ブダペスト3日目は、ペーチへ行く予定で、列車のチケットもウェブ予約していた。
列車の予約やブダペストの情報については、事前にハンガリー大使館観光室へ問い合わせして、時刻表から、かなり分かりにくい入力方法まで教えて頂き、無事予約することができ、とてもお世話になった。
朝一でペーチへ行くことも考えたが、ブダペストで朝活してから
8時台の列車で行くのが効率がよいと考えて、まずは朝活に、ルダシュ温泉へ行くことにしていた。
その早朝のこと、事件が勃発。
ホテルの部屋から出ようとしたら、、カギを回してもカチャっと音がするのに扉があかない!
そういえば、オーナーさんが来た時にも一度開かないことがあって、
小窓からカギを差し出して外から開けてもらったことがあった。
まずい~何度やっても開かない。
オーナーさんは、たしかこの日は留守にしてると言ってた。
電話をしてみるも、繋がらず・・(番号の前の+を押し漏れていた;)
一応、メールもしたが・・気づいてもすぐには来れないだろう。
こうなったら助けを呼ぶしかない~~
アパートなので、誰か住民がいるはず。
「助けて~~!Help me please!」何度か叫んだが、誰も助けに来てくれる気配なし・・
たしかベランダがあったので、そこから脱出できないだろうか?!
とベランダを確認するも、2階とはいえかなりの高さがある。
飛び下りたり、伝い下りるのは不可能、しかも人が通る気配なし。
せっかく早起きしたのに、部屋から出れなかったら水の泡じゃない~!
それどこか気付かれずに1日部屋に閉じ込められてしまったら、、ペーチへ行けないじゃん!!これは、ヤバい〜
ひょっとして叫び声に切迫感が足りないから、誰も緊急事態とは思わず来てくれないのでは?と、
「助けて〜〜〜!」
少し大げさ目に叫んでみた。
何度か叫んでいると、ようやく住民が出てきてくれた!
「ドアが開かないんです!外から開けてください」と小窓からカギを差し出すと
外からだと簡単に扉が開いた。「はぁ、助かった~~」住民にお礼を言い、
ようやく脱出。
事件のおかげで予定より数十分押しで、ルダシュ温泉へバスで向かった。
ルダシュ温泉へ到着。慌ててて外観を撮るのを失念したが、
内部は新しく改装されていた。
古いまま残ってるはずの八角形のトルコ式浴室は、残念ながらこの日は男性用のようで、入れないとのこと。
廊下にはトルコ風風呂のタイル絵が掛けられていた。
温泉は、水着着用で、水泳ゾーンと温泉ゾーンに分かれている。
ここは水泳ゾーン。水泳帽要着用。
ちょっと泳ぎたかったけど、持ってきていた帽子をたぶんゲッレールト温泉で
ポケットに入れてて落としてしまっていて断念。(有料で借りることもできるが)
吹き抜けのプールを囲んで1階、2階と回廊が巡っていて、休息スペースになっている。
更に奥の温泉ゾーンへ。
青い羊の壁泉がお出迎え。
新しいもののようだけど、ジョルナイ製のものかな?!
日本では壁泉といえば、ライオンがポピュラーだけど、
ハンガリーではライオンより羊をよく見かけた気がする。
更に、濃いブルーの陶製ベンチと、壁泉があって、
その奥が温泉に。
程よい温度で暖まって気持ちいい。
浴槽は細かなモザイクタイル貼り。
窓からは、ドナウ川に架かるエルジェーべト橋が望める。
浴槽だけでなく、柱や壁面も細かなモザイクタイル貼りに。
細かなモザイクを2列ずつずらして貼られてた壁面。
水風呂やぬるめなどいくつかあるモザイクタイルの浴槽に、
エオシン釉のような光沢のある存在感のあるタイルがアクセントを添える。
シャワーブースは黄色のタイルでコーディネイト。
ブルーの羊と色違いの壁泉。
温泉を出た後は、ペーチへ列車で向かう為、東駅まで、元来た道をバスで戻らないといけなかったが、なんとバス停が見つからず・・
通常だと向かいの道沿いにあるはずなのに全然見つからなくて、
列車の時間が迫ってきて、泣きそうに;
結局温泉に走って戻って、受付で聞くと、これは分からんだろうっていうようなトリッキーな場所にバス停があったのだった。
あ~、慌てた・・
今後は遠出する日の朝は、近場でおとなしくしとこうという教訓を得た。
そして、ブダペスト東駅に戻ってきた。
東駅は、ブダペスト最大のターミナル駅で、地下鉄とも接続していて、今回の宿泊ホテルの最寄り駅でもある。
1日目に撮った写真も交えて。
駅舎は、1884年に建てられたもので、当時はヨーロッパでもモダンな駅舎とされていたそう。
初日に初めて地下鉄から上がって来た時に、目の前にそびえたっていた堂々とした佇まいの東駅を見て、ヨーロッパへやって来た感がふつふつと沸いてきた。
駅構内からガラス貼りのファサードを。
ガラス窓に入るグリルも細やかなデザイン。
主な国際列車と国内線も発着する。
掲示板を見るとペーチへ行く列車は更に奥のホームだったので
急いで走った。
構内にはこんなかわいい売店がぽつぽつある。
無事列車に乗れた。
座席は、こんな感じの向かい合わせの6人掛けコンパートメント。
途中で、遠足らしき?中学生やらが入れ替わり乗ってきて賑やかだった。
内装の鮮やかなブルーと黄色のカラーリングも素敵だな。
ちなみに帰りは、こんな座席。
真ん中のテーブルが折り畳み式で、手前にパタンと開けて、お弁当など置くことも可能。
約3時間ほどで、ペーチに到着。
良い休息時間になった。
こちらはペーチ駅。
ブダペストの東駅に比べるとさすがにこじんまりとした駅。
内装は新しくなってるようだったけど
シャンデリアが、ステンドグラスも入った面白い形のもの。
同じパターンで、色や大きさの違うものも。
モチーフが同じで、デザインが違う壁付のものや、
廊下にぶら下がってる照明も、シンプルだけど可愛いかった。
そして駅前には、いきなり大規模なアール・ヌーヴォー建築。
「ハプスブルグ帝国のアール・ヌーヴォー建築」にも載っていた
マジャール鉄道本社ビルだそう。
建物下部は荒々しい石貼りに、窓周りなどには控えめなレリーフ装飾がついていた。
少し歩くと、出くわした教会。
煉瓦貼りだけど、
よく見ると煉瓦に交じって、入口上部に所々にレリーフタイルがはめ込まれている。
ブルーのタイルも。
遠目で見るとほとんどわからないけど、タイル好きとしては、発見するとうれしい。
更にこれから怒涛のタイル物件が続々と・・
続く