● 日本の失われた20年の開始は、大凡1990年からですが、USAは2000年からです。
つまり今回の30年サイクルの調整時期には、日本と欧米には位相差があります。
近代資本主義の開始時期が異なりますから、当然のことです。
● したがって今回の上昇波、大凡2009年から始まっている上昇波動も日本とUSA・欧米とは
波動の意味が異なると言えます。いくら同期する現象があるとはいえ、10年の
差は30年サイクル1回で同期するには長すぎると考えています。
● 今までの分析では、日本の1990年からの調整波=暴落は、2008年で終わり、2009年からは
30年サイクルの上昇波動に乗ったと分析していました。つまり、1868年から始まった、
2番目の90年スーパーサイクルの最後の30年サイクルは、2009年から始まり、
2045年頃?に終了するとみているのです。
● つまり、2009~2027年が上昇波動、2027~2045年が下降波動と予測しています。つまり、
今回も日本が先に崩壊すると読んでいます。USAの最後の崩壊開始は2029年と予測。
2027年というのは、7と9という数字は経験則で暴落が起こる数字だからです。
● USAの崩壊は資本主義開始=1776年の独立から270年目2046年というのは動かしません。
そのほうが時期的にはしっくりいくからです。つまり、2020年から始まり2029年で
暴落開始というのは、100年前の大恐慌の相似形だからです。
● 前回の大恐慌も、10年かけて急激な上昇波動があり、1929年から大暴落が開始して
世界恐慌になっています。それと相似形にすると270年寿命や90年サイクルや
30年サイクルが略ぴったりと合い、サイクルの相似形も満たせるからです。
別の表現でいえば、形が美しいのです。
● USAに関しては、独立から始まる長い歴史の経済サイクルが、ネットでも検索できます。
しかし日本に関してはそのようなデータがなかなかネットでは検索できないし、
データに基づいた研究も探しきれません。
● これは、国家の官僚の怠慢とみていますし、情報を独占する国家官僚の醜さを
表しているといえます。もちろん、ピケティのように歴史的に分析してデータ
をまとめて、世間に公表するということができないとも言えます。
一言でいえば、怠慢と無能です。
● その怠慢と無能をしっかり見ているのが、理系で元高級官僚の高橋洋一といえます。
彼の本を読めば、いかに日本の文系の官僚が無能であり怠慢であり、情報を
国民から隠しているのかがわかります。
● つまり、民主主義的資本主義には相応しくない、庶民をして生かさず殺さずの政策
=情報独占が官僚独裁を支えているといえます。独占出来れば分析もいらないし、
無能でも怠慢でもやっていけます。少し話がずれましたが・・・。
● データから、USAの大暴落は今までの予測、2016年末~2017年の春までの暴落はあまり
動かしたくはありませんが、もちろん絶対ないとは言えませんが、
可能性としては、むしろ、
● そのまま最後のバブルに移行するよりも、USAの今の調整が今回最後の暴落になる可能性のほうが
少し高いといえます。つまり、このまま上下を繰り返して、大統領選挙の予想を見ながら
選挙前後から大暴落ということです。この可能性のほうが高いでしょう。
● もしそうなら、USAの大暴落の底は2017~2018年頃となり、少し早まり、その分最後の大バブルも
2018~2029年となり少し長くなります。むしろその可能性の方が強いといえます。
USAがこのまま最後の大バブルに移行すれば、最後の上昇波動は2009~2029年と
なり、20年と長く、その分2000年からの調整は9年と短くなりバランスが取れません。
● さて今度は日本ですが、30年サイクルの上昇波は理論平均15年ですので、5年おきに上昇と
下降を繰り返しますから、2009年から始まった上昇波は、2014年前後から調整に
入ってもよいのです。揺らぎがあるとは言っても2016年~2017年の暴落までは
少し長いとも言えます。
● その長さを認めるなら、言い訳は2009年から2012年までの長く低空飛行の波を、日銀の
政策失敗のためと位置付けることになります。つまり早すぎる金融緩和の中止による
長引く低空飛行といえます。今までの解釈はそれに基づきます。
● 実際諸外国は、その間に株価はどんどんと上がり、日本は超円高で最後の苦しみを
味わったのですから、明らかに日銀の政策失敗であることは常識です。
● しかしそれでも5年サイクルに比して少し長いと疑うなら、可能性としては2009年からの
調整サイクルは2015年に始まっているとも言えます。つまり、今の日本の西欧に比しての
異常な株価一人負け=調整の強さは、実は5年サイクルの調整が既に2015年の6月
から始まっているといえます。
● その可能性の方が高いといえます。それが日本の株価が一人強く下がる理由といえなくもありません。
もしそうなら、調整はもっと強く起こることが予想されます。上昇波動の初めの波=第1波は
調整がきついのが、エリオット波動のガイドラインです。法則とまではいきませんが・・。
● 5年サイクル(実際は少しの伸びているので6年となります)の調整は2015年から始まり、強い調整が
起こる可能性が高いのです。つまり今回、日経は13000円まで下がるか、または2万~1万5千の
間をボックス圏にて横にだらだらと動く可能性もあります。
● つまりまだまだ調整がきつくなったり伸びたりすれば、逆に2017年からは上昇波動に乗り
2027年に向けての上昇波動が来ると予測もできます。つまり一人日本だけが
欧米の暴落を横目に、先に上昇波が来るということです。
● オリンピックもありますから、2017年から5年サイクルの上昇波が来れば、ちょうど2020年頃に
5年サイクルのピークが来ることになり、ぴったり合います。USAがそもまま2029年までの
上昇波動に乗る可能性は少ないですが、
● むしろ日本がもっと調整がひどくなる可能性の方が高いと言えるでしょう。
本格的第三弾のバズーカがやがて来る=今年中にくる理由とも言えます。
● 組み合わせから見ると以下の可能性があり得ます、
❶ 日本もUSAも今回の暴落が、最後の調整である。つまり日本は2009年からの5年サイクルの
調整であり、USA・西欧は2000年から(下降15年)の最後の調整であるということです。
❷ 日本もUSAももう少し上がってから、最後の本格的な暴落がある。これは今までの予想と同じ。
❸ 日本は今の調整が深く、または長引くが(5年サイクルの暴落=調整)、
USAは少し上がってから=新高値を付けてから、大暴落する。
❹ USAは最後の暴落が始まっているが、日本は少し上がってから、つまり新高値を付けてから
調整に入る。
● どちらにしろ、調整後は日本のサイクルは5年で、USAのサイクルは30年サイクルの調整ですから
回復時期は日本が早いといえます。つまり欧米が暴落していく途中で、一人日本のみが
先に上昇波動に乗るということです。
● ❷は今までの予測でしたが、最近の調整のだらだらした動きを見ると、❶❸❹の可能性も
考えなくてはいけないようです。