金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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現在、記事の整理中。

映画:『ヴェルサイユの宮廷庭師』

2015-11-01 19:55:27 | 映画の感想
映画:『ヴェルサイユの宮廷庭師』(アラン・リックマン監督)
★★★☆☆

【シネマトゥデイの内容紹介】

1682年フランス。
国王のルイ14世(アラン・リックマン)は、
国の栄華を象徴するヴェルサイユ宮殿の増改築を計画する。
国王の庭園建築家アンドレ・ル・ノートル(マティアス・スーナールツ)は、
庭園の建設をサビーヌ(ケイト・ウィンスレット)という
無名の女性庭師との共同で任されることに。
自由な発想で仕事に臨む彼女と伝統と秩序を大切にしてきたアンドレは、
事あるごとに衝突してしまう。
その後、徐々に彼女の唯一無二であるセンスを認め、彼女の魅力に惹(ひ)かれていく。

********************************

映画館で見た。

同じ日に見た『ヒトラー暗殺、13分の誤算』と同様、
これも「そのエピソード、必要??」と言いたくなるつくり。
だけど、映像が美しい分、こっちの方が満足度は高め。

ヒロインのケイト・ウィンスレットが中年体型でいまいち垢抜けず、
「女だけど頑張って仕事してます!」という庶民っぽさがあってよかった。
だけどやっぱりもとがきれいな人なので、
話が恋愛モードに入ったときに滑稽にならないんだよね。

個人的な好みを勝手に言わせてもらえば、
恋愛とか、それにまつわるヒロインのつらい過去は、いらなかった。
ほのかな恋心や、それが原因で起こる妨害はあってもよかったけど、
「庭造り」だったり「仕事」だったりを
メインに据えた話であってほしかった。
いつの間にか恋愛ものにシフトしてしまい、
「あれ、いつの間に恋心が??」という唐突感があったし、
過去は描かれるけど、庭師になった経緯にはまったく触れられず、
庭師設定じゃなくてもまったく支障はなかった。
ハッピーエンドっぽく終わったけど、
平民のヒロインと国王お抱えの造園家がうまくいく気がしないし。

「薔薇」や「太陽」を用いた比喩などは、歴史的な知識がないとわけがわからないかも。
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映画:『ヒトラー暗殺、13分の誤算』

2015-11-01 19:29:48 | 映画の感想
映画:『ヒトラー暗殺、13分の誤算』(オリヴァー・ヒルシュビーゲル監督)
★★★☆☆

【シネマトゥデイの内容紹介】

ある男が単独でナチスドイツの独裁的指導者アドルフ・ヒトラーの
暗殺を企てた史実を基に、男が犯行に至る過程や処刑が延びた理由など
数々の謎に迫る戦争ドラマ。
男の犯行までの生活ととらわれの日々を交錯させ、
過激な犯行に及んだ男の心理や、
第2次世界大戦直後から終戦直前まで男を生かしたナチスの狙いを
ひもといていく。
監督は、『ヒトラー ~最期の12日間~』などのオリヴァー・ヒルシュビーゲル。
主人公の勇気と信念が胸に迫るとともに、
独裁政権の恐ろしさに戦慄(せんりつ)する。

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映画館で見た。

原題の「エルザー」なら、主人公の人生を描いた伝記だと納得できたんだけど……。
邦題がこれなので、暗殺に至るまでの紆余曲折や
つかまってからのゲシュタポとの精神的な戦いが
描かれるスリリングなストーリーだと思ってたんだよね。
ところがどっこい、大部分を占めるのは人妻との不倫なんである。
「13分の誤算」もタイトルになっている割にクローズアップされない。

上の内容紹介には
「男が犯行に至る過程」
「過激な犯行に及んだ男の心理」
が描かれていると書かれてるんだけど、
尺の割にこのあたりはかなり薄かった気がする。
ナチスの台頭から始まって、徐々にドイツがおかしくなっていく様子が
描かれてはいるんだけど、主人公の動機に説得力はないし、
結局なにを描きたかったのか不明。

もちろん、実際の人間の人生は、一つのストーリーとして見たときには
無駄なエピソードだらけだ。
だから、史実をもとにしていると言われれば仕方ないんだけど、
人妻との不倫は、そんなにストーリーの展開上、そんなに重要だったか??
その後の人妻の人生についても
「離婚のあと、二回結婚した。ずっと主人公を愛していた」
みたいなことがナレーションで入っていたけど、説得力がまるでない。

1000円で見たし、「金返せ!!」と思うほどではなかったけど、
始終もやもやした。
拷問や殺人のシーンが多いので、そういうのが苦手な人は避けるべし。
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