金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

映画:『1001グラム ハカリしれない愛のこと』

2015-11-12 14:51:29 | 映画の感想
映画:『1001グラム ハカリしれない愛のこと』(ベント・ハーメル監督)
★★★☆☆

【シネマトゥデイの内容紹介】

ノルウェー国立計量研究所で働くマリエ(アーネ・ダール・トルプ)は、
結婚生活は思い通りにいかず、単調な日々を過ごしていた。
ある日、研究所の重鎮である父親が病気になってしまい、
フランスで行われる国際セミナーに出席することに。
ノルウェーのキログラム原器を抱え、
パリを訪れたマリエはある男性と出会い……。

********************************

今あらすじを探しに行って、レビューを目にし、
割と評価が高いのに驚いている。
ツマンネという感想が多数を占めているとばかり……。


タイトルとあらすじには惹かれず、
予告編を見て
「大事なキログラム原器を壊してしまい、誰にも知られずに修復する」
という内容が面白そうだったので見た。
実際、度量衡を担当する機関だったり、彼らの仕事だったりは
まったく知らなかった世界だっただけに、非常に新鮮で楽しかった。
「はかること」と人生をからめたフレーズもたくさん出てきた。

しかし、この映画もまた、
「えーっと……そのエピソード、必要ですか??」
と思ってしまう部分が多くて、釈然としない。
離婚や父の死など、大きなイベントは発生しているのに
わりとさらっと流されてしまって盛り上がらない。
恋愛の相手など、「修復する人を紹介してくれた」以外に
ストーリー上の役割を果たしていないうえ、
「ヒロインより背の低い冴えないおっさん、実はインテリだった」
以外の情報がないので魅力がさっぱりわからない。
なんというか、登場人物の多くが美男美女でなければならない理由が
少しわかった気がした。
美男美女ならそれだけで「キャラとしての魅力」や
「絵としての盛り上がり」が多少なりとも成立するが、
外見に華がないと、それ以外の魅力を演出できなければ、
恋愛の行方にすら興味が持てないのである。
この映画の場合、恋愛もとんとん拍子に進み、起伏がないままに終了。
「えっ、もう終わり!?」という感じだった。
作り方によっては、すごく面白い映画になりそうなのになあ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする