金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

118-128:最近読んだ漫画

2024-06-03 17:42:17 | 24 本の感想

今日マチ子『5つ数えれば君の夢』

 

アイドルをやっている5人の女の子たちの、

夢と現実の間をたゆたうような物語。

なんだか胸が詰まるようなもの悲しさ。

 

大橋弘祐・竹流『もし世界が1つのクラスだったら〈上〉・〈下〉』

 

先輩から借りた本。

国を擬人化することによって、近現代史を分かりやすく伝える漫画。

ドイツくんとビスマルク、アメリカくんとリンカーンが別の人物として

出てきたりするので、ちょっと戸惑ってしまったが面白かった。

高校世界史は早々に挫折したので、初めて知ったこともいっぱい。

ただ、多くの国が関わっていて、目まぐるしく状況が変わるため、

漫画になったところでストーリーとして筋を追うことは難しいね……。

 

田島列島 『川は海に向かって流れる〈2〉・〈3〉』

 

1巻からずいぶん間が空いてしまったため話を覚えておらず、

この人たちは何をそんなに悩んでいるんだっけ?……という状態。

もう1回、1巻から読み直さなきゃ。

なんとなく2人がくっつくのが嫌で、恋が成就したというのに

もやもや。

 

竹柴・笹倉のり『北政所様の御化粧係~戦国の世だって美容オタクは趣味に生きたいのです~〈1〉(単話)』

 

コミカライズ担当の方の大河ドラマファンアートが好きで、

その関係で知った本。

パラレルワールドの過去に転生(?)する系。

これは山内一豊と千代の間に生まれた早世する娘に、

現代人の主人公が入り、死なずに生き延びるという設定。

第1話は「なぜか過去に来ちゃった」で話が終わった。

 

武井宏之『シャーマンキング〈1〉・〈2〉』

 

うう~懐かしいよ~。好きだった……。

第1話の扉絵を見ると、後々出てくるキャラクターがすでに描かれている。

他の長寿漫画もそうだけど、連載開始の前から、

もうしっかりキャラを作っているんだなぁ。

道潤もアンナも、2巻までにしっかり登場。

アンナ、暴力女なんだけど嫌いになれない。

なんだかんだ言いつつ、葉の器量を認めて支えようとしているところが好き。

許嫁だけど別にそれに反発しているわけでもなく、

葉とアンナの双方が普通にそれを受け入れているというのが結構新しかった。

 

尾崎衣良『真綿の檻〈1〉・〈2〉』

『深夜のダメ恋図鑑』はかなりストレートな話だった記憶があるけど、

この1話めはどんでん返しというか、

「Aと見せかけて、視点を変えれば実はB」

という描き方をしていて、1話完結作品としてとても美しい。

同時収録の「ハッピーエンドの裏事情」も、

恋の描き方はいまいち好みではなかったけれども、

ライバル役から見たヒロインのしたたかさが良かった。

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111~117:山岸凉子『日出処の天子〈1〉~〈7〉』

2024-06-03 17:20:44 | 24 本の感想
山岸凉子『日出処の天子(完全版)1~7』
★★★★☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
ときは飛鳥時代前夜、権勢を誇る蘇我氏の後継者たる毛人は14歳。
父に連れられて出仕した朝廷で、10歳の少年、厩戸王子と出会う。
毛人と厩戸、ふたりの激動の物語が、いま始まる。
数多くの貴重なカラー原稿、トビライラスト、予告カットなどを完全再現。
日本の漫画界を代表する山岸凉子の最高傑作「完全版」!
 
****************************************
 
長いこと積読していた漫画。
「1巻の厩戸王子の顔が気持ち悪い」
というだけで幾度となく投げ出し、
読み進められなかったのだった。
 
誰も彼もがままならない、報われない愛の物語だったなあ。
誰かに恋すること、誰かを愛することの業を、
これまでかというくらいに描いていた。
連載開始した1980年当時、わたしは幼児だったので、
当時これが世の中にどう受け止められたのかわからないのだけども、
きっと聖人君子のような「聖徳太子」像は根強かっただろうから、
かなり衝撃的だったんじゃないかと思う。
 
ラストは「ここで終わるの??」とあっけにとられたけれども、
なぜ蘇我蝦夷が山背大兄王を攻め滅ぼすことになるのか、
という「その先」まできちんと導線が引かれていた。
 
王子は超常的な力を持っているのに、
恋のライバルを遠ざけるために変装したり潜入したりして
せっせと物理的な小細工をしているのが、なんとなく可笑しい。
 
続編たる『馬屋古女王』、事情を知らない人々にとっては
刀自古郎女がただのビッチになってしまっていて、とんだ風評被害。
そして、ここまで近親婚を繰り返していたら、そりゃあ、
遺伝的な障害はいろいろ生じるさ……。
 
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105-110:最近読んだ本。

2024-05-18 12:56:03 | 24 本の感想
 午鳥志季『君は医者になれない 膠原病内科医・漆原光莉と血嫌い医学生』
 
登場人物がちゃんと説明すれば済むことを、
特別な理由もなく説明させないことでストーリーを動かす。
これはもう、本当にやめてほしい……。
第四章のその手抜きに、がっかりしてしまったのだけども、
自己免疫疾患を題材にしている点で、
数ある医療ものとの差別化に成功しており、
興味深かった。
作者自身が医学部卒であるという強みも活かせていた。
 
 
丸井とまと『ひとりぼっちの私は、君を青春の亡霊にしない』
 
恋愛要素や、この手の青春ものに頻出の特殊能力は、
あるにはあるのだけれども、比重は軽め。
メインは学校生活や友だち関係の難しさ。
実際、中高生にとって切実な問題なのは、
恋愛よりもそっちだよね。
 
主人公が確たる根拠もなく、
「~くんは~ちゃんが好きなんだ……」
と思い込んで、それを恋の障害にするのは、
作者にとって都合がいいだけだからやめてほしい。
 
 
 村上祥子『ちょっとおしゃれでずっと元気に暮らす』
 
料理家の村上祥子さん、結構な高齢でいらっしゃるのね。
 
 
 ぼやきD『テレビADの真実』
 
セルフパブリッシング。
テレビ業界、全然馴染みがないから知らないことだらけで面白かった。
 
 
 村上萌『NEXTWEEKEND ♯週末野心 おてんばな野心を、次の週末叶える本』
 
写真がおしゃれで明るくて、見ていて楽しい。
 
 
cafenoma『最高の暮らしを楽しむ住まいのレシピ』
 
鑑賞用。
写真集のように見た。
 
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104:瀬尾まいこ『私たちの世代は』

2024-05-08 20:08:30 | 24 本の感想
瀬尾まいこ『私たちの世代は』
★★★★★
 
【Amazonの内容紹介】
 
『そして、バトンは渡された』『夜明けのすべて』の著者による書下ろし長編

いまを生きる私たちの道標となる物語の誕生!

「明日が怖いものではなく楽しみになったのは、あの日からだよ」
今でもふと思う。あの数年はなんだったのだろうかと。
不自由で息苦しかった毎日。
家で過ごすことが最善だとされていたあの期間。
多くの人から当たり前にあるはずのものを奪っていったであろう時代。
それでも、あの日々が連れてきてくれたもの、
与えてくれたものが確かにあった――。
 
****************************************
 
先輩から借りた本。
 
「多少ご都合主義であっても、現実離れしたきれいすぎる世界であっても、
やっぱりハッピーエンドが一番だな!!」
 
としみじみ思わせる物語だった。
新型コロナ流行下で小学校時代を過ごした2人の女の子が、
大人になって出会うまで、そして出会ってからの物語。
ちょっとだけ読み進めておこうと思ってページをめくった結果、
結局一気読み。
 
冴のお母さんは素敵すぎるし、蒼葉くんはかっこよすぎる。
コロナ禍でただ一つの希望だった約束を守らせてもらえなかったことで
引きこもりになってしまった心晴が、
大人になってからお母さんの知らない一面を見たところ、
オンラインだけで繋がっていた友だちを外の世界へ連れ出そうとするところ、
とっても良かった。
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87-103:最近読んだ漫画

2024-05-04 01:24:01 | 24 本の感想
『裸一貫! つづ井さん1』
 『腐女子のつづ井さん1~3』
 
再読。何回読んでも笑ってしまう。
ドラマ化とは驚き!
 
 『高級娼婦たちの寝室 ~闇聖母スカウトキャラバン~1~7』
 
Twitterで流れてきて知った漫画。
同じ漫画家さんの作品、『艶聞源氏物語』しか読んでないのだけども、
絵の癖がだいぶん減って、洗練されて読みやすくなってる……!
しかし、その反面、登場人物同士の見分けがつかず、
だれだっけ??になるのが難点。
中谷さんと鬼さんの夫婦がよかった。
エロより、「たくましい女たちの生き様!」が前面に出ている印象。
 
今日マチ子『もものききかじり〈上〉・〈下〉』
 
劇団員でもある派遣OLの日常。
わたしのためじゃなかったのかと動揺する主人公に、
「は? 他人はけおとすのみだよ」
と応える劇団仲間の泉さん、おもしろい。
「すげえ」しか言わないアツヒロ、
可愛いね。
 
金井ナオミ・花小金井正幸『会社をやめて喫茶店はじめました』
 
レトロ喫茶、当時はめずらしかったのかな??
と思って出版年を確認したら2017年。
店は現在もやっているみたいで一安心。
 
奥嶋ひろまさ 『ババンババンバンバンパイア〈1〉・〈2〉』
 
1巻は再読。
2巻は登場人物が増えて、さらに面白い。
下ネタもBLテイストも、鼻につかない絶妙なバランス感覚。
 
 
西香はち 『波うららかに、めおと日和〈1〉』
 
よく似た別の作品と間違えて読み始めた。
軍人さんもの、はやってるのかな??
少女漫画風味のウブで可愛い二人。
 
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86:杉井光『世界でいちばん透きとおった物語』

2024-04-27 15:38:39 | 24 本の感想
杉井光『世界でいちばん透きとおった物語』
★★★★☆3.5
 
【Amazonの内容紹介】
 
大御所ミステリ作家の宮内彰吾が、癌の闘病を経て61歳で死去した。
女癖が悪かった宮内は、妻帯者でありながら多くの女性と交際しており、
そのうちの一人とは子供までつくっていた。それが僕だ。

宮内の死後、彼の長男から僕に連絡が入る。
「親父は『世界でいちばん透きとおった物語』というタイトルの小説を
死ぬ間際に書いていたらしい。
遺作として出版したいが、原稿が見つからない。なにか知らないか」

奇妙な成り行きから僕は、一度も会ったことがない父の遺稿を探すことになる。
知り合いの文芸編集者・霧子さんの力も借りて、
業界関係者や父の愛人たちに調べを入れていくうちに、
僕は父の複雑な人物像を知っていく。
やがて父の遺稿を狙う別の何者かの妨害も始まり、
ついに僕は『世界でいちばん透きとおった物語』に隠された
衝撃の真実にたどり着く――。
 
****************************************
 
先輩から借りた本。
 
読み終えた後、
 
「理屈としては通っているけど、父親の感情とか思考パターンには
 釈然としないものがあるな。
 まあ、でも読んでいる間は面白かったからいいか……」
 
と思って後書きを読み、
 
※以下ネタバレ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
この本自体が「そう」であり、主人公が書いた物語になっていることに気づく。
サービス精神に満ちた労作だ!
 
霧子さん、序盤からずっと出てきているにもかかわらず、
この人が登場する必然性がたいしてないので、
「この人が盗みの犯人か?」「親父の愛人だったのか?」
とかいろいろ考えちゃったのだけども、
結局、物事をスムーズに進める装置&解説役でしかなかったのにはズッコケ。
 
文句をつけようと思えばつけるところはあるのだけれども、
一点突破のアイディアと、それを実行した労力に、
素直に「お見事!」と賛辞が出てくる一冊だった。
 
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85:小川哲『君が手にするはずだった黄金について』

2024-04-24 16:28:48 | 24 本の感想
小川哲『君が手にするはずだった黄金について』
★★★★☆3.5
 
【Amazonの内容紹介】
 
才能に焦がれる作家が、自身を主人公に描くのは
「承認欲求のなれの果て」。
認められたくて、必死だったあいつを、お前は笑えるの?
青山の占い師、80億円を動かすトレーダー、
ロレックス・デイトナを巻く漫画家……。
著者自身を彷彿とさせる「僕」が、怪しげな人物たちと遭遇する連作短篇集。
彼らはどこまで嘘をついているのか?
いや、噓を物語にする「僕」は、彼らと一体何が違うというのか?
いま注目を集める直木賞作家が、成功と承認を渇望する人々の虚実を描く話題作!
 
****************************************
 
先輩から借りた本。
タイトルだけ知っていたのだけど、予想していた内容とはずいぶん 違った。
主人公が作家だというのもあって、
「本当は俺が手にするはずだった名声を、あいつが手にした! 許せない!!」
みたいなドロドロとした嫉妬と焦燥に満ちた小説なのかと思っていたのだけども、
意外や意外、「主人公が作家である」という設定にはあまり重きをおいておらず、
読み心地は軽くさらりとしている。
情報商材を売って問題になっていた旧友と、炎上した漫画家についての話が
特に面白かった。
 
37ページ
「もしかしたら、僕にとって小説を書くことと、美梨と会うことは、
 人生において同じ部分に存在しているのかもしれない。」
140ページ
「何もかもがうまくいって摩擦のない人生に創作は必要ない。」
 
この二カ所も印象的だった。
 
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76-84:最近読んだ本(記録のみ)

2024-04-19 11:30:21 | 24 本の感想
 菅原佳己『日本全国地元食図鑑』
 
 『ニッポン全国 懐かしのご当地パン図鑑』
 
 『日本ご当地おやつ大全』
 
 『「無印良品」この使い方がすごい!』
 
 『無印良品 ラクして片づく収納術』
 
 『デコる! 学ぶ! 推す! 楽しいが広がる 趣味手帳のはじめ方』
 
若山曜子『お弁当サンド』
 
ミニマリストますみ『私の中を整理する片づけ』
 
メンタルドクターSIDOW『ケーキ食べてジム行って映画見れば元気になれるって思ってた』
 
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75:平山瑞穂『エンタメ小説家の失敗学~「売れなければ終わり」の修羅の道~』

2024-04-15 18:04:33 | 24 本の感想
平山瑞穂『エンタメ小説家の失敗学~「売れなければ終わり」の修羅の道~』
★★★★☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
文学賞での華々しいデビュー、10万部超えのヒット、
そして相次ぐ映画化オファー。
人気作家への道を邁進していたはずの小説家は、
どうして筆を執ることすら許されなくなったのか?
著者が自らの作家人生を自虐的に再検討しつつ、
あとを絶たない小説家志望者への教訓を紡ぐ。
名だたる大手出版社で本を出してきたからこそ語れる
業界の裏事情も満載。
編集者たちとの赤裸々エピソードで、
知られざる〈小説家のリアル〉が明かされる。
 
****************************************
 
kindle unlimitedにて。
 
たぶん、どんな仕事をしているかによって感想が大きく変わる本。
 
筆者に近い仕事、すなわち、オファーを受けて
自分の名前で何かを生み出す仕事をしている人にとっては、
経験則が共有しづらいこともあってかなり有用。
 
逆に、全然違う形態の仕事をしている人にとっては、
「他責思考の愚痴ばかり」になるのだと思う。
 
第4章、「決定権があるのは誰か」、本当にそうですよ……。
建前上は作る人間に決定権があるような形を取っているけど、
「言うこときけない? じゃあ、この話はなしで」
って、普通にあるもん。畑違いの業界でも。
 
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70-74:最近読んだ本

2024-04-10 20:37:53 | 24 本の感想
 沖田円『丘の上の洋食屋オリオン』
 
初めて読む作家さん。
突き抜けたところ、新しいところはないけれども、
最初から最後まで安定した感じ。
女同士の関係の描き方が好み。
 
 
標野凪 『ネコシェフと海辺のお店』
 
上手い。
いま乗りに乗っている作家さん、という感じがする。
各話の登場人物同士がゆるやかにつながっているのも
読んでいて楽しいし、
魚と韻文の組み合わせにもオリジナリティがあってよい。
 
 
管野カラン「かけ足が波に乗りたるかもしれぬ」
 
Webで公開されていた短編読み切り漫画。
詩歌の持つ力。
こういうお話がきちんとTwitterで反響を呼ぶのが
なんだか嬉しい。
 
 
 toka『世界一 居心地の良い部屋の作り方』
 
著者さんのファンなので購入。
インテリアのセンスが好き。
料理や絵など、自分の好きなこと、楽しいことを
日常に取り入れた生活がとても良い。
 
 
コバシイケ子『台湾のすこやかで福のある暮らし』
 
カラフルな明るい写真に惹かれて。
また台湾行きたいな~。
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