★ http://www.mag2.com/p/news/27689
中国は内戦状態に突入した―。
こう見るのはメルマガ『高城未来研究所「Future Report」』の著者・高城剛さん。天津で起きた爆発事故も通貨の暴落も、すべてその一端として引き起こされたものであり、近いうちに東アジア全般に火の手が上がるとも分析しています。
新旧の「中国式システム」同士による内戦
今週は、もはや内戦がはじまったとも見られる最近の中国動向につきまして、私見たっぷりにお話ししたいと思います。
今年の6月、汚職裁判で起訴されていた周永康に終身刑が言い渡されました。これがなによりも特異なことは、中国共産党には「政治局常務委員は罪に問われない」という不文律がありましたので、習近平はこれを破ったことにあります。ここから中国の大揺れが、本格的にはじまりました。
いままで罪に問われなかったのでやりたい放題だった政府高官は、このままでは我が身も危ないと察し、習近平に暗殺を試み、事故に見せかけたテロを次々と企てました。その一部は表面化し、また世界的な金融市場にも波及することになりました。いま、反習近平一派は米国の一部ヘッジファンドと組んで徹底的な売りを仕掛け、それが発端となり世界経済が大きく揺れ動いています。
その反習近平一派の中心的人物は、曽慶紅です。曽は江沢民の懐刀で、上海閥の石油利権を一手に握る人物であり、習近平の次の汚職取り締まりのターゲットだと言われています。今回の徹底的な汚職追及により、すでに15万人を超える中国共産党員を腐敗で検挙しただけでなく、経済犯として海外に逃亡した人物数百人を追いかけて逮捕しています。この間わずか1年強。この速度こそが本気の表れだと思います。
習近平は「ハエもトラも退治する」と公言しており、いままで免罪符を持っていたも同然な高官を次々と捕まえています。先月7月30日には、江沢民一派で軍トップである郭伯雄を収賄で党籍剥奪処分しました。郭伯雄は中国国内の映画配給など多くの利権を持ち、また、蛇頭と呼ばれる反社会組織の裏ボスとしても知られる人物です。
このような争いは、習近平一派と江沢民一派の内戦にも見えますが、実際は「古い中国式システム」と「あたらしい中国式システム」の内戦だと僕は考えています。なぜなら習近平一派のなかからも、それなりの数の汚職逮捕者が出ているからで、これは以前もお話ししたように、
❶ いまの中国は巨大なシンガポールを目指し、その第一段階のように見えるのです。
次ページ>> なぜ李克強首相が日本の一局長と会談したのか
この中国の大きな方向転換は、日本にとっては武力より脅威なことで、
❷ いま日本が囚われている「古い日本式システム」を
❸ あたらしい中国は猛スピードで凌駕し、結果本当にフェアに開かれた先進的大国が、すぐに隣に出現することになってしまいます。そのためには、まず腐敗を徹底的に正す必要がいまの中国にはあるのです。
特に現代の国家ブランディングにおいて、ソフトパワーの要となるコンテンツ産業は最重要事項なのは言うまでもなく、「古い中国式システム」そのもので反社会組織ともつながりがある中国芸能界に、今回は徹底的にメスを入れています。その中国芸能界トップに君臨するのが曽慶紅の弟、曽慶淮です。曽慶淮は返還後の香港を拠点にした中国芸能界の大ボスで、すでに配下の製作会社は摘発を受け、事実上廃業状態にあります。また、昵懇であった中央テレビのプロデューサーにも逮捕が及んでおり、中国芸能界、マスメディア界のアンフェアで不透明な体制が一気に変わろうとしています。
最近、表面化し国際的な報道にある出火不明の爆発や火事、そして通貨の暴落まで引き起こしている背景は、「古い中国式システム」を堅持したい江沢民一派が中心であることはまちがいなく、その江沢民には1兆円を超える潤沢な資産と警察組織と蛇頭(反社会組織)を配下に抱えていますので、今後中国全土で様々な騒ぎが起きると思いますし、もしかしたら、東アジア全般に火の手が上がる可能性もあります。
僕は、先月突如として李国強首相が、日本の国家安全保障局の谷内正太郎局長と会ったのは、もうじき具体的ななにかが起きることを暗示していると考えています。それは半島有事か、中国軍部の暴走か、経済的問題なのか定かではありませんが、大事であることは確かです。そうじゃなければ、首相が一局長と会うようなことは、メンツを重んじる中国では絶対にありません。
このような動向は、大きくなる内戦の予兆なのか、習近平の独裁政治体制に向かうのか、それとも開かれた国家としての中国の第一歩となるのか、まだわかりません。
現在、中国は火器を用いない内戦状態にあることは確かです。それによって大きな影響を受ける世界は、もう「新時代」に突入したことも確かなのです。
image by: Shutterstock
『高城未来研究所「Future Report」』より一部抜粋
著者/高城剛(作家/クリエイティブ・ディレクター)
1964年生まれ。現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。毎週2通に渡るメルマガは、注目ガジェットや海外移住のヒント、マクロビの始め方や読者の質問に懇切丁寧に答えるQ&Aコーナーなど「今知りたいこと」を網羅する。
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● 何故このような妄想が出来るのでしょう。石兵さんに中国と言う国の体質を
教えてもらうべきです。羊の皮をどんなに被っても、狼は狼です。
内戦でその本性を表すことはあっても、近代資本主義国家には絶対なりません。
● それでは共産党独裁の看板が泣きます。先進国とは・資本主義国とは、自由と民主主義が
セットになった時代です。つまり、民意を選挙で問うのみならず、それを保証する
法治国家としてのシステムと、法に従う庶民精神が必要です。
● そのようなものは、中国の何処を探しても見当たりません。机上の空論ならず、机上の
妄想を持ち、それでもって日本国民を洗脳することはやめましょう。
● これでは習近平は、正義の味方で更に世界先進国の味方みたいではありませんか。
彼のやり方そのものが強権であり、政敵を倒すのに容赦をしない残酷な
人間であることは、見ていれば分かる事です。
● いくら武田信玄や上杉謙信が、武人として歴史上かっこよくても、彼らには戦争で
相手を皆殺しする才能が主な本懐です。それと同じことなのです。
● 織田信長~豊臣秀吉~徳川家康は、武人としての才能を十分発揮して全国を統一して、日本の戦乱をほぼ
終わらせたかに見えますが、実際は270年の寿命が来て、戦国時代が終わっただけです。
● 従って歴史的にはもはや、織田~豊臣家のような武人は必要とされなくなって、滅びたのです。
その後釜は、新しい絶対君主である徳川家が引き継いで、戦国時代に幕が下りたのです。
● 旧ソ連に例えれば、織田信長~豊臣家は、末期のゴルバチョフ~エリチンに例えられます。
そしてプーチンが新しい時代の、徳川家と言う事になります。勿論時代は繰り返しても、
同じではないですから、つまり螺旋を描きながらの発展が加味されますから、
少しは異なるでしょうが、強権の君主と言う事では一致するのです。
● 従って中国では、権力闘争は今後酷くなる事は有っても、シンガポールの様に落ち着くことは
ないでしょう。そもそも国の大きさが異なります。星でもそうですが、
大きさによりその運命は大きく異なるのです。
● 複雑系的な表現をすれば、小さな国は安定しやすいが、大きな国はその大きさにより
カオスになりやすいという事です。歴史を見れば分かります。平均270年単位で
国のありようが大きく異なっています。
● 逆に小さな日本や英国は、永遠のシステムが続かんばかりの安定を示しています。
つまり、英国は王室の存続、日本は皇室の存続が保障された、安定した
歴史を齎しましたが、カオスになり易い中国は,皇帝は一つの時代が
終われば完全なカオスで、つまり虐殺で消滅するのです。
● 従って、1910~2180年までは、安定期を挟みながらも、最後まで戦国時代が続くのが
中国の定めです。これが中国の弱点でもあるのです。汚職と言う名の虐殺で
シンガポールの様に、国が安定するどころか、恨みを買いながらの
永続革命・共産主義者の好きな革命が永遠と続くのです。
● その永続革命を後押しするのが、日本の安全保障には非常に大切な事です。
田中角栄以来の、相手の術中にハマりながらの友好は幻想なのです。
それを示したのが習近平であり、実際は全く逆なのです。
● 彼の全国統一を許してはいけないのです。一つにまとまった中共などは、気味が悪いものです。
というよりも、日本に攻め入る自信を与えるのみです。国内の制定に忙しくて
他国侵略を出来ない状態が、近隣国の安全の為には良いことなのです。
中国は内戦状態に突入した―。
こう見るのはメルマガ『高城未来研究所「Future Report」』の著者・高城剛さん。天津で起きた爆発事故も通貨の暴落も、すべてその一端として引き起こされたものであり、近いうちに東アジア全般に火の手が上がるとも分析しています。
新旧の「中国式システム」同士による内戦
今週は、もはや内戦がはじまったとも見られる最近の中国動向につきまして、私見たっぷりにお話ししたいと思います。
今年の6月、汚職裁判で起訴されていた周永康に終身刑が言い渡されました。これがなによりも特異なことは、中国共産党には「政治局常務委員は罪に問われない」という不文律がありましたので、習近平はこれを破ったことにあります。ここから中国の大揺れが、本格的にはじまりました。
いままで罪に問われなかったのでやりたい放題だった政府高官は、このままでは我が身も危ないと察し、習近平に暗殺を試み、事故に見せかけたテロを次々と企てました。その一部は表面化し、また世界的な金融市場にも波及することになりました。いま、反習近平一派は米国の一部ヘッジファンドと組んで徹底的な売りを仕掛け、それが発端となり世界経済が大きく揺れ動いています。
その反習近平一派の中心的人物は、曽慶紅です。曽は江沢民の懐刀で、上海閥の石油利権を一手に握る人物であり、習近平の次の汚職取り締まりのターゲットだと言われています。今回の徹底的な汚職追及により、すでに15万人を超える中国共産党員を腐敗で検挙しただけでなく、経済犯として海外に逃亡した人物数百人を追いかけて逮捕しています。この間わずか1年強。この速度こそが本気の表れだと思います。
習近平は「ハエもトラも退治する」と公言しており、いままで免罪符を持っていたも同然な高官を次々と捕まえています。先月7月30日には、江沢民一派で軍トップである郭伯雄を収賄で党籍剥奪処分しました。郭伯雄は中国国内の映画配給など多くの利権を持ち、また、蛇頭と呼ばれる反社会組織の裏ボスとしても知られる人物です。
このような争いは、習近平一派と江沢民一派の内戦にも見えますが、実際は「古い中国式システム」と「あたらしい中国式システム」の内戦だと僕は考えています。なぜなら習近平一派のなかからも、それなりの数の汚職逮捕者が出ているからで、これは以前もお話ししたように、
❶ いまの中国は巨大なシンガポールを目指し、その第一段階のように見えるのです。
次ページ>> なぜ李克強首相が日本の一局長と会談したのか
この中国の大きな方向転換は、日本にとっては武力より脅威なことで、
❷ いま日本が囚われている「古い日本式システム」を
❸ あたらしい中国は猛スピードで凌駕し、結果本当にフェアに開かれた先進的大国が、すぐに隣に出現することになってしまいます。そのためには、まず腐敗を徹底的に正す必要がいまの中国にはあるのです。
特に現代の国家ブランディングにおいて、ソフトパワーの要となるコンテンツ産業は最重要事項なのは言うまでもなく、「古い中国式システム」そのもので反社会組織ともつながりがある中国芸能界に、今回は徹底的にメスを入れています。その中国芸能界トップに君臨するのが曽慶紅の弟、曽慶淮です。曽慶淮は返還後の香港を拠点にした中国芸能界の大ボスで、すでに配下の製作会社は摘発を受け、事実上廃業状態にあります。また、昵懇であった中央テレビのプロデューサーにも逮捕が及んでおり、中国芸能界、マスメディア界のアンフェアで不透明な体制が一気に変わろうとしています。
最近、表面化し国際的な報道にある出火不明の爆発や火事、そして通貨の暴落まで引き起こしている背景は、「古い中国式システム」を堅持したい江沢民一派が中心であることはまちがいなく、その江沢民には1兆円を超える潤沢な資産と警察組織と蛇頭(反社会組織)を配下に抱えていますので、今後中国全土で様々な騒ぎが起きると思いますし、もしかしたら、東アジア全般に火の手が上がる可能性もあります。
僕は、先月突如として李国強首相が、日本の国家安全保障局の谷内正太郎局長と会ったのは、もうじき具体的ななにかが起きることを暗示していると考えています。それは半島有事か、中国軍部の暴走か、経済的問題なのか定かではありませんが、大事であることは確かです。そうじゃなければ、首相が一局長と会うようなことは、メンツを重んじる中国では絶対にありません。
このような動向は、大きくなる内戦の予兆なのか、習近平の独裁政治体制に向かうのか、それとも開かれた国家としての中国の第一歩となるのか、まだわかりません。
現在、中国は火器を用いない内戦状態にあることは確かです。それによって大きな影響を受ける世界は、もう「新時代」に突入したことも確かなのです。
image by: Shutterstock
『高城未来研究所「Future Report」』より一部抜粋
著者/高城剛(作家/クリエイティブ・ディレクター)
1964年生まれ。現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。毎週2通に渡るメルマガは、注目ガジェットや海外移住のヒント、マクロビの始め方や読者の質問に懇切丁寧に答えるQ&Aコーナーなど「今知りたいこと」を網羅する。
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
● 何故このような妄想が出来るのでしょう。石兵さんに中国と言う国の体質を
教えてもらうべきです。羊の皮をどんなに被っても、狼は狼です。
内戦でその本性を表すことはあっても、近代資本主義国家には絶対なりません。
● それでは共産党独裁の看板が泣きます。先進国とは・資本主義国とは、自由と民主主義が
セットになった時代です。つまり、民意を選挙で問うのみならず、それを保証する
法治国家としてのシステムと、法に従う庶民精神が必要です。
● そのようなものは、中国の何処を探しても見当たりません。机上の空論ならず、机上の
妄想を持ち、それでもって日本国民を洗脳することはやめましょう。
● これでは習近平は、正義の味方で更に世界先進国の味方みたいではありませんか。
彼のやり方そのものが強権であり、政敵を倒すのに容赦をしない残酷な
人間であることは、見ていれば分かる事です。
● いくら武田信玄や上杉謙信が、武人として歴史上かっこよくても、彼らには戦争で
相手を皆殺しする才能が主な本懐です。それと同じことなのです。
● 織田信長~豊臣秀吉~徳川家康は、武人としての才能を十分発揮して全国を統一して、日本の戦乱をほぼ
終わらせたかに見えますが、実際は270年の寿命が来て、戦国時代が終わっただけです。
● 従って歴史的にはもはや、織田~豊臣家のような武人は必要とされなくなって、滅びたのです。
その後釜は、新しい絶対君主である徳川家が引き継いで、戦国時代に幕が下りたのです。
● 旧ソ連に例えれば、織田信長~豊臣家は、末期のゴルバチョフ~エリチンに例えられます。
そしてプーチンが新しい時代の、徳川家と言う事になります。勿論時代は繰り返しても、
同じではないですから、つまり螺旋を描きながらの発展が加味されますから、
少しは異なるでしょうが、強権の君主と言う事では一致するのです。
● 従って中国では、権力闘争は今後酷くなる事は有っても、シンガポールの様に落ち着くことは
ないでしょう。そもそも国の大きさが異なります。星でもそうですが、
大きさによりその運命は大きく異なるのです。
● 複雑系的な表現をすれば、小さな国は安定しやすいが、大きな国はその大きさにより
カオスになりやすいという事です。歴史を見れば分かります。平均270年単位で
国のありようが大きく異なっています。
● 逆に小さな日本や英国は、永遠のシステムが続かんばかりの安定を示しています。
つまり、英国は王室の存続、日本は皇室の存続が保障された、安定した
歴史を齎しましたが、カオスになり易い中国は,皇帝は一つの時代が
終われば完全なカオスで、つまり虐殺で消滅するのです。
● 従って、1910~2180年までは、安定期を挟みながらも、最後まで戦国時代が続くのが
中国の定めです。これが中国の弱点でもあるのです。汚職と言う名の虐殺で
シンガポールの様に、国が安定するどころか、恨みを買いながらの
永続革命・共産主義者の好きな革命が永遠と続くのです。
● その永続革命を後押しするのが、日本の安全保障には非常に大切な事です。
田中角栄以来の、相手の術中にハマりながらの友好は幻想なのです。
それを示したのが習近平であり、実際は全く逆なのです。
● 彼の全国統一を許してはいけないのです。一つにまとまった中共などは、気味が悪いものです。
というよりも、日本に攻め入る自信を与えるのみです。国内の制定に忙しくて
他国侵略を出来ない状態が、近隣国の安全の為には良いことなのです。