紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

ほかにも影響を受けたこと

2004-06-09 17:03:07 | 20・日々のできごと
安井さんと出会うことによって、その後、私自身が変わったなあと思うことは、まだまだある。当時、私は女の人が夜お酒を飲みに出かけて行くなんてとんでもない、という家に育ったので、そういうことは考えもしなかった。実家は、5人家族。私以外、誰一人お酒を飲めないという事情もあったのだけど。

いくら仕事が忙しく、家事、育児をかかえていても、女の人も、もっと自由に自分の生活を楽しむべきだ、というのが安井さんの考えだった。
楽しむったって、2歳、3歳の子どもがいるしねえ。じゃあ、子どもが寝てから、みんなで飲もうよ、と安井さんは提案した。
集合時間は、夜の10時。そして、安井家が、自宅を開放してくれて、土曜日の夜、5ー7人くらいでよく集まった。そろーりと家を抜け出した瞬間、身も心も軽くなった。
帰るのは、2時だったり、夜もしらじらと明ける5時頃だったり。家が近所だったので、帰りの心配もないし、時間も忘れて、飲みながら話すのに、みんな夢中になった。
楽しい時間だった。次の日はちょっと寝不足だったけど、まだ若かったから、何でもなかった。

楽しいことを追求する。やりたいことには突っ走る。自分自身を解放する。そうするためには、女の人も自立してないといけない。・・・というようなことを、安井さんは私に伝えてくれたんだなあと、だいぶたってから気づいた。

最後に、安井さんには「ありがとう」といいたかった。けれど、とうとういえないままになってしまった。