今日(1/10)は、成人の日なんですね。 先の土日に成人式を実施したところもあったようで、
テレビでは晴れ着姿が目立っていました。しかし、ここに来て新型コロナの感染急拡大の波に、
球場などの野外会場で実施したり困難に遭遇された門出になっていました。
空飛ぶクルマについては、これまで、ちらちらと新聞やネットなどで見かけてき
ましたが、ここに来てやや具体化して来た感じもありますので取り上げてみました。
当ブログでは、「ビジネスジェット」(2018.8.2)にアップした記事に、「空飛ぶ
タクシー」について、少しばかり言及していました。
で、改めてネットを見てみますと、国交省、経産省のページにその推進計画がか
なり具体的に示されていました。
しかし、年寄りの無知から見れば、何となく心から期待したいような躍動感が感じ
られないのですが、すでに老化が過ぎているのでしょうか?
Skydrive社
(ネット画像より
まずは、「空飛ぶクルマ」とはどんなものか? ですが、明確な定義はなく一般
的に「電動かつ自動で垂直に離着陸する移動手段」を指していて、垂直離着陸機は
「VTOL」(Vertical Take-Off and Landing aircraft)、電動タイプは「eVTOL」と
呼ばれているようです。
つまり、「ドローン」を乗車可能にしたものを指す場合もあれば、EV(電気自動車)
ベースにプロペラや自動制御システムを備えたものを指す場合もあるといっています。
海外では「Skycar(スカイカー)」「Aircar(エアカー)」「Urban Air Mobility
(アーバン・エア・モビリティ)」「Personal Air Vehicle(パーソナル・エア・
ビークル)」「Flying cars(フライング・カーズ)」といろいろに呼ばれるそう
です。
経済産業省、国土交通省は合同で、2018.8.29に第1回「空の移動革命に向けた
官民協議会」を、政府(国交省、経産省)のほか、大学、自動車メーカー、航空会社、
電機メーカー等20名ほどの構成で立ち上げ、昨年5月にその第7回協議会が行われて
います。(メンバーは増えています。)
この間、2023年事業開始に向けて、機体や運行管理システムなどの技術開発、安
全性、空域運航の検討、電波利用などの環境整備、さらに種々の法整備などについ
てのロードマップが制定されるほか、災害利用、事業利用、個人利用などのビジネス
モデル等が検討されてきています。 もちろん、機体の開発だけでなく、安全性の
担保や社会的受容性の向上、法整備などさまざまな要素が検討されています。
2021年10月には「空飛ぶクルマ」および「物流ドローン」を開発する株式会社
SkyDrive(本社:東京都新宿区)の「空飛ぶクルマ」の型式証明申請が国土交通省
に受理され、いよいよ2025年に向けて事業化を目指した機体の開発が進められるの
です。 また、同社は、今年の「CES2022」(ラスベガス、1/5~7)に出展してい
るそうです。
第7回協議会では、2025年大阪万博に出展することが決まったことから、空飛ぶ
クルマに関して、「大阪」「Honda」が注目を集めているとか。
話はあと先になりましたが、「空飛ぶクルマ」のそもそもの開発目的は、国交省
ページから「都市部での送迎サービスや離島や山間部での移動手段、災害時の救急
搬送などの 活用を期待し、次世代モビリティシステムの新たな取り組みとして、
世界に先駆けた実現を目指す」とありました。
都市部における道路交通渋滞を回避した運行などがそのメインかと思われますが、
具体的にどのようなサービスイメージなのか、難しいところです。 素人考えですが、
「空飛ぶクルマ」は、車輪を含む基台と車体が着脱可能な構造なのか、一体なのか?
一体型では、重量が負担となるし、分離構造なら着陸時の車輪基台をどの様に配備
するのか? あるいは、ヘリコプターと同じように、構造がドローンタイプで、
車輪基台は存在しないのか? もし後者であれば、ヘリコプターを簡易化したもの
となりクルマの概念は拡張されるでしょう。
イメージ
(ネット画像より
飛行機の開発は、それまで人が出来なかった空を飛ぶことを可能にしましたし、
速く大量の輸送を可能にした鉄道、それを軌道フリーとした自動車の発明などなど、
新しい文明によって社会はより機能的になり豊かになってきました。しかし、あまり
にも文明が進み過ぎて温暖化などに代表される歪みも増強され問題視され、近年
SDGsの取り組みが生まれてきました。
東海道新幹線が出来て、こだま号は東京大阪間を6時間30分で走る「夢の超特急」
は、その後の開発とともに、確かにより便利に、社会の活性化にも役立ってきました。
しかし、思うのです。 リニア新幹線による驚異的なスピードによる時間短縮は、
果たしてより豊かに機能するのでしょうか? それと同じように「空飛ぶクルマ」は、
本当に社会に役立ち人々を幸せにするのでしょうか? 騒音の問題、利用面の制約
などなど古い頭で考えていますから、とても有益と思えないのですね。 技術がそれ
を求めている・・ことから開発を進めることにも一理あり、そのことを否定するもの
ではありませんが、実用化やビジネスモデルなどをいち早く検討するほど切迫して
いるかどうか?
すでに年寄りの穴に落ちてブツブツつぶやいているのかもしれませんが・・。
Miles Davis - Stella by Starlight (Official Audio)