トランプ氏、不法移民の送還拒否したコロンビアに報復措置を表明
米南部フロリダ州に向かう大統領専用機内で、記者団に対応するトランプ大統領=2025年1月25日、AP
トランプ米大統領は26日、米国内の不法移民を送還する軍用機の着陸を拒否したとして、南米コロンビアに報復措置をとると表明した。コロンビアから米国に輸出される製品に25%の緊急関税を課し、コロンビア政府当局者の入国を禁止する。トランプ氏は不法移民の国外追放を看板政策に掲げており、厳しい報復措置をとることで各国に協力を迫る姿勢を示した。 【写真で見る】トランプ政権が始動 主な政策や顔ぶれは?
トランプ氏は自身のソーシャルメディアへの投稿で「米国から(不法移民を)送還する2機の着陸が認められなかったと知らされた。コロンビアの社会主義者であるペトロ大統領の命令で、米国の国家安全保障と公共の安全を危険にさらすものだ」と主張し、「緊急的に断固とした報復措置をとるよう指示した」と述べた。
◇関税引き上げに言及 具体的措置として▽全製品への25%の緊急関税▽1週間後に関税の50%への引き上げ▽コロンビア政府当局者や同調する国の関係者、支持者に対する入国禁止とビザ(査証)取り消し▽コロンビア人や貨物の入国審査・税関手続き強化▽経済制裁の徹底―などを挙げた。 トランプ氏は「こうした措置は始まりに過ぎない。コロンビア政府には、彼らが米国に追いやった犯罪者の送還を受け入れる法的義務があり、違反は許さない」と強硬姿勢を見せた。【ワシントン秋山信一】