フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

1月19日(土) 晴れ

2008-01-20 03:07:39 | Weblog
  研究室で仕事をしようかと考えて、待てよ、今日はセンター試験の初日だったな、戸山キャンパスも会場なのかなと、教員ロビーに電話をして確認したところ、試験会場は本部キャンパスのみで、戸山キャンパスは通常通りですとのこと。でも、やっぱり今日は大学へは行かないことにした。センター試験の監督は5年前に一度やったことある。早稲田大学は教員の人数が多いので、一度やるとしばらく回ってこないのである。センター試験というとICプレーヤーを使った英語のリスリング試験のトラブルがよく話題になるが、これは3年前から導入されたもので、私が監督をやったときはまだなかった。次にまた監督の役目が回ってくるまでに廃止になっていてくれないだろうか。ピリピリした雰囲気はいやである。千葉工大でリスニング試験の終了時刻を30秒間違えた(早く終わってしまった)とニュースで報じられていた。30秒のミスで全国ニュースか。私なんか先日の教場試験で「あと残り1分!」と言ったら、補助監督の大学院生から「先生、5分早いです」と注意され、「あっ、ごめんごめん、あと5分!」と訂正しましたから。もしこれがセンター試験だったら全国ニュースに顔写真入りで報じられてしまうのではなかろうか。
  5年前のセンター試験の日、監督の仕事を終えて地下鉄の駅に向かって歩いているときに、ケータイに連絡が入り、大学院時代の後輩のH君の死を知ったのだった。一日立ち仕事をしていてクタクタだったところに届いたその知らせは、一瞬、周囲の風景から一切の音と一切の色彩を奪った。いまだに彼が死んでしまったことが信じられないのだから、そのときはなんのことかさっぱりわからなかった。来年は七回忌か。これからもセンター試験の日が来る度にその時の記憶がよみがえることだろう。もう一度、彼と麻雀を打ちたかった。