~さんの アルカサル-王城-ネタバレ含む舞台裏 などにとても詳しく書かれています。


 さて、歴史についてはたれぞ~さんの方がくわしいのでお任せするとして、(笑)
 
 私は宗教評論家 (そんなのがあるのか?) でも何でもないですが、感じた事を少し。
 
 仏教もキリスト教イスラーム教も始めは新興宗教の一つに過ぎなかったし、ゆえに迫害されたりしているが、長く広く世界三大宗教として世界中にここまで広まったのはあまたある宗教の中でもなにか特別なものがあったのでしょうね。詳しくは私も知りませんが、中興の祖とか殉教者もいっぱい居そうだし、各宗教の中でも枝分かれが凄そうです。
 
 個人的な意見ですが、宗教が人に安心感を与えてくれるのが布教の大きな原動力になっていると思います。この作品やあとがきに出てくる尼さんたちのなんと無邪気でゆるぎない信念を持っていること。全て神の教えに従っていれば安心して暮らしていけると信じています。実際そうです。どんな理不尽な事があっても神がお与えになった試練だと思えば何でも耐えられる・・・のです。強いのです。
 今現在日本の新興宗教と言われているものに入会している人の気持ちもほんのちょっぴりですが分かる気がします。迷いが無くなるのですもの、本人は幸せですよ。でも他人には薦めないでよいですからね。(ここが言いたい)
 
 一方この作品の男性の修道士の方はちょっと生臭いところもあって、こんな世界の中でも出世したいと思っているものが居るのは笑えます。ずっと前に見たヴァチカンを舞台にしたヨーロッパ映画で教皇になりたがる修道士の話があったけども、どこに行っても人間てそういう煩悩からは逃げられないのね。(笑) 人間が社会的な動物だという証拠でもあるのでしょうか。
 
 もちろん現実の修道女、修道士の方々は立派な方がいっぱいいらっしゃいますよ。私が小学校の頃お会いした方々は皆さんそういった人たちでした。

 ひねくれ者の私には、宗教をこんな見方しかできないのですが、でも待ってよ、数の原理で便宜上西暦を使ってはいるものの、日本人のいったい何人が2007年前に本当にイエス・キリストが生まれたなんて信じているのだろうか。

 なにか取り留めなくなってしまいました。宗教は深いからね~。こういうところで無知な自分が何か書くのはちょっと怖いかも。このくらいにしておこ。クワバラクワバラ・・・。
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