文化逍遥。

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ES-175のようなもの

2019年10月01日 | ギター
 ギブソンのES-175タイプのギターをリサイクルショップで見つけてしまい、結局買った。税込7980円。あまりに安いので、代金を支払い終えるまで、店員が「すいません、表示が一桁間違ってました」と言うのではないかと半信半疑。が、10000円出して、ちゃんと2020円お釣りがきた。



 制作した工房名などいっさい記載がないので、出所不明。結論から言って、いわゆるジャンク品ということになるだろう。
 9/28(土)に見つけて、値段を間違えているか、あるいは決定的な不具合があるか、どちらかだろう、と思った。つまり、使い物にならないギターなのだろう、そうでなければこの値段はおかしい。そこで自分でチェックしてみたくなり、翌日9/29にクリップチューナーを持参して、再び出かけていった。結果、ギター本体に、たとえばフレット音痴など、楽器としての不具合はなく、パーツと電装系に問題があるだけのものだった。
 具体的には、ナットやブリッジのセットが悪く、シタールのようなビヨヨ~ンという音になっていること。あと、ひどいノイズが出ている。おそらく、配線にミスがあると思われる。しかし、ピック・アップの音質そのものは悪くない。いずれも、家にある工具やパーツを使って自分で改善できるので、結局手が出てしまった。店で、アンプを通して試奏した人がいれば、おそらく「安くても使い物にならない」と感じたことだろう。楽器店なら、専門の修理工房に出してパーツ等を交換、配線修理して10万円近い値で店頭に並べたのではないだろうか。
 スチール弦のギターはフレットの減りが早く、フレット交換には50000円ほどかかる。今日から消費税が10%なので、税金だけで5000円だ。つまり、安い中古ギターで平素練習して、ライブや録音の時には使い込んだギターで演奏する。これが安上がり、という目論見。


 それにしても、このギター、どこで制作されたのだろう。ボディやネックはしっかり作られており、糸巻きはゴトー製だ。材は、ネックはマホガニーで指盤はローズ、あとは推定になるがボディ材は合板だろう。サイドはマホガニーに見える、バックはおそらくメイプル合板、トップはよくわからない、。ボディやヘッドに多少の傷はあるが、指盤やフレットはほとんど消耗していない。テイルピース下には「魂柱」。
 カスタムショップにオーダーされたものにしては、作りが雑なところがあり、ナットや電装系に問題があるのが、どう考えても不思議なところ。あるいは、ギター制作学校の生徒が、勉強のために作ったものなのか。トップもバックもきれいなアーチになっているので、専用の工具かプレス機がなければ制作できない。さらに、色も深みのあるシースルー・ブルーで、こちらも専門知識が必要だろう。

 さて、はやくリペア作業をやりたいところだが、まだ暑いのでハンダ付け作業などをすると汗だくになりそうだ。もう少し涼しくなったらゆっくり改造することにしたい。

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