7時半、起床。曇ってはいるが、午後からは晴れてくるだろう。どこへ出かけようかと考える。昨日から始まった世田谷美術館の「松本竣介展」か、今日から始まる東京都写真美術館の「北井一夫展」かと考えて、後者にする。
11時頃、家を出て、くまざわ書店で以下の本を購入。
星新一『きまぐれ星のメモ』(角川文庫)
よしもとばなな『人生の旅をゆく2』(NHK出版)
益田ミリ『すーちゃんの恋』(幻冬舎)
朝食兼昼食を「まやんち」へ食べに行く。席に着こうとしていると店長さんとスタッフの方たちがやってきて、「ブログ、ありがとうございます」と挨拶をされる。お菓子教室の生徒さんから私のブログのことを知ったとのこと。先週、「一二三堂」のご主人から挨拶をされたばかりだったので、同じようなことが立て続けに起こって、驚いた。
店長さんが「ありがとうございます」と言ったのは、ブログで「まやんち」のことを好意的に書いてあるからである。私はあまりいい印象をもなたかったお店のことはブログには書かないようにしている。どこどこの店に入り何を食べたかは日々の記録として書くけれども、それ以上は言及しない。わざわざ悪口を書くようなことはしない。それは営業妨害になるからというよりも、「フィールドノート」の世界を自分の好きな人や好きなものを中心に構成したいという気持ちが働いているからだと思う。
野菜のサンドウィッチ(スープ付き)とミルクティー(アッサム)を注文。デザートにはもうそろそろ終わってしまうかもしれない季節限定のモンブラン。紅茶はマグカップでも注文できるが、今日は購入したばかりの本に目を通したかったので、カップ3杯分は飲めるポットの方にする。
アフタヌーンティーのセットを注文した女性二人連れの客の一人は、今日が誕生日らしい。お店の方が「お誕生日おめでとうございます」と言って、アフタヌーンティーをテーブルに運んできた。他のお客さんも祝福の拍手をした。来年の4月11日には私もここでアフタヌーンティーを注文して、みなさんから祝福してもらおうかしら。昔、私の演習の女子学生が、一人でファミレスに入って、ケーキをホールで注文し、そこに用意しておいてローソクを立て、♪ハッピー・バース・デイ・ツー・ミーと歌うという実験を試みたことろがあるが、店のスタッフや客はあたたかく祝福してくれたそうである。路上ではそうはいかないだろう。カフェは、ひとりになれる場所でもあり、(その気になれば)他人とのかかわりが生まれる場所でもある。孤独と社交の両義的な場所であり、都市空間における特異点である。
店を出るとき、店長さんとスタッフさん(のお一人)の写真を撮らせていただいた。「まやんち」という店名から店長さんのお名前は「まや」というのかと思っていたが、そうではなくて、「まゆみ」さんである。「ま」が共通であるが、「まゆみ」→「まや」は少々距離がある。店名の由来については今度うかがうことにしよう。スタッフの方は私の認識している限りでは3人いらっしゃるが、みなさんおきれいな方である。写真の方は、以前のブログで、私のカメラ(パナソニックのDMC-LX5)を「かわいいカメラですね」と言ってくださった方である。
店長さん スタッフさん(のお一人)
恵比寿ガーデンプレイスに行く。
『北井一夫 いつか見た風景』展は、今年で68歳になる北井一夫の初めての大規模な個人展である。北井一夫は好きな写真家の一人で、感想を書き始めると長くなりそうなので(今日は午後から『松本俊介展』を観に行こうと思っている)、やめておくが、会期中に、ぜひもう一度行きたい展示会である。
昼食は恵比寿タワー39Fの「東天紅」でとる。これまで、東京都写真美術館に来たときは併設のカフェ「シャンブル・クレール」(明るい部屋)で昼食をとるのが楽しみだったが、それがなくなってしまって、どこで昼食をとったらいいかがわからない。ちょうど空も晴れてきたので、眺望に期待して、前から一度行ってみたいと思っていた「東天紅」に行ってみることにした。窓際のテーブルに案内される。窓際は2人用(カップル)席で占められていて、3人以上だと窓際の席には着けない。でも、1人客は2人客に準じるから、窓際のテーブルに着けるのだ。ラッキー。ランチメニューの中から「華定食」(2100円。ただし土日祝日は10%のサービス料が付く)を注文する。この景色を眺めながら、この料理がこの価格で味わえるというのは、とてもお得感がある。学生同士のデートにもお薦めである。なお、「華定食」は全部が一度に出て来るが、「扇定食」(3150円)は皿数も増えるので、コースで運ばれてくる。大人同士のデートにはこちららがお薦めである。
チャーシュー 海老のチリソース
酢豚 春巻
恵比寿ガーデンプレイスタワーの高さは167メートル。これは東京タワーの大展望台の2階(150メートル)よりも高い。この素晴らしい眺望はレストランを利用しなくてもフロアーから楽しめる。お腹は減っていない、あるいはお腹が減ってはいるが懐に余裕のない方にもお薦めの場所である。
蒲田に戻り、夕方、ジムに行く。筋トレ2セットと有酸素運動40分(450キロカロリーを消費)。カフェと美術館とジム、バランスのとれた一日だった。土曜日はかくありたい。ジムの帰り、くまざわ書店で以下の本を購入。午前中に来たときは荷物になるので(アーチャーの本などは800頁もある)、買わなかった本たちだ。
アーサー・ブラウン『共産主義の興亡』(中央公論新社)
遠藤知巳編『フラット・カルチャー 現代日本の社会学』(セリか書房)
小熊英二編『平成史』(河出ブックス)
鷲巣力『「加藤周一」という生き方』(筑摩書房)
鈴木智之・西田善行編『失われざる十年の記憶 一九九〇年代の社会学』(青弓社)