上段3冊 小学館叢書 1巻 1994年2月20日初版 2巻 1994年3月20日初版 3巻 1994年4月20日初版
下段4冊 小学館 プチコミックス 1巻 1986年7月20日初版 2巻 1987年2月20日初版 3巻 1987年4月20日初版 4巻 1987年10月20日初版
初出は『月刊プチフラワー』(小学館)にて1985年8月号から1987年10月号まで連載。
最初はプチコミの方が扉絵などのカラーページが豊富なので集めていたが、5巻からなかなか見つからず、業を煮やしてEブック○フで安かった叢書版 (愛蔵版) の方を買いそろえた。考えたら叢書版1巻はいらなかったと、買った後で反省。
初見はマンガ喫茶でもう10年くらい前にもなる頃。印象に残っていたのでいつか揃えようと思っていたものです。
1.メイヤード
この長い物語を読んでいる間、私の心を占めていたものは……
メイヤードってカッコイイ !
きゃ~、凄いミーハーでごめんなさい。だってだって見た目がとっても素敵なんだもの。そう思っていた人多いと断言します。(笑)
「メイヤード」 というのは、この マージナル (境界線上) と言われる西暦2999年の地球上にいくつか残っているドームシティのユーフラテス地区の長官の名前。
若い男性の姿をした人間です。もっとも990年後のことですから、老化防止の方法もあるでしょうから見た目は若くても年はわかりません。
それにこれは物語が進んでからわかることですが、彼はいくつもの進行性の病気にかかっており、すでに眼は特殊なメガネ (サングラスに見えて、これがカッコイイ) なしではよく見えない模様。
一方の主人公ではあるが、どちらかというと敵役で性格は鋭利冷徹、でもちらちらと見せる人間くささが くぅ~たまらん とおばちゃんは一人もだえるわけですな。
そんな彼は次第に物語の中心に入ってきて、えっこの中でそんなに重要な人物だったの ? とびっくりする間に何あのラスト近くの主人公振りは。(と、私には思われた。)
「ナ…ス タ…ス」
幼馴染のナースタースの名前だ。彼女に向って以前
「愛のほかは全てあげる」 と言っていたメイヤードがつぶやいた最後の言葉。この場面は何度読んでも落涙してしまう。
1度読んだことのある人でも、再度メイヤードの物語として読めば、大人の味わいを感じることができると思う。特にリアルタイムで読んだだけの方には違うイメージが沸くこと絶対です。お薦めします。
2.夢
萩尾氏の作品には 夢 がキーワードになっているものが多い。「バルバラ異界」 のように 夢探索人 が主人公になっているものまである。
この作品では、子宮が夢見て 「夢の子供」 が生まれたり、病んだ地球が青い海の 「夢」 を見続けていたり、
「生命はみな同じ夢を見ているのだろうか ? 星星もまた ? 」
といったモノローグなどが出てくる。
又内容にも深く潜在意識の話が絡んできて、もっと前の 「スター・レッド」 でも 肉体のない意識だけの存在 なんて怖い概念が出てくるし、作者は昔からそういったものに興味があった事がわかる。そういう神のような存在は手塚 治虫氏の 「火の鳥」 にもあったな~。
それが若い読者に 「話が難しい」 とか 「よく分からない」 とか言われるところでもあるし、この作品でも私が 「ほぇ ?」 となんでそうなるのか分からない概念もあった。
けれどもそこが又萩尾氏の再読したくなるところであって、華麗な絵と相まって内容の深さにファンは氏の作品にますます深みにハマっていく…。
2年ほど前から以前よりももっと強烈なマンガ熱に侵され、手当たり次第に読んでいるが、読めば読むほど手塚先生、石ノ森先生、水野先生ら超大御所とともに、萩尾 望都氏、竹宮 恵子氏、山岸 凉子氏ら24年組さん達の作品が今更ながら光輝いて見えるのです。やっぱり24年組さん達って凄いなぁ。
読めば読むほど読みたいものが増えて困るトミー。
下段4冊 小学館 プチコミックス 1巻 1986年7月20日初版 2巻 1987年2月20日初版 3巻 1987年4月20日初版 4巻 1987年10月20日初版
初出は『月刊プチフラワー』(小学館)にて1985年8月号から1987年10月号まで連載。
最初はプチコミの方が扉絵などのカラーページが豊富なので集めていたが、5巻からなかなか見つからず、業を煮やしてEブック○フで安かった叢書版 (愛蔵版) の方を買いそろえた。考えたら叢書版1巻はいらなかったと、買った後で反省。

初見はマンガ喫茶でもう10年くらい前にもなる頃。印象に残っていたのでいつか揃えようと思っていたものです。
1.メイヤード
この長い物語を読んでいる間、私の心を占めていたものは……
メイヤードってカッコイイ !
きゃ~、凄いミーハーでごめんなさい。だってだって見た目がとっても素敵なんだもの。そう思っていた人多いと断言します。(笑)
「メイヤード」 というのは、この マージナル (境界線上) と言われる西暦2999年の地球上にいくつか残っているドームシティのユーフラテス地区の長官の名前。
若い男性の姿をした人間です。もっとも990年後のことですから、老化防止の方法もあるでしょうから見た目は若くても年はわかりません。
それにこれは物語が進んでからわかることですが、彼はいくつもの進行性の病気にかかっており、すでに眼は特殊なメガネ (サングラスに見えて、これがカッコイイ) なしではよく見えない模様。
一方の主人公ではあるが、どちらかというと敵役で性格は鋭利冷徹、でもちらちらと見せる人間くささが くぅ~たまらん とおばちゃんは一人もだえるわけですな。
そんな彼は次第に物語の中心に入ってきて、えっこの中でそんなに重要な人物だったの ? とびっくりする間に何あのラスト近くの主人公振りは。(と、私には思われた。)
「ナ…ス タ…ス」
幼馴染のナースタースの名前だ。彼女に向って以前
「愛のほかは全てあげる」 と言っていたメイヤードがつぶやいた最後の言葉。この場面は何度読んでも落涙してしまう。
1度読んだことのある人でも、再度メイヤードの物語として読めば、大人の味わいを感じることができると思う。特にリアルタイムで読んだだけの方には違うイメージが沸くこと絶対です。お薦めします。
2.夢
萩尾氏の作品には 夢 がキーワードになっているものが多い。「バルバラ異界」 のように 夢探索人 が主人公になっているものまである。
この作品では、子宮が夢見て 「夢の子供」 が生まれたり、病んだ地球が青い海の 「夢」 を見続けていたり、
「生命はみな同じ夢を見ているのだろうか ? 星星もまた ? 」
といったモノローグなどが出てくる。
又内容にも深く潜在意識の話が絡んできて、もっと前の 「スター・レッド」 でも 肉体のない意識だけの存在 なんて怖い概念が出てくるし、作者は昔からそういったものに興味があった事がわかる。そういう神のような存在は手塚 治虫氏の 「火の鳥」 にもあったな~。
それが若い読者に 「話が難しい」 とか 「よく分からない」 とか言われるところでもあるし、この作品でも私が 「ほぇ ?」 となんでそうなるのか分からない概念もあった。
けれどもそこが又萩尾氏の再読したくなるところであって、華麗な絵と相まって内容の深さにファンは氏の作品にますます深みにハマっていく…。
2年ほど前から以前よりももっと強烈なマンガ熱に侵され、手当たり次第に読んでいるが、読めば読むほど手塚先生、石ノ森先生、水野先生ら超大御所とともに、萩尾 望都氏、竹宮 恵子氏、山岸 凉子氏ら24年組さん達の作品が今更ながら光輝いて見えるのです。やっぱり24年組さん達って凄いなぁ。
