都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

大阪維新の会にもやもやする

2024-09-14 02:03:38 | 世情

 大阪維新の会( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E7%B6%AD%E6%96%B0%E3%81%AE%E4%BC%9A )は2010年から「身を切る改革」を標榜しているが、いまや選挙結果など見ると「維新を切る改革」が世情となっている。

 

①橋本徹の府庁移転構想

 まずは今や評論家の位置付けだが、橋下徹( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A9%8B%E4%B8%8B%E5%BE%B9 )という人物は維新を作り、維新を離れ、維新を批判するという立ち位置の変化と立ち回りのうまさに驚嘆する。

府庁の大阪ワールドトレードセンタービルディング( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%BA%9C%E5%92%B2%E6%B4%B2%E5%BA%81%E8%88%8E )移転については今まで取り上げてきた

https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/55aa2c34f036c6ca57ca4c1e40611bed 

https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/4d4668d0c2beede881c7e27d048bf560 

https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/731cb865abed8a8cc4516bff55e4ce9b 

https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/4dcdafcb61983c53ad8d2f1280495f2c 

https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/8cbfd1c889d57e1a7587c06d508ba0ae 

https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/fa8cb07a74a01331329f7b9410c4be2d 

https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/731742112fdfea2c1ac42dfb93ef8515 

 

 WTCは1193億円をかけて建設し2003年の特定調停による再建計画、2009年の会社更生法の適用の申請( 負債総額は643億円 )となった。テナント不足のため大阪市が市庁舎の補完として使っていた。

 橋下知事は府庁のWTCへの移転を画策したが2009年議会で否決された。しかし、2010年府が大阪府咲洲庁舎ととして80億円で取得した。さらに、2011年の東日本大震災の折、耐震問題が判明し9億円の工事を行った。全面移転案の断念が決定した。

 さらに、2017年には7階から17階まで「さきしまコスモタワーホテル」となったが賃料未払いにより2023年大阪地判決によりホテル側に施設の退去と滞納金等26億円の賠償の判決となった。

 この府庁移転についての責任は誰にあったのかを考える必要があろう

 

②大阪都構想

 都市経営の方策として、狙いが全く分からなかった。府と市の重複を避けるならほかの手もある。政令指定都市として大阪市の独立性が阻害される面もある。今までのまとめは下記の通り:

https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/s/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E9%83%BD%E6%A7%8B%E6%83%B3 

 

③大阪万博とIR計画

 これについては、大阪活性化策として、イベントの開催と日本唯一のIRと銘打ったカジノ開発だが、活用の当てのない北港南(夢洲)の活用もある

 地図で見ると分かるが、宿泊観光客の利用する新大阪から15㎞ある。これは東京駅から西なら羽田空港、東なら船橋ららぽーと位の距離だ。

 IRのMICE施設にしても、街の面白さがない埋立地に行くだろうか。カジノも収益性は景気や疫病での利益変動が大きい。さらに、オンライン・カジノという競合や、既存の公営ギャンブルとの食い合いも懸念される。

 https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/a5a9e98b3a4fc3ea930f67149fe00762 

 https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/dad9567cd3f65e7959f439d946758383 

 https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/5a97d420eabf5ccf131373282400955a 

  しかも、大阪市は788億円の範囲内で土地課題対策費を支払うとある。さらに開発会社である大阪IR株式会社は26年9月まで契約の解除権がある。

  昔の船橋ヘルスセンターも栄華を誇ったが22年間の営業であった( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%88%B9%E6%A9%8B%E3%83%98%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC )

 大阪でIRを作るなら、天王寺のルナパーク跡地(新世界やフェスティバル・ゲート跡地( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%90%E3%83%AB%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%88 ))なら開発波及効果と観光地の相乗効果があると思うが。

 箱物開発は、廃墟になる可能性がある。アメリカでは廃墟ショッピングセンター( Dead Mall  https://en.wikipedia.org/wiki/Dead_mall )も多い。少なくとも、50年は持つ施設でないと開発の意味がない

 大阪は梅田、新大阪、御堂筋線沿いの3極がこれからの成長のカギだ、エリアの拡大ではなく都心の更新に力を入れるべきだ

 

コメント
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