蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

周期表  (bon)

2022-01-12 | 日々雑感、散策、旅行

 新年早々、何やら硬いタイトルの記事で気が引けているところです。お許しください。
  中学か高校あたりの理科か化学の授業で出てきたあの表です。 当時は、確か周期律表といっていたと記憶していますが、今は、周期表が正しいようです。

  で、これは何かといえば、皆さんご存じのところですが、「物質を構成する元で
ある、元素の一覧で、原子量(陽子の数)の順に、その特徴が周期的に似通っている
元素を表に並べて表した」ものなんですね。
 これにはいろいろな種類の表が提案されていますが、ここでは、現在一般的な、
ロシアの科学者ドミトリ・メンデレーエフが提案(1869年)したものを取りあげて
います。

             ドミトリ・メンデレーエフ (1897年)
         (ウイキペディアより)

 懐かしい、あの周期表を下図に示しました。皆さんお馴染みですよね。 これで
苦労された方もいらっしゃるかもしれませんね。

      周期表 (ウイキペディアより)

 つまらないことですが、当時この周期表を覚えるのに、語呂合わせで言っていた
ことを思い出しました。どんなのかといえば、『水兵リーベ、バックの船、なーに
間があらぁ、閣下は知って、暴露マン・・』 何のことやら?! もう60年以上も
前のことで、違っているかもしれませんが、当時はそんなことを言っていたのですね。

 なぜ、こんなことを取りあげることになったかといえば、会報の記事にレアメタル、
レアアースについて『希少金属の化学的特徴』(齋藤勝裕氏、名古屋工業大学名誉
教授)を読んでいる中で、この周期表が出ていましたので、興味が引かれたのでした。

 この周期表には、現在知られているすべての元素118種が記されていて、このうち
自然界にある元素は原子番号1の水素Hから92のウランUまでで、それ以上は人工的
に作られたものだそうです。また、この表の上部に横に1~18の「族」が示されて
いて、それぞれの番号の縦軸にある元素(同族元素)は互いに似た性質を持ってい
るのです。

 

 また、周期表の中の元素を示した、(表の)うす緑色は金属的性質(光沢がある、
電気や熱をよく通す、陽イオンになりやすい)を持つ元素で、オレンジ色は非金属
的性質をもっている、うす黄色部分は、半導体的、半金属的性質の元素を示してい
ます。 そして、3-6、7にある「*1,2」の中には類似の元素がたくさんあり、
書ききれないので、下部の欄外にランクノイド、アクチノイドとして展開されてい
るのです。

             

 それで、レアメタル、レアアースとは何か? といえば、「レア」は希少の意味
ですから、レアメタルは希少金属ですが、ここでいう希少とは、日本にとって希少
であることを意味していて、「現代の産業に不可欠であるが、日本では産しない金
属で、分離精製が困難な金属」を意味していて、例えば、携帯から自動車までに必要
なリチウムLiは、世界生産量の4割をチリ、2割をオーストラリア、中国とアルゼン
チンが1割ずつで日本ではゼロだというのです。
 電池には、このほかにカドミウム、ニッケル、マンガンなどのレアメタル、さらに、
鉄との合金で優れた耐熱合金や高硬度鋼などの構造材に必要なタングステン、モリ
ブデン、バナジウムなどは現在なくてはならないレアメタルなんですね。

     タングステン産出国(2018年)(資源エネルギー庁HPより)
           

 レアメタルについては、当ブログ2019.2.7に記事アップしていますので、さらに
詳しい内容はそちらをご参照いただきたくここでは省略しますが、これらのレアメ
タルが国家戦略の重要材料でもあるのですね。

           

 レアメタルの中にレアアースがあり、これらを表示して、下表に示しました。

    レアメタル、レアアース(ウイキペディアより加工しました。)

   

 *レアメタル=レアアース以外のレアメタル(赤枠)+レアアース(青枠)

 レアアースは、希土類と呼ばれていて、こちらは発色、発光、磁性などの機能を
担っていてレーザー発振や、リニア新幹線など車体を浮かせるための超電導磁石から
身近なスマホの小型磁石もレアアースの合金なんだそうです。

 

 このように現代の科学産業の心臓部ともいわれるレアメタルが産出国に握られて
いるわけで、何とかこれらの代替えとなる物質を作れないか研究が進められている
というのです。

 

 

 

Leroy Anderson Syncopated clock

 

 

 

コメント
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