ひげ爺のお産・子育てご意見番

子どもは育つ力を持って生まれてきますが
親に子育てする力が減っています。
親育て支援の中で感じたことを書いています。

妊娠中の授乳は流産するは嘘!!!

2008年01月21日 | 産科医の母乳知識不足
授乳中の妊娠は「流産する」ので断乳するようにという指導をする産科医や助産師がいます。
それを指示されたお母さんから問い合わせがよくあります。

この問題も困ったものです。
私の周りにはたくさんのお母さんが授乳中に妊娠し、無事に出産し二人に同時に授乳しています。

母乳育児中に再び妊娠し、授乳を続けていると流産をするのではと心配し、断乳断乳を指示されることがあります。
それを医師から言われると信じますね。

でも授乳を止める必要はありません。
妊娠すると、子宮の筋肉を収縮させるオキシトシンというホルモンが働かないように、オキシトシンを受け止めてその働きをブロックしてしまう受容体(receptor)が作られ、妊娠中は赤ちゃんを流早産の危険性から守ってくれています。
しかし、妊娠末期(大体9ヶ月以降)になって、子宮が激しく反応して痛いくらい強い場合とか出血している場合は控えたほうが良いと言われています。

また、産後は多くの場合授乳しているうちに自然に飲まなくなる場合が多いようです。
これには個人差があります。
おっぱい好きなお兄ちゃん(姉)の場合、産後も吸い続け、いわゆるタンデム(2人こぎ自転車)授乳となることもありますが全く問題なく大きく育っています。

一日も早く医師からの間違った指導が無くなるように学んでほしいと願います。
無知は犯罪です。

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産科医の間違った授乳指導!!

2008年01月19日 | 産科医の母乳知識不足
”母乳についての誤解”
 下記のような質問がきました。
「母乳を飲ませ続けるのはよくない6ヶ月になったらやめるように」 という不勉強な産科医がいます。しかし、このような医師が我が国に多数いるのも現実です。
その施設では「初乳」がミルクという説明をしていて「初乳」の意味を全く理解していません。
 産科医は産ませるだけが仕事ではない。妊娠中から母乳の利点や子育てのための正しい情報を提供し子育てを楽しむ事ができるように、お手伝いすることも大切な仕事である。
 産科医だけではなく小児科医、 保健師、助産師にも同様に母乳や離乳食にたいして不勉強な人々がいる。
新井一令
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質問
病院の先生に「母乳は飲ませ続けることはよくない事が調べでわかってるから、6ヶ月になったら母乳はやめてね!」ときつく言われ悩んでいますが本当にそうなんでしょうか?
2ヶ月になる男の子がいます。母乳を基本にあげているのですが、病院で1日2回はミルクをあげた方がいいといわれ、そうしています。ゲップをしても吐いてしまうことが多くて、1日に何回も吐いてしまうんです。
保健センターに相談すると、飲ませすぎかもしれないと言われました。顔が大きくなりほっぺもパンパンでひさしぶりに会った母と妹に「随分顔がでかくなった」とも言われショックでした。
機嫌が悪いことが多く、すごく泣きます。何が原因なのでしょうか?それと、本当は完全母乳を目指していたのですが病院の先生に「母乳は飲ませ続けることはよくない事が調べでわかってるから、6ヶ月になったら母乳はやめてね!」ときつく言われ悩んでいます。本当ですか?私が産んだ病院は初乳もミルクだったし、どうしたらいいのか・・・
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回答  たまごママネット医師団
 すべての哺乳動物は母親の母乳のみによって子どもを育てます。人間も哺乳動物の一つですから、本来は母親の母乳で子どもを育てることが当たり前の姿です。この母乳で育てるということはただ栄養を与え体を大きく育てるというだけでなく、生まれた子どもを人間として育てるための大切な要素をたくさん含んでいます。
  母乳を止めて人工乳にした場合の子どもへの不利益が知られています。
 アレルギーや湿疹が2~7倍、中耳炎が3倍、胃腸炎が3倍、髄膜炎が3.8倍、尿路感染症が2.6~5.5倍、乳児突然死症候群が2倍、肺炎・下気道感染が1.7~5倍などがあります。
母親に対する不利益も骨粗鬆症になりやすい、卵巣がん・閉経前の乳ガンになりやすいなどが知られています。
母乳を与えるということは赤ちゃんを心身共に健康な人間として育てるためだけでなく、母親の健康を守るためにも大切なことなのです。
 WHOでは6ヶ月までの完全母乳栄養と、少なくとも2才までは母乳育児を続けることを推奨しています。世界保健総会でも同じような声明を出し母乳育児の推進をうたっています。産科の先生が何を根拠に母乳を続けることがいけないと言われたかわかりませんが、世界的に母乳育児の大切さは認められていることなのです。
 母乳がどうしても出ない人は3~5%いると言われています。また仕事や家庭の事情で母乳で育てられない場合があります。このようなときには人工乳を使用する必要があります。
  人工乳はどうしても母乳で育てることのできない場合に、母乳に替わる薬として用いられるのが本来の姿だと思います。このような場合には母乳で育てる以上に抱っこや声がけなど赤ちゃんとの関わりをしっかり持つようにすることが大切になります。

ある程度母乳が出るようでしたら、母乳育児をすすめている産科や助産所などの母乳外来で母乳の出具合や赤ちゃんの体重を診てもらいながら母乳育児に戻れるようになることもあります。
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まだまだ、我が国には間違った知識や古い考え方をもった医師がいるのも事実です。病院選びは慎重にして下さい。あなたと赤ちゃんのために。新井一令



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