8時、起床。ハッシュドビーフ、パン、牛乳の朝食。今日はとくに大学に出なくてはならない用事はない。ないのではあるが、午後からちょっと顔を出しておいた方がいいかなという気がする。教務主任的習性というべきか。
11時半頃、家を出る。会議等の予定があるわけではないので、直行する必要はない。池上経由で行くことにする。「甘味あらい」に顔を出す。客は私ひとりだったので、あん豆寒を食べながら、ご主人とあれこれおしゃべりをする。最近、ご主人のブログに載った桜の枝に止ったメジロの写真が大変見事だったので、あれはどのくらいシャッターを切ったうちの一枚なのですかと尋ねたところ、30枚とのことだった。やっぱりね。それくらい撮らないとああいう写真は撮れないものである。まさにベストショットだ。写真談義から始まって、おしゃべりはご主人が「甘味あらい」を始める前の人生の物語へとつながっていった。一言でいえば、海外志向から日本への回帰の物語である。
店を出て、あのメジロの写真が撮られた本門寺の階段の脇の河津桜を見に行く。ここだけ春爛漫である。メジロが一羽いたが、私のコンパクトカメラでは撮影は無理。
昼食は「旬味庵 ゴンジャ」で。かねてより知人から推奨されていた和食の店である。本門寺の参道から少し住宅街に入ったところにある。外観は眠れる森の館というか、知らなければこれが和食の店だなんて気づかなかっただろう。店名の「ゴンジャ」とは、アルバニア語で「草のような小さな花」の意味。マザーテレサの本名、アグネス・ゴンジャ・ボアジュから取っている。
昼食はランチセット一種類のみ(1200円)。小料理屋の品書きからあれこれチョイスしたような料理がテーブルいっぱいに並べられた。これに食後のフルーツとコーヒーが付く。私以外の客は全員女性で、ご近所の奥様たちと思われ、子供連れのグループもあって、井戸端会議風に賑やかである。お店の人たちも全員女性で、ちょっと場違いなところへ迷い込んだ感じがしないでもなかったが、こういう状況には馴れているといえば馴れている。
大学に着いたのは2時頃。教務室に荷物を置き、事務所に顔を出す。やはり何かしらの用件は発生しているものである。雑用を片付けて、その後は研究室でゼミ論集の最終的な編集作業。99%は終ったと思う(たぶん)。
7時半頃、大学を出る。丸の内の丸善に寄って、盛山和夫『社会学とは何か 意味世界への探究』(ミネルヴァ書房)と前田信彦『仕事と生活 労働社会の変容』(同)を購入。蒲田に着いてから「喜多方ラーメン小法師」で葱ラーメンを食べる。よく晴れた一日だったが、まだまだ寒い。熱々のラーメンが旨い。帰宅して、ゼミ論集の編集作業の最後の1%を終らせる。あとは一晩寝かせて、明日の午前中に印刷・製本屋さんにもっていく。