すでに戦後68年近くたち、当時戦闘に参加した人の多くが亡くなっている。この本は、多くの太平洋戦記を手がけてきた1934年生まれの著者が長年の取材に基づいて独自の視点から書き上げた集大成。3年9カ月にわたる太平洋戦争の細かい記録を文庫本二冊で描き切れるべくもないが、独時の取材と視点でターニングポイントになる戦闘に絞り、そこから全体を俯瞰するという手法で時間をかけてまとめあげている。取材により、記録や当時の兵士の記憶から新たに掘り起こされている事実も多い。重く苦しいテーマに向き合わなければならないが、反面こういう時間をかけた労作に接すると不思議な安心感がある。仕事をするうえで手を抜かず最後までやり抜くことが大切なのだ、と教えてくれる本でもある。
すでに戦後68年近くたち、当時戦闘に参加した人の多くが亡くなっている。この本は、多くの太平洋戦記を手がけてきた1934年生まれの著者が長年の取材に基づいて独自の視点から書き上げた集大成。3年9カ月にわたる太平洋戦争の細かい記録を文庫本二冊で描き切れるべくもないが、独時の取材と視点でターニングポイントになる戦闘に絞り、そこから全体を俯瞰するという手法で時間をかけてまとめあげている。取材により、記録や当時の兵士の記憶から新たに掘り起こされている事実も多い。重く苦しいテーマに向き合わなければならないが、反面こういう時間をかけた労作に接すると不思議な安心感がある。仕事をするうえで手を抜かず最後までやり抜くことが大切なのだ、と教えてくれる本でもある。