9時、起床。
トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。
今日は日曜日。残念だ。『ひよっこ』がない。考えたくないが、来週からは平日でも『ひよっこ』がないのだ。
先週の木曜日の『ひよっこ』、みね子がヒデに思いもかけない形で告白をし、ヒデがみね子に先走りのプロポーズをした回だが、1つ感想を書き忘れていた事があるので、書いておこう。
みね子がヒデとの恋愛に踏み出すことを躊躇する理由として、彼女自身は2つのことを女子会の場で口にしていた。1つは、純一郎との恋愛に失敗したばかりなので、恋愛が怖い(臆病になっている)ということ。もう1つは、純一郎とヒデと友人関係にあったが、新しい恋人が元彼の友人というのはどうなのだろうといこと。2つともわからないではない理由であるが、私が気になったのはみね子が語らなかった3つめの理由である。それは前の恋愛と今度の恋愛の間隔が短いということである。
それがなぜ問題なのか。結婚であれば、前の結婚と次の結婚との間に一定の期間をおくことが法律で定められいるが、恋愛についてはそういう制約はない。好きになってしまったのだからいいじゃないか、と早苗あたりはいいそうである。しかし、前の恋愛が失恋で終わった場合、次の恋愛との間隔が短いというのは、ある疑問を生じさせる可能性があるのだ。それは、「新しい恋人は失った前の恋人の代替物ではないのか」という疑問である。世の中を見渡すに、実際、そうした恋愛はけっこう多いのではないかと思われるが、そうした疑問を私のような第三者が勝手に抱いているのであれば問題はないが、当の二人が、つまりみね子とヒデの二人が、「私は純一郎さんを失った空洞をヒデさんで埋めようとしているだけなのではないのか」「僕はみね子にとって純一郎の代りなのではないか」という疑問を抱いてしまった場合はやっかいなことになる。その疑問を解消する、振り払うことは、そう簡単ではない。自分の内面をじっと見つめて、「いや、私はヒデさんという人を好きなんだ。けっして純一郎さんの代りではない」という確信を得たとしても、次の瞬間、「でも、本当にそうかしら?」とその確信に自ら水を差すことを人はしてしまえるからだ。こうした自問自答には切りがない。
近代の恋愛観(ロマンチックラブ・イデオロギー)は、愛情に高い純度を求め、恋愛の相手に「代替不可能性」(唯一無二の存在であること)を求める。あまりにバーを高く揚げて、バーをクリアーする(恋愛をする)ことが出来なくなってしまっては、元も子もないのではと思わないでもない。恋愛の素晴らしさと不可能性は紙一重である。
ドラマの中では、みね子とヒデはこうした疑問に悩まされている様子はない。本来であれば、純一郎との恋愛とヒデとの恋愛の間隔はもっと広くとった方がよかったのだが、いかんせん『ひよっこ』というドラマの時間の中では無理な注文である。告白→プロポーズ→周囲の承認というプロセスが一話の中で一挙に進行するのだ。超早送りのドラマなのだ。だから、「世界で二番目に好きな者同士の恋愛は可能か」とか、「新しい恋人は前の恋人の代替物ではないのか」といったやっかいな問題は不問に付すしかないのである。一般に朝ドラの明るさは、やっかいな問題については不問に付す(少なくともそれでいつまでも悩むことをしない)ことから生まれる明るさである。これはこれで有効な人生の処方箋である。
10時過ぎに家を出て、妻とわが家の菩提寺に墓参りに行く。
鶯谷の駅前の陸橋を渡る。
言問通りの根岸一丁目の交差点からはスカイツリーが見える。
お寺で妹夫婦と合流し、墓参り。
父が亡くなって12年目、母が亡くなって3年目である。
日比谷線の入谷駅から地下鉄に乗って二つ目の仲御徒町駅で降りる。
「人形町 今半」(上野広小路店)へ。
私は厳選すき焼き弁当(2500円)を注文。
本当は厳選でない普通のすき焼き弁当(1500円)でよいのだが、席を予約した場合は2500円以上のメニューを選んで下さいということになっているのである。普通と厳選との違いは、牛肉のランクだそうだが、1500円でも十分美味しい。平日の昼に一人で飛び込みで来るとき(たとえば上野の動物園や美術館を観た後とか)はそちらを注文する。
「アメ横」を見ていくという妹夫婦とは御徒町の駅のところで別れた。
蒲田に着いて、ちょっと「phono kafe」に寄って行く。
梅ソーダを注文。今日の梅ソーダはちょと濃かった。大原さんにそれを言ったら、「風邪が治りかけなのですが、舌の感覚がちゃんと戻っていないのかもしれません。すいません」とのこと。自家製梅ジュースの原液は瓶によって濃度が違うので、カップで測ってグラスに入れているのではなく、大原さんが味見をして作っているのだということを初めて知った。そうなんだ。でも、薄いよりは濃い方がいいです。適度に水で割って飲みますから(笑)。
「清水(直子)さんの展示会のDMです」と言って、大原さんが持って来てくれた。私の好きなリンゴ柄の皿がDMに使われている。
10月7日(土)から9日(月=祝日)までの三日間、中目黒駅(日比谷線)の近くの「ハイジ」というハンドメイドの雑貨屋さんでやっている。ここには何度か行ったことがある。
私は6日(金)からゼミ合宿で8日(日)の昼に帰ってくるのだが、8日の午後か9日に行ってみよう。リンゴ柄のお皿が残っているといいのだけれど、売れてしまいそうな気がする。
帰宅すると、玄関先でナツがお出迎え。「ニャー」と軽い鳴き声は、とくにお腹が減っているときの鳴き方ではなく、単純に挨拶の鳴き方だ。社交的な野良猫なのである。そうやってエサをくれる家を複数確保しているのだ。
夕食はハンバーグ、サラダ、玉ねぎの味噌汁、ご飯。
ハンバーグは二つにしますか、一つにしますかと聞かれたが、一つにした。
食事の後におはぎを2個(粒あんと、きなこ)食べるからである。
妹夫婦からいただいたお菓子を賞味期限順に並べ替える。右手前のどら焼きから食べていくことになる。
2時半、就寝。