都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

ものづくりの寓話 和田一夫:力作で自動車業界を事例とした生産効率の分析

2010-04-15 20:20:55 | マクロ経済

 持ち上げて重い本だ。名古屋大学出版会で6,200円、600ページほど。長いが面白い。知見としては<o:p></o:p>

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     製品の革新が企業交代の要因<o:p></o:p>

 実は、T型フォードは快適さで優位なクローズド・ボディに対応しにくい設計のためGMに追い抜かれた。ソローンの言う、フルラインの強さではない(注:その後ボディは進化し一体のモノコックとなる、最後までラダーフレームだった日本のセダンはトヨタのクラウンのはずだ)<o:p></o:p>

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     製造の舞台は、建物(静止式から流れ作業」や動力(天井ベルトから電気モーター)で変化<o:p></o:p>

 建物、配置、動力、部品精度(やすりの有無)で分析している。生産には建物や設備が大事というのは今のオフィスの生産性に関するファシリティ・マネージメントと同じだ。<o:p></o:p>

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     看板方式は次工程との繋がりと準備でロスタイムの短縮<o:p></o:p>

 これは、専門的分析だ。工程間のつなぎが要点で、オペレーション・リサーチの概念だ。なお、IBMのインフラが初期から使われていたとは。いまやコンビニは更に活用しているだろう。<o:p></o:p>

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     生産性と労働組合の関係:賃金と体系<o:p></o:p>

 フォーディズム(ライン方式)と労働者定着率のトレード・オフがあり、トヨタの賃金体系の分析もある。カイゼン運動と参加意識も突っ込んだ分析があればと願う。<o:p></o:p>

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最後に、言われている「寓話」は信用してはいけないとのコメントがある。本論はアメリカの論文に多い、足で稼いだ実証的論文に位置づけられる。<o:p></o:p>

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 とてつもない力作です。関係の方は一読をおすすめ致します。<o:p></o:p>

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笑福 西中島 つけめんはもやしとキャベツ

2010-04-14 20:24:27 | 食べ歩き

 評判のお店に野菜目当てに西中島まで。つけめん200gで野菜マシマシ、650円。野菜は丼にてんこ盛りで脂と汁もかかり、お味がしっかりでもしゃもしゃ食べ進む。つけつゆは甘く、脂っこい和風でいまひとつ。野菜と肉がありますが目白の丸長のあっさりつけめんみたいではなく、やはり二郎風です。麺も太くなかなか面白い。野菜は軽く食べたが、麺は食べ応えがある。できたらお酢も卓上に欲しい。大量の白葱の小口切りはどうかな。ニンニクを入れると厚みが出るのかも知れないが。<o:p></o:p>

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 野菜を食べたいときには面白いお店だ。<o:p></o:p>

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ORC200の土地信託などに思う

2010-04-13 20:35:42 | 都市開発

1986年、バブルの前夜に公有地信託制度(http://www8.cao.go.jp/kisei/giji/03/wg/tokku/ex03/1.pdf ) ができた。信託銀行が都市開発の提案と受託を競った。<o:p></o:p>

  ORC200は大阪リゾートシティの略だそうだが、バブルが醒めた1993年に投資額1,027億円 竣工した。( http://www.city.osaka.lg.jp/keiyakukanzai/cmsfiles/contents/0000005/5344/2.pdf )<o:p></o:p>

土地信託とは信託銀行が事業を請負い、配当を出したあと、もとの所有者に戻すというもの。このORC200はどうも儲からなくて700億円の債務で大阪市は提案した銀行に400億円の負担を求めているという。さらに今回銀行は161億円の損失補填訴訟 (http://www.sankei-kansai.com/2010/04/01/20100401-022297.php ) があるという。よく分からない。<o:p></o:p>

そういえば、フェスティバル・ゲートも土地信託で第三セクターが倒産し大阪市が200億円補填したというややこしい経緯だ。<o:p></o:p>

他には、扇町キッズパーク、ビッグステップ、ソーラ新大阪21はすべて売却済みで約600億円、住之江のオスカードリームも民事調停を行っているようだ。<o:p></o:p>

ORC200の事業計画は賃料が上がり続ける前提らしいが、当時はそういうのが当たり前であった。しかし問題は、大きな投資の回収ができなくなったことであろう。特に、大型の開発は時間を要し、できた頃には世の中が変わっていることが多い。しかも、フェスティバル・ゲートのように使わないと、周辺に悪影響が及ぶ開発もある。また、土地信託とは事業を代行するが、実績配当で、信託完了後は利益も損も出る、つまりは自己投資と変わらないスキームだ。このあたりの説明と理解がどうであったかが良く分からないが、開発したい地主と受託したい銀行とバブル時代のいきさつがあろう。(ソーラ新大阪21などは売却益も出ているようだ)<o:p></o:p>

大阪市開発からの教訓として、立地があまりよくない、施設が特殊、集客依存型施設の場合は投資額を如何に低くするかが要点だ。アメリカのウォーターフロント開発でも成功したフェスティバル・マーケット・プレイス(観光商業)は簡易な建物だ。むしろリニューアルが大切だ。<o:p></o:p>

 豪華な入れ物より、軽微な投資からの段階開発と見直し、丁寧な運営にお金をかけた方が良い。<o:p></o:p>

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Bon Bois でディナー

2010-04-12 20:14:48 | 食べ歩き

 淀屋橋から中央公会堂に掛かる栴檀木橋の袂にあるBon Boisでディナーを楽しんだ。3,800円で、オードブル、海の幸のサラダ、ステーキ、デザート。これに白・赤のグラスワインで。<o:p></o:p>

 落ち着ける。最近、あまり飲まない。丁寧な料理で清潔感がある。音楽はなぜかアン・バートンのジャズ・バラード。たまにはフレンチも良いなと思う。

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ウオッカ・ソーダなど

2010-04-11 08:22:54 | 趣味

 よしおかで思い出した。VAN 石津元社長 てんぷらにはどの酒があうかを終生考えていたという。あうならウオッカ・ソーダではないか。癖がないしソーダだから油に強い。<o:p></o:p>

 もともと飲んでいたのは、シングル・モルトのソーダ割りであったが、味がありすぎるのと安いのでウオッカに替えた。ところが今ではウオッカもウイスキーもあまり値段も変わらない。<o:p></o:p>

醸造酒では、エビスを嗜んでいたが今は飲まない。日本酒はぬる燗を居酒屋で飲むのは美味しいが、家ではどうも。大体面倒だし、お酒も4合でももてあます。シャンパンも馥郁たるモエ、切れのいいテタンジェが贔屓だが、最近は愚妻もあまり付き合わないのでこれまた飲みきれない。醸造酒は味わいが深くて美味しいのは楽しいが次の日何故かお酒が体に残る。<o:p></o:p>

 お酒は楽しむのか、酔っ払うのかどちらかだというのが内田百間にあったが、最近は酔ってほわほわを楽しみ、酔い覚めの良いのが良い。<o:p></o:p>

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背割桜へサイクリング

2010-04-10 13:56:23 | 京都
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 背割桜へスポルティーフで、桂川サイクリングロードは快適で片道20km730出発 830に到着しました。久々のソロです。背割桜は染井吉野(染井は東京駒込の地名、ここで作られたといわれる品種)の並木で枝が堤の斜面に沿って低く伸びるのが珍しい。<o:p></o:p>

桂川、宇治川、木津川の合流地で自転車を入口に止めたら1.4km堤の上を結構歩く。写真をとりながら小一時間、ほのぼのと。<o:p></o:p>

堤上の桜の小路、堤の下には菜の花、緑と黄と桜の色の対比が楽しい。朝から缶ビールや花見の準備と一眼レフの方が多い。<o:p></o:p>

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帰りは何故か向かい風で、一応登りだし疲れる。 <o:p></o:p>

お腹がぺこぺこで、お昼は1130によしおかで天ぷらを楽しみご飯3杯で満足(1,575円)、桜の観光客か行列ができていた。穴場が知れ渡っている。<o:p></o:p>

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さらに、洛中の桜も。五条の木屋町の染井吉野、鴨川の枝垂桜がお気に入りです。白川は人込みでなりきり舞妓もたじろぎ気味でした。<o:p></o:p>

昨日のテニスとあわせ、足に疲れを感じます。お風呂でゆっくり足をもみます。<o:p></o:p>

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築地市場の移転

2010-04-09 19:48:26 | 都市開発

東京都が設置している卸売市場の一つが築地市場。築地は埋立地の意味で、居留地であった。聖路加病院などが今もある。日本橋魚河岸から関東大震災(1923年)後移転したもの。<o:p></o:p>

市場は、もともと丸いコの字型の外周を鉄道が外周を囲み、荷受があり外側から卸、仲卸が配置され、中央に配送と利便施設を配置していた。鉄道からトラックに、卸から産直に時代の変化がある。<o:p></o:p>

築地ブランドとなったのは築地市場の規模と都心に近い立地と近傍の汐留(旧国鉄用地)の開発もある。<o:p></o:p>

東京都は跡地開発と道路、現地建替えの困難さもあり豊洲に移転を計画した。しかし埋め立てた用地に土壌問題が浮上した。土地余りの時代で現地の再開発は必要か。移転先での市場のあり方や移転コストと建替えコストの比較が良く分からない。<o:p></o:p>

都心の市場とその関連の飲食店など都市観光資源として貴重だ。移転する場合の都市経営としての考察は充分だろうか。<o:p></o:p>

卸売市場を通さない直取引も増えたという。卸売の特化とコンパクト化ならば現状で建替えもあるのではないか。大阪中央卸売市場は現地で立体建替えが行われた。これが梅田にもっと近ければと思う。築地は都市観光資産だ。 <o:p></o:p>

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Micro Economics のお勉強 プライスレス

2010-04-08 19:43:39 | マクロ経済

 大まかなMacro Economicsは好きだが、微分のようなMicro Economicsは眠くなる。本論は行動経済学でゲーム理論やプライシング(値付け)などをケースとして分析している。<o:p></o:p>

 情報のバイアスや交渉の価格形成などで、モデル化と実験で示している。要点として人はだまされやすいのとだまし方を書いてある。だからと言って、実社会のだまし方は日々発展しているので、この本どおりには行かない。<o:p></o:p>

 面白いのは、起る可能性の高低と利得・損失のマトリクス。利得で可能性が高いとリスク回避で国債に(安定運用)。低いと宝くじを買う(夢にかける)、損失で可能性が高いと、ギャンブルで穴狙い(起死回生)、低いと守りで保険(万が一に備える)<o:p></o:p>

 さらに「アンカー」は面白い概念で、高いものを置いておくと、次に高いものが売れ安くなるという対比効果で「兼ね合いの対比」を自分の納得という観点で分析している。なるほど、鰻でも松竹梅とあれば、竹に落ち着くわけだ。<o:p></o:p>

 「ロイヤルティ」でクーポンやポイントを得するので逃れられないというのも面白い。また格安航空会社で「価格分離(アンバンドリング)」の事例で預かり手荷物15ドルも面白い事例だ。結婚式で、卓上の花だの、案内の封筒だのでどんどん値段が上がっていくようなものだ。<o:p></o:p>

 便利なのは、結婚指輪があって薬指の短い方は交渉が弱いとある。なお、吹っかけたほうが結局儲かるという交渉実験結果は面白い。<o:p></o:p>

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 まとまりはいまひとつだが、楽しめる。価格のだましが良く分かる。ポイント貯めるくらいなら安い店を乗り換えるのが一番良いと思う。(よくあるのはクーポン中毒だが。。。。)

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ニューハマヤで煮込みハンバーグ

2010-04-07 20:41:13 | 食べ歩き

 いよいよ調子がよい北浜店。珍しく日替わりの煮込みハンバーグを。肌理の細かい挽肉としみこんだドゥミグラス・ソースが柔らかい。肉につなぎは感じない。ドゥミグラス・ソースは古典的で旨味があり焦がしが効いている。なんとも美味しいが、リー・ペリンのウスターも面白い。キャベツも、マヨネーズのマカロニ・サラダも合う。これは大人のハンバーグだ。量も多く、お櫃のご飯がどんどん進む。これは気に入った。日替わりにあるときはこれにしよう。<o:p></o:p>

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化学調味料が最近苦手に

2010-04-06 20:31:30 | 食べ歩き

 最近、大阪のとある中華を食べたら、突然アレルギーのようになった。どうやら複合化学調味料(グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸、コハク酸などの混ざった旨味の強いもの)と塩、油・脂にあたった様だ。これはチェーンの飲食店も多く使っているようだ。気をつけないといけないのがホテルなどのビュッフェの料理で結構入っている。お好み焼もお店によってはたんまり入っているが、グルタミン酸だけなのだろうか不思議にどうもない。複合化学調味料が多いとほてりなどが出てしまうのですぐに分かる。<o:p></o:p>

 安心できるのは、昔からの個店だ。赤垣屋で一献などというのが一番良い。昔は何でもがしがし食べたものなのだが。花粉症になったような感じだ
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ワグナーを聴く、定位と音像

2010-04-05 20:16:22 | 趣味

 古典音楽はモーツアルトと弦楽器が好きだ。ところが春なのでとある大学の卒業式と入学式にかかるマイスタージンガーを思い出しワグナーをIpodに入れた。指揮はOtto Klempererで正統な演奏だ。これがなかなか良い。Queenのロックに通じる厚みと華々しさがある。映画の地獄の黙示録に使われたワルキューレも西山の車窓の風景と以外に合う。<o:p></o:p>

 Klempererは大好きな指揮者で、モーツアルト、ブラームス、ベートーベン、メンデルスゾーンなど殆ど持っている。内田百間もしのぐ狷介で逸話の多い指揮者だ。モーツアルトではベームも好みだがどちらも堂々としていてけれん無くゆったりと指揮している。あまりにあっさりしているので万人向きではない。<o:p></o:p>

 Ipodを聴いていると、なかなかステレオを聴かない。久々に四重奏など聴くと定位の良さ、音像に驚く。特に録音の音像ではPhilipsと古楽器のSEON,HMは素晴らしい。<o:p></o:p>

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本中毒と対策

2010-04-04 07:01:23 | 趣味

 大体、一日一冊のペースで、その他、雑誌など読んでいる。読むものがないとそれこそ何でも読む。 広告、チラシ、加入案内、メニュー、時刻表なんでもござれだ。特に良くないのが、上下巻のうち、上巻を読み終えて下巻がないときだ。大いに時間も興味も、高まった気分も損した気分になる。そのため、何時もそろえて持つようにしている。最近、アメリカのベストセラーの模倣かむやみにページの多い本が多いのと、分量がないのに上下に分ける本が多い。値段を上げる方策かと訝る。<o:p></o:p>

大体面白いのは300400ページくらいのものが多い。書けばよいというものではない。特に内容が無いのに長い文章やくどい描写、あちこちに飛んでしまう内容などがベストセラー作家でも多い。最近感じるのだが、若い書き手の台頭がある。軽めだが楽しい。ベテランの重さに飽きたからかもしれない。<o:p></o:p>

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和食の一日

2010-04-03 07:17:52 | 食べ歩き

 春は桜見物を兼ねて和食の一日を。まずは尾張屋 錦小路の朝蕎麦セット(500円)で掛蕎麦とかやくご飯を930口開けで。良いでしょう。メジカ節(ソウダ節)のおだしは厚みがあるが重い、香りのある本枯れ節とは違う。結構、お醤油が効いており塩っぱい。麺は美味しいがにごりがある。薬味に九条葱の小口切りと天かすがあるのは親切。七味と山椒も京都のもの。山椒が合う。かやくご飯はそつない仕上がり。お漬物も錦市場かな。店の前の井戸と蹲踞は面白い。<o:p></o:p>

 パスハンターに乗って榎の新緑が楽しみな加茂街道を、植物園の綻ぶ枝垂れ桜を右に見つつ上がる。上賀茂神社と市、社家町をぶらぶら散策して今井食堂に。なんと並んでいる。どうにか11時に口開けで入ってみると「鯖定食(680円:大分前から50円値上がりした)しかありません」とのこと。書入れ時なのだろう。ここは、どぼ漬と舌を焼く大根とお揚げ(京都風で厚い)の味噌汁が美味しい。鯖は3切れをばらしながら背身を先に食べて、腹身を煮汁に絡めながら食べる。食べ終わると煮汁が無くなると上手に食べたと思う。最近、薄味になったように感じる。本日は京都の薀蓄話がそこかしこで盛り上がっている。<o:p></o:p>

 夜は大丸横の寿司清で。流行っている。京都でどうして築地のお寿司かというのもあるが、美味しい。お茶と生姜も堪能した。<o:p></o:p>

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十三の幸福亭でチーズ挟みチキンカツを:軽やかで暖かい

2010-04-02 18:46:46 | 食べ歩き

 所用で十三に。お昼は連れ立って幸福亭へ。本日のランチのチーズ挟みチキンカツ850円を。相変わらず柔らかい雰囲気。ご飯は大盛(無料)。カツは軽やかな揚がり方で、さくさくの衣としっとりした肉とチーズ、上品で旨味のあるドゥミグラス・ソースとのからみの調和が良い。鶏肉の皮も取り去ってあり丁寧だ。ご飯も驚きの美味しさと粒立ち。自由に取れる卓上の黄色いお香々が良い。カップスープも美味しいし、付け合せも、キャベツ、パスタ、ポテトサラダも丁寧。入れたてのコーヒー(200円)も楽しんでついつい長居。連れの方から「暖かいお店の雰囲気とお味ですね」との感を頂きました。<o:p></o:p>

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フリーフォール ジョセフ・E・スティグリッツ:金融の権益、政府保護、だまし、碩学の世を憂う指摘

2010-04-01 20:37:58 | マクロ経済

著者はMITのサミュエルソンの弟子で2001年「情報の経済学」でノーベル銀行賞受賞。もちろんマネタリズムや新古典派とは違っている。公共経済学の権威で、著作からお教えを受けている。<o:p></o:p>

痛快で示唆に富む。素晴らしい著作だが、碩学で力もあるのに大いに世の中を大いに憂い嘆いている。後知恵のようなところもあるが。論点は整理すると下記になる。(まとめきれないので原本をお読み下さい)<o:p></o:p>

金融の利益確保とそのシステム: 大きすぎてつぶせない 儲かるとボーナス、潰れそうになると税金、代理人問題と外部性:儲かるならつぶれてもいい、影響範囲の拡大(グラス・スティーガル法:投資銀行と商業銀行の垣根が撤廃)、モラル問題<o:p></o:p>

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だまし金融:金融工学、格付け、特にトランシェのコンピューターモデルは透明性に問題がある<o:p></o:p>

カウンター・リスク(保証した企業が破綻して保証にならない)、デリバティブの利益(手数料)、嘘つきローン(返せる訳がないし金利が上がる仕組み)、不動産鑑定士の迎合、 金融は一部で儲かるとその他にツケが回る、複雑な商品を作り、リスク増大と情報の不完全性がある、<o:p></o:p>

搾取と役員給与: レーガン時代のサプライサイド経済学のラッファー・カーブ(限界税率の低減)の問題と累進課税の復活、倫理の赤字<o:p></o:p>

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トリクル・アップ経済:適正なローン政策(デンマークの事例)→トリクル・ダウン(富裕層からの経済波及効果)の逆を提唱<o:p></o:p>

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マネタリズムやワシントン・コンセンサス、ワルラスの均衡の陥穽 : 金余り 金利ゼロのデフレ経済 供給が需要を上回る 今までにない経済、短期的なインフレと失業率のトレード・オフ、情報の完全性・不完全なリスク市場、イノベーションの不在を重ねて問題としている<o:p></o:p>

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さらに、経済と幸福の問題で、コミュニティ崩壊(パットナム:孤独なボウリング)に幅広く言及している。これからの景気対策のなかに投資と公平(中産階級の負担軽減)があり賛同する。<o:p></o:p>

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それにしても幅広く面白い内容だ。お奨めできる。<o:p></o:p>

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 (余談)ケインズのAnimal  Spirit の訳を「動物精気」としているが如何なものであろうか。(和訳で経済学用語は「限界効用」(Marginal Utility :要はUtility 関数の微分だ)など何のことが分からないものが多いが)<o:p></o:p>

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