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タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

武庫川学院・甲子園会館

2008-07-07 | 建築巡り・街歩き【兵庫】



甲子園会館は、旧甲子園ホテル(昭和5年竣工)を昭和40年、武庫川学院が譲り受け教育施設として再生したもの。
先日見学に行った友人がよかった!と言ってたので、急遽訪れることにした。
見学は要予約で午前中だと月曜、ガイドの方の説明が聞ける。





中央に玄関、フロント、メインロビーを置き、左右に大きく食堂と宴会場とを張り出し、その両翼の上階には客室を階段状に配したライト式建築。
設計は、フランク・ロイド・ライトの愛弟子、遠藤新が手がけた。
当時、帝国ホテルの最高のホテルマンであった林愛作の理想に基づき、和洋折衷の様式で建てられた。





玄関の回転扉。
玄関周りの柱に使用されているのは風化に強いという石川県産の日華石。
温かくやわらかい色合い。
玄関の階段には竜山石、他に大谷石も使われている。





東西のホールをつなぐ廊下。





1階のシェル型照明のついた柱。
手で一つずつ削り出したもの。





1階ロビー





遠藤新のオリジナル、打出の小槌をモチーフにしたつくばい。
打出の小槌から水がふり落ちてくるイメージ。
水きん窟のように水の流れる音がする。
これ以外にも打出の小槌をモチーフにした装飾が建物のあちこちにちりばめられている。





このつくばいの向かいの上には五つの窓が開けられている。
太陽光線がこの五枚の窓から差し込んだ時には幻想的な光景が見られるようだ。
他にも光と影の効果を考えた演出が見られる。





このステンドグラスも打出の小槌をモチーフにしたものだそう。





1階西のホール。
狭い入り口から突然目の前に広がるホール。
視覚的にも空間の変化が楽しめるようになっている。
当時はこのホールではダンスパーティーや披露宴などが毎日のように行われていたそう。

天井の照明は障子を横にしたようなもので、和紙を貼って市松模様と和の雰囲気。





ライト風な幾何学的な模様が取り入れられた石こうで出来た金の装飾。





外壁や内部にも使われているテラコッタタイルは鉄分を含ませた粘土を窯で素焼きにしたもの。
鉄分の黒っぽい斑点が特徴で光の加減で様々な模様が浮かび上がる。
独特の凸凹感のあるタイルが四枚一組になっている。





中には暖房器具が置かれていたフェンス。









外壁の装飾にもつけられた打出の小槌。





アールデコ風にデザインされた打出の小槌。





当時、酒場だった部屋の床のタイルはテラコッタの装飾タイルと同じく京都の泰山窯で焼かれたもの。
すごくきれいで味わい深い色合いにうっとりしてしまう・・





タイルがほんとに素敵だ。
当時は薄暗い中、間接照明で照らされ一層よい色合いを放っていたに違いない・・





応接室の暖炉。




3階テラスから見た屋根。
この屋根も京都の泰山窯で焼かれた緑釉の瓦。
周囲の松の緑に溶け込む働きをしている。




四季折々の風景が楽しめる庭園。

約1時間半かけて甲子園会館の隅々まで案内していただけ、とても満足できた。
この後、2007年に新しく建てられたという建築スタジオの方へも案内していただくことに。


コメント (2)
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