先日、まいまい京都の炭屋旅館、夏の懐石料理とお茶席&見学ツアーへ、行けなくなった友人の代わりに急遽、参加してきた。
この日も強烈に暑かった京都、玄関には打ち水がされていて、
清々しさを感じる。
座敷に通され、女将のご挨拶を伺った後は、食事タイムに。
食前酒には日本酒、ナプキン代わりに炭屋旅館の手ぬぐいが添えられていた。
先附は葉っぱの蓋を開けると、シャコが。
超久しぶりに食べたシャコ、美味しかった。
八寸は、夏らしい涼やかなガラスの器に並べられて登場。
見た目も美しい!
他にも、器共々、目にも美しく、美味しいお料理の数々をじっくり堪能。
それぞれに贅が尽くされたお料理で、ボリュームもたっぷりあって、お腹もいっぱいに。
部屋の片隅に吊るされているのは、京都えびす神社で十日えびすの日に手に入る「人気大寄せ」といわれるもの。
麦わらと折り紙で作られたたくさんの人型が吊るされている。
お店にたくさんの人が集まり、輪が大きく広がっていきますようにとの願いが込められているとのこと。
大阪じゃ、十日えびすといえば、熊手に飾りがついたものがポピュラーなので、こういう飾りは初めてみた。
お部屋の釘隠しは、龍。
食後は、館内見学班と、お茶席班の二組に分かれ、
まずはお茶席に案内された。
築120年の旧館にあるお茶室、玉兎庵。
少し広めの京畳4畳半の空間に、さわらや楓他7種類の木材が使用されている茶室で、桐板と赤松の格天井が特徴的。
桐板の木目を縦横交互に100枚が並べられているという。
お抹茶を頂いた後、露地を見せてくださった。
つくばいに使用されている石は、大阪城の石垣になるはずだった残念石で、
そばにある石灯籠は、マリア像がはまっていたというキリシタン灯籠だそう。
塀の下には、井戸瓦がリサイクルされているのだとか。
青々としたコケがしっとり風情があった。
冬には、コケを雪から守る為、松葉が敷かれるそう。
美しく手入れされた庭は気持ちがいい。
床の間には、うさぎの香合?置物かな
兎の陶板も。
ちょうど今年はうさぎ年で玉兎庵なので、兎尽くし。
お茶席の後は、お部屋を二部屋ご案内頂けた。
こちらは、洗月亭。
お茶席のお待合などに使用されているという。
床の間の半円は、琵琶湖の水面から月が出る様子を表したものだとか。
琵琶床のある床の間。
床には網代が敷かれていて涼し気。
飴色に経年変化した網代は、現在修理できる人が少なくなっており、
和歌山で補修されてるそう。
網代床に、簀戸は、彼岸までの夏の間の設え。
こちらの衝立には、先代の女将の幼少期の頃が描かれているという。
リアルで、可愛い絵だな。
中庭には、滋賀県の走井の井戸だったものが、つくばいに再利用されている。
苔むしていていい感じ。
こちらは客室の残月亭。
床の間は、能舞台のような雰囲気も。
部屋から一段下がった広縁?に置かれていたテーブルセットは、
竹と和紙で作られ、漆塗されたものだそうで、雰囲気があってよかった。
お庭は、先ほどの洗月亭と共有してる。
ドレッサーも木目や網代が美しいもの。
お風呂や脱衣所は増築されたスペースで、高野槙が使用されている。
廊下の飾り棚に置かれていたうさぎ。
どんぐりか松ぼっくりか?廊下にあった小さな引き戸に使われてた引手。
昔のタイルは残っているか?伺ってみたが、竹の形をしたタイルがあったそうだが、水回りなので老朽化し、改装時に失ってしまったとのこと。
現在は、こちらの洗面所のタイルのみとのことだった。
炭屋旅館での贅沢過ぎるひとときを楽しめた。