文化逍遥。

良質な文化の紹介。

D'Addario-EFT16(semi-frat Phosfphor Bronze,012-053)

2013年04月27日 | ギター
25日、田端義夫さんが亡くなった。94歳だった。
懐メロ歌手というイメージが強いが、実はギターもうまい人だった。ある友人の話によると、古いカントリーブルースも弾きこなした、という。いつか生の演奏に触れてみたかったが、その機会は無くなってしまった。ドキュメンタリー映画『オース、バタヤン』が近く公開されるということなので、ぜひ観てみたい。合掌。


さて、弦の話。
Eft16

これは、フォスファー・ブロンズながら表面をセミフラットに特殊加工してある弦。音質は、普通のフォスファー・ブロンズよりメローな落ち着いた感じになる。フィンガー・ノイズがほとんど出ないのが大きな特徴で、録音やスライド奏法に向いている。仕事のないときに録音作業をしているので、メインのギブソンやソニードなどに張っている。ただ、どうしても値段が高くなる。標準的なブロンズ弦に比べ倍近い。エリクサーなどのコーティング弦でもフィンガー・ノイズはかなり少ないので、入手しやすいことや耐久性を考えればコーティング弦の方が使い勝手が良いと言える。
留意すべき点がひとつある。それはマーチン系の「鈴鳴り」といった音を好む人には、この弦はこもった感じにも聞こえるかもしれないのでお薦めできないこと。ある意味、音質よりも使用目的を重視して設計された弦と言えるだろう。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする