奈良県奈良市般若寺町に般若寺(はんにゃじ)があります。
般若寺の本堂は2度の兵火で焼失し、上棟の銘から寛文7年(1667)に再建された建物です。奈良県の有形文化財に指定されています。間口5間、奥行4間、入母屋造り、本瓦葺きで、正面に1間の向拝を付けています。本堂には文永4年(1267)に造られた丈六の文殊菩薩が本尊として安置されていました。
延徳2年(1490)の火災で本尊は焼失し、経蔵の秘仏を本堂に遷し、本尊八字文殊菩薩騎獅像(はちじもんじゅぼさつきしぞう)として安置しました。この像は正中元年(1324)に後醍醐天皇親政を祈願して康俊(こうしゅん)・康成(こうせい)の二人の仏師により造られたもので、国の重要文化財に指定されています。
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