フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

9月1日(日) 曇り、時々雨

2024-09-02 12:16:04 | Weblog

9時、起床。

雨戸を開けるために一階に降りていく。チャイが深海魚のように暗い部屋の底にいる。

雨戸を開けると出窓のところに座る。「出勤の人たちはもう通り過ぎてしまいましたよ」。今日は日曜だからね。

郵便受けから朝刊を取り出す。大谷の「43-43」の記事が一面トップだ。スポーツ新聞か。ここまで来たら「50-50」の達成も夢ではあるまい。

チーズトースト、目玉焼き、ソーセージ、牛乳、珈琲の朝食。

目玉焼きには塩(岩塩)だが、「吉岡家」では醤油をかけてごはんに載せて食べる。ソースをかけて食べることはめったにないが、バタートーストにキャベツを敷いて目玉焼きを載せて食べる場合はソースが合うように思う。まぁ、いずれにしても「塩分の取りすぎ」には気を付けねばならないのだが、「何もかけずに食べる」という人がいるのは驚きである。

昨日のブログを書く。今日から9月である。9月1日が日曜であることは、日曜を週の始まりと考える人にとっては切りがいいだろう。でも、私の生活感覚では、月曜が週の始まりである(週末は土曜と日曜である)。このカレンダーもそうだが、一般にカレンダーは日曜始まりが多く(「グレゴリオ暦」に準拠)、手帳は月曜始まりが多い(1971年の「国際標準化機構」の勧告に準拠)。なのでときどき勘違いが生じるのである。

昼から雷鳴が聞える。チャイのために一階の納戸のドアをちょっと開けておいてやる。雷が鳴っている間、チャイはここに逃げ込んで息を潜めているのだ。

私が出かけるとき、見送りに出て来た。「お気を付けていってらっしゃい」

近所の専門学校の桜並木の落葉が進んでいる。でも、落葉のペースは遅く。秋が深まって紅葉する葉も多い。早く落葉するのは風のせいだろう。

小雨がぱらついているが、陽も差している。天気雨だ。

以前、銀座四丁目の交差点で急に天気雨が降って来て、三越の入口付近で雨宿りをしているとき、たまたま横で雨宿りをしていたご婦人に、「天気雨ってきれいですよね」と話しかけたら、「え、ええ・・・」とちょっと引かれた。「急に降ってきましたね」くらいにしておけばよかったのかな。ニューヨークでは街行く人たちが気軽に言葉を交わしている。少なくともポール・オースターの小説『ブルックリン・フォリーズ』の中ではそうだ。

電車に乗って、隣町の大森へ。昼前に「ベイクマン」に電話をして、食パンを二斤(6枚切にして)取り置きをお願いし、2時頃受け取りにいきますと伝えてある。

ジャーマン通りを行く。「北口歯科」という名前の歯科医院。「北口」は院長の名前ではなく大森駅北口の近くにあることからのネーミングである。でも、院長の名前であってもおかしくない。「山口歯科」「谷口歯科」「川口歯科」・・・いくらでもある。「大口歯科」なんていうのもあるかもしれない。「はい、もって大きく口を開けて下さい」が口癖なのだろう。「溜口歯科」というのはどだろう。「だめじゃん、もっとちゃんとブラッシングしなきゃ」とタメ口で患者をしかるのだ。

そんなくだらないことを考えながら歩いていると、「ベイクマン」に着く。「食パン二斤、六枚切りで取り置きの大久保さん」ということで覚えてもらえているようである。ほぼ12日に一度のサイクルで来ているのだ。「その他のパンも食べてみてほしい」と店主さんは思っているかもしれない。

日曜だが「本の庭」は臨時休業なので、蒲田に戻って「テラス・ドルチェ」で昼食。

カウンター席に座る。浦和に住む店主さんの妹さんが毎週末手伝いに来ている。「出稼ぎです」と笑って言う。蒲田までは京浜東北線で一本だが、50分ほどかかる。「座れるので、貴重な睡眠時間です(笑)」とのこと。

海老ピラフのランチセットを注文する。スープカップもプレートの上に置かれるようになった。

ブレンド珈琲を出すタイミングはリクエストできるが、いつも食後にお願いしている。

バッグにキンドル・スクライブを入れてくるのを忘れ、珈琲を飲みながら読むものがないので、店内に流れるジャズに耳を傾ける。ソニー・レッドのアルバム「アウト・オブ・ザ・ブルー」。若い店主さんの選曲だ。

「きずなテラス」で仏花を買って帰る。

一瞬、雨脚が強くなった。

久しぶりに「ルージュ・ブランシュ」に寄っていく。

奥様が「店内でお召し上がりですか?」と聞きいてくる。はい、レモンケーキと温かい紅茶をお願いします。

イートインのできるケーキ屋さん。カフェとは違うからそんなに長居はしない。キンドル・スクライブもないしね。

帰宅して、仏花を取り替える。この時期は一週間はもたない。

原稿を書く。

夕食は青椒肉絲、冷奴、味噌汁、ごはん。

デザートはシャインマスカット。「社員マスカット」に聞こえてしまう。なので巨峰が出ると、重役気分になる。「巨砲」に聞こえるのだ。

食事をしながら新ドラマ『シュリンクー精神科医ヨワイ』の初回(録画)を観る。中村倫也が穏やかな口調の精神科医を演じる。看護師役は土屋太風。3回シリーズで毎回違ったタイプの患者がゲスト出演するようだ。今回は「パニック障害」の患者を夏帆が演じていた。医院の名前は「新宿ひだまりクリニック」。「新宿野戦病院」とは正反対の穏やかな空気が流れている。あんなに患者に寄り添ってくれる精神科医はめったにいないだろう。あれでは経営的に成り立つまい。だからこそドラマになるのだけれど。

原稿書き。枚数調整の必要はあるが、とりあえず第二章の目途は立った。明日からは第三章だ。第三章には二週間をかける予定。そしてもう一週間かけて全体の調整をする。ゆとりがあるようで、実際は、ぎりぎりだな。いつものことである。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

2時15分、就寝。