文前大統領、「日本強制動員」の李春植さん死去を哀悼…「恥ずかしくない国をつくる」
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が2023年9月19日、ソウル永登浦区(ヨンドンポク)63ビルディングで開かれた919平壌(ピョンヤン)共同宣言5周年記念式で挨拶をしている。[写真共同取材団]
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領は28日、日帝強制動員被害者である李春植(イ・チュンシク)さんの死去に対して「深い哀悼の気持ちを伝える」と述べて追悼した。 文氏はこの日、フェイスブックを通じて「日本製鉄の強制動員被害者・李春植さんが102歳を一期として亡くなったという残念な消息を聞いた」とし「故人の生涯と意志を記憶し追悼し、遺族に深い哀悼の気持ちを伝える」と明らかにした。 文氏は「李春植さんは戦犯企業である日本製鉄に対して損害賠償訴訟で歴史的勝訴を引き出した主人公だった」とし「李さんが勝訴の喜びに先立ち、先に亡くなった仲間に思いを馳せながら涙を流していた記憶が今も新しい。その悲しみと喜びの涙はわれわれ全員の涙だった」と回顧した。 あわせて「李春植さんが歴史を証言して一生懸命見せた人間尊厳の精神と不屈の意志をわれわれ後代がしっかりと受け継ぎ、恥ずかしくない国をつくっていきたい」とし「謹んで故人のご冥福を祈りつつ、平安な安息を祈っている」と締めくくった。 1940年代新日鉄住金の前身である日本製鉄の日本製鉄所に強制動員された李さんは、劣悪な環境でつらい労役を強いられ、日帝が崩壊した後に帰国したが労役に対する賃金を受け取ることができなかった。 大法院(最高裁)は2018年10月、日本製鉄・三菱重工業など強制労役日本企業の損害賠償責任を認める判決を下したが、被告企業がこれを受け入れなかった。 これについて韓国政府は日本企業が出さなければならない賠償金を日帝強制動員被害者支援財団が募金したお金で代わりに支給する「第三者弁済方式」という解決策を発表し、李さんはこれを受け入れて昨年10月に賠償金・遅延利子を受領した。 李さんは前日、光州(クァンジュ)東区(トング)ある療養病院で老患により亡くなった。出棺式は29日に行われる。