9時、起床。釜揚げしらすとご飯の朝食。今日はよい一日(グッディ)だった。
昨夜、寝る前に、Nさんに結婚おめでとうのメールを出した。そのとき3つの質問をしたのだが、お昼頃、Nさんから返信のメールが届いた。ひとつひとつの質問に丁寧に答えてくれて、たぶん今日の午前中の時間の大半を使われたのではなかろうかと思う。Nさんと最後に会ってからずいぶんと時間が経っているが、その時間的な空白がいっぺんに埋まったような気がした。
昼食をとりに外出。「オレンチーノ」で味噌煮込みうどん(牡蠣入り)を食べる。卓上の器に入っているキムチを炒ってふりかけ状にしたものをスプーンに2杯ほど入れて食べると味わいが一層増す。
店を出て、駅前の商店街を奥の方へ歩く。実は、昨日、ジムから帰ってきたとき、家の鍵をどこかに落としてきたことに気づいた。さっそくジムに電話をしてロッカールームを探してもらったが鍵はなかった。ならばジムの後に立ち寄った「シャノアール」で落としたに違いないと、「シャノアール」の本社に電話して蒲田店の電話番号を教えてもらい(HPには電話番号が載っていなかったのだ)、問い合わせたところ鍵の忘れ物はありませんと言われてしまった。ジムでも喫茶店でもないとすると、道を歩いているときに落としたことになるが、普通に歩いていてジャンバーのポケットから鍵が落ちるとは思えない。そのとき、「あっ、もしかしたら」とひらめいた。昨日のブログに写真が載っているが、商店街を歩いてきているとき、一度だけ、電器屋さんの店先で立ち止まり、テレビのニュースの映像をデジカメで撮った。そのデジカメをジャンバーのポケットから取り出すときに、鍵がポケットからこぼれ落ちたのかも知れない。店先に鍵が落ちていれば、店の方が拾って(あるいは誰かが拾ってお店の人に渡して)保管してくれているかもしれない。そう考えて、その電器屋さんに行ってみた。そうしたら、思ったとおり、私の鍵を保管してくれていたのである。私は散歩をしていてよく物を忘れる。つい先日はマフラーを道に落とした。その前は釜飯の「梅Q」にショルダーバッグを忘れてきた。動物病院に傘を忘れてきたり、「中華つけ麺大王」のカウンターの下の棚に『清水幾太郎著作集』を忘れてきたこともあった。そしてそれらはことごとく私のところに戻ってきたのである。忘れ物や落し物が戻ってくるというのは、たんに私の運がいいというだけではなくて、街の住人がよいからではないかと思う。いや、落としたものがお金だったらそうはいかないという人もいるかもしれない。実は私は大学生の頃、アルバイトをしていた塾からの帰り道、自転車に乗っていて、その日もらったばかりの給料が入った封筒を落としてしまったことがある。これはだめだろうと思いながら、一応、警察に届けたところ、その日の夜に警察から自宅に電話があって、落としたお金が見つかった(拾って届けてくれた人がいる)と知らされた。蒲田の街は失くしたものと再会できる街なのである。
今日はよい日だ、と私は思い、「グッディ」に行くことにした。「グッディ」は駅の近くのビルの2階にある創業30年のレトロな喫茶店である。珈琲は美味しいが、店内が少々狭いので、めったに行かないのだが、実は狭いというのは私の誤解で、店内の階段を上ると3階も客席になっていて、そこは2階よりも広いということを今日初めて知った。私の中でにわかに「グッディ」の株があがった。今度はランチタイムに来てみたい。
帰宅してからネットで「グッディ」のことを調べていたら、「悪あがき女製作所」という風変わりな名前のブログを発見。そこに「グッディ」のことが魅力的な写真と一緒に紹介されていた。管理人の「きみまつ」さんは蒲田在住(たぶん私とは反対の東口方面)の方のようで、蒲田周辺の美味しい店を熱心に探訪されている。思わず、長居をして、そこで紹介されている店(知っている店も知らない店もある)を見て回った。このブログの存在を知ったことも今日がよい日である理由の1つである。