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先週ちょいと触れた、国税庁による日本酒の酒質というか成分の分析結果。
その時は日本酒度の経年変化から大まかには辛口傾向にシフトしているというグラフを出しましたが、この資料には「吟醸酒の香気成分の経年変化」というグラフも出ています。
こちら
ちょっと業界人というかマニアっぽいデータ・議論ですが、要は、どんな香りの日本酒(吟醸酒)が増えているか、というもの。
実際に計測している香気成分は次の二つ。
酢酸イソアミル;「バナナのような香り」と評されます
カプロン酸エチル:同じく「リンゴのような香り」
カプロン酸エチルの構造式。分子式だとC8H16O2で、結構シンプル。
「●●のような」というのはあくまで主観で、酢酸イソアミルを「メロンのような」という人もいますし、同じくカプロン酸エチルも「洋梨のような香り」という人もいるので、この辺りはケースバイケース。
どちらも果物の香りとして表現されていますが、ワインみたいなフルーティさと表現されるのはカプロン酸エチルかな。
ちなみにあの有名な「獺祭」も、製造者的な利き酒をすると「カプロン酸エチルを感ずじますねぇ」というレビューになると思う。
対して酢酸イソアミルの方が比較的古くからマーケットに出ている吟醸酒に多い気もする。
で、実際のグラフに戻りましょう。
平成13年からの20数年の変化は一目瞭然で、黄色の線の酢酸イソアミルは変動しながらも横ばい傾向かむしろ下がり気味なのに対し、カプロン酸エチルは平成14年にポン!と増えて、それ以降増え続け、今では酢酸イソアミルを大きく上回っています。
グラフだけからいうと、カプロン酸エチルブーム。
大きな流れとしては、獺祭ブームで消費者の嗜好がそうだと分かって、それに追随しようと酒造りが変わった、とも言えます。
あるいは、獺祭ブームが消費者の嗜好自体を「カプロン酸エチルが卓越している酒が良い酒だ」と変えたのかもしれません。
ただ、あくまで個人的な感想ですが、こうした香気成分が卓越したお酒は、ちょっと味見するのはよいのですが、グラス一杯というと香りにやられちゃいますし、それもあり食中酒としても向いていないと感じます。
元々ワインは食中酒として、日本酒はそれのみだったり塩を舐めながら的な的な飲み方をされていて、それをワインみたいな流れにということで、「ワインみたいにフルーティな酒を」となって、でもそれがやっぱり食中酒としては??となるというのは、皮肉なものですね。
さてさて、このグラフ、どうなっていくのでしょうか?
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