(承前)
定刻より少し遅れて、9時45分、松本着。
午後1時にはここに戻っていなくてはならない。滞在時間は3時間ほどである。ぶらぶらするわけではなく、「chiiann」→「ガルガ」→「栞日」とコースは決まっている。メインはまだ行っていない「ガルガ」訪問であるが、「ガルガ」は11時開店である。それまでの1時間を「chiiann」で、「ガルガ」には1時間ほど滞在し、松本駅に戻る途中で「栞日」にちょっと立ち寄ろうというプランである。
中通りを走る草間彌生の赤い水玉模様の市内バス。草間は松本の出身で、草間の作品を常設する市立美術館は松本観光の水玉、いや目玉の1つになっている。
開店早々の「chiiann」を訪問。
てっきり私が一番乗りかと思ったら、常連さんと思しき先客がカウンター席に座ってマスターご夫婦と話し込んでいた。
午前中限定の新メニュー「ケーク・サレ」のセット(ドリンクは紅茶をチョイス)を注文する。
ケーク・サクウレが出てくるのを待ちながら店内の飾りを写真に撮る。針金細工の作り出す影が白い壁に映っている。
ケーク・サレ+セットのドリンク(800円)。
ケーク・サレの中にはソーセージ、ブロッコリー、玉ねぎ、人参などが入っている。スイーツではないが、素材そのものほのかな甘みはを感じる。添えられ野菜の中に鶉のゆで卵が入っている。ホテルに泊まって、ゆっくり起きて、ここで朝食というのによいのではないだろうか。という話を奥様にしたら、「ホテルにお泊りの方の多くは朝早く起きて、ホテルのバイキングの朝食をとって、早々にチェックアウトをして立たれる方が多いようですね」とのことだった。ふ~む、そうすると、これは早めで軽めの昼食ということになるのだろうか。
先客だった方がお店を出て行かれたので、ご夫婦と気兼ねなくおしゃべりをする。お二人の年齢差は10歳(夫>妻)ということだが、ご主人が「だんだん年齢差を感じることがなくなってきましたね」としみじみとした口調で語られたのに対して、奥様が「いえ、私は逆です。とくにお店を始めるようになってからは、年の差を感じることが増えました」と言い返して、「えっ!どんなときに?」とご主人が慌てて聞き返している姿が可笑しかった。知らぬは亭主ばかりなり、ですね(笑)。
店を出るとき、ご主人に「今年はもう来られませんか?」と聞かれた。「そうですね。さすがに年内は・・・」と答えると、「では、今年最初の『よいお年を』のご挨拶ですね」とニッコリして言われた。はい、よいお年を!
写真NGの奥様が手の先で見送って下さった。前回(8月)は手のひらだったが、「水仕事で荒れているので」と今回は手のひらもNGでした(笑)。
「グレイン・ノート」の前を通る。残念ですが、今回は寄っている時間がありません。また、次回来たときに。
「ガルガ」は市民芸術館の裏の住宅街の中にある。
私が本日一番乗りの客だった。
ご夫妻と挨拶を交わして、さっそく二階のギャラリーへ。
阿久津真希「食卓」(11.3-11.25)
「ガルガ」での阿久津さんの個展に来たのは2回目だ。前回は3年前の11月だった→こちら
黒に近いグレーとやわらかなホワイトの陶器。
前回は色違いのコーヒーカップを購入した。
今回購入したのは同じ色の皿と湯呑。いい色合いと質感だ。豆大福が似合いそうだ。
購入する作品が決まったところで、落ち着いてチキンカレー(小)を食べる。「chiiann」のケーク・サレは遅い朝食(の続き)、このチキンカレーは早めの昼食という位置づけである。(小)ですからね、(小)。
教え子で地元在住のAさんがこの夏以来、ときどき「ガルガ」を訪れているそうなので、その話をご夫妻にする。「えっ~、そうなんですか。どんな方かしら」と奥様に聞かれたが、若い女性客の多い店であるから、言葉で説明するのは難しい。彼女に今度伺ったときお店の方に挨拶するように伝えておきますね。
店を出るとき、ご主人に写真を撮っていただいた。
「栞日」は「ガルガ」から駅に向かう途中にある。
「栞日」は7時開店である。早い。そして今月は23閉店であるから、文字通り、セブンーイレブンだ(あのコンビニチェーンも当初は7時から23時までだったのだ)。
いつもの二階の机ではない、今日は一階の入口横のテーブルに座る。
ドーナツとホットジンジャーを注文。
店内のWi-Fiで一昨日のブログの記事の続きをアップする。電波の状況が一階の方がよいのだ。
今回は店主の菊地さんは出張中で会えなかったが、留守を守る奥様とお話をした。アルバイトの方も増えて、営業時間も長くなり、松本を代表するブックカフェとしてすっかり定着しましたね。
旧店舗だった「アルプス・ごはん」でまだ食事をしたことがない。次には是非。
1時3分発のあずさ号で東京に帰る。5時から卒業生の出演する芝居が阿佐ヶ谷であるのだ。
(この続きは「東京篇」で)