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わたしのレコード棚ーブルース169-Lee Jackson

2025年01月14日 | わたしのレコード棚
 リー・ジャクソン(Lee Jackson)は、ウィキペディアによると、1921年8月18日アーカンソー州Lee Countyの生まれで、亡くなったのは1979年7月1日シカゴ。家族間の争いに巻き込めれ凶弾に倒れた、という。ただ、下のLP『シカゴブルースの25年』内の解説では、1907年セントルイス生まれ、となっている。1907年説を取ると、マディ・ウォータースなどより年上になってしまう。音楽的には、田舎臭さを感じさせない都市のものなので、やはりウィキペディアの1921年説を取っておこう。本名は、Warren George Harding Leeらしい。ギター・ヴォーカルの他に、作曲、ベースもこなした。
 日本ではあまり知られておらず、聴くことができる音源も限られている。が、バックを務めたものを含めると、残された録音は少なくないらしい。ウィキペディアが挙げている共演したミュージシャンを列記しておくと、 Johnny Shines, Willie Dixon, Jimmy Reed, J. B. Hutto, Sunnyland Slim, Lacy Gibson, Little Walter、など。

 第二次大戦後のシカゴで、かなり活動していた人のようだ。彼の残した録音の中で、1970年ドイツのフランクフルトでのライブを聴いた時「これこそがシカゴのギターリストの音なのではないか」と、なぜか感じた。南部から出てきた黒人たちが都市に移動して作り上げた音楽の中で、最も安定していた時期のブルース、そんな気がする。エレキギターの音も、自然でストレート、聞き心地が良く心に響く。シカゴブルースがロックに繋がる一歩前、素朴さを残した音楽。個人的に「こんな音がだせたらいいな」と、エレキギターのセッティングの際に指標にしているギタリストの一人だ。



P-ヴァインの3枚組LPレコード『シカゴブルースの25年』PLP-9022~9024。オムニバス・レコードで、この中に2曲ジャクソンのヴォーカル・ギターを収録。R&Bに近い音作りになっている。シカゴでの録音だろうが、録音データの記載は無く、メンバーや録音年などの詳細は不詳。声が若いようなので、1950年代の録音か。

LP内の解説に載っている写真。P- 90を搭載したレスポールを左で弾くように構えているが、下のLP内の写真では右で弾いている。あるいは、ネガを裏で、逆にプリントしたのかも。


 1970年11月16日、ドイツ(当時の西ドイツ)のフランクフルトで「American Folk Blues Festival」と銘打って行われたライブを収録した2枚組LPで、ドイツのL+R(Lippmann & Rau)というレーベルの42.021。名盤。



 ジャケットの内の写真。上段左から右に、Willie Dixon、Bukka Whiteが2枚、Sonny Terry、Brownie McGhee。下段左から右に、Shakey Horton(ハーモニカ)、Champion Jack Dupree、そしてLee Jackson(ギター)、Lafayette Leak(ピアノ)、Clifton James(ドラムス)。

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