ひげ爺のお産・子育てご意見番

子どもは育つ力を持って生まれてきますが
親に子育てする力が減っています。
親育て支援の中で感じたことを書いています。

生後一ヶ月,白湯や果汁は与えるな!

2008年08月13日 | 果汁は6ヶ月まで与えるな
今回は、祖母の間違ったアドバイスについてお知らせします。
昔の育児知識でいいものもあるのですが、間違った知識も多いのです。
特に団塊の世代が受けた子育てをそのまま引きずっている人たちが困りものです。
かくいう私も61歳ですから困った世代です。
******
生後1ヶ月と少しがたちましたが母乳だけでいいのでしょうか?
先日1ヶ月健診で、おむつかぶれが少し心配ですが、特に問題もなく、体重も母乳のみで1.5キロ増えてました。
1ヶ月が過ぎたので、徐々に母乳以外の味も・・と思い、麦茶やお白湯を飲ませようとするのですが、哺乳瓶の乳首の感触が嫌いみたいで飲んでくれません。
水分補給という意味で、母乳だけでいいのでしょうか?
このところ、気温も高くなってきてのどが渇いたりしないのですかね・・。
私の母は、母乳だけだと、濃いのでお白湯やお茶を、飲ませないと・・・と言うのですが、お風呂あがりも、飲んでくれないので母乳をあげています。
甘い味なら飲んでくれるようですが、砂糖を入れたりしても良いのですか?
特にぐずったりしないので問題ないのかなぁと思いながら、やはり日々大きくなってきたので、水分は足りているのか心配ですというお尋ねがありました。
****************
 母乳で1.5キロも増えているということはすごいですね。
母乳が良く出ていて、赤ちゃんの飲み方も上手なのでしょう。
赤ちゃんはお母さんの母乳が大好きで、哺乳びんの乳首との違いをはっきり知っているためにいやがります。
母乳だけで他に何も与える必要はありません。
哺乳びんを使うのは止めましょう。
  母乳には赤ちゃんが6ヶ月まで育つのに充分の栄養が含まれます。
お母さんが食べたものの成分がその味と匂いとともに母乳の中に入ります。
赤ちゃんはお母さんと同じものを食べていることになります。
お母さんが普通に食事をとって入れば赤ちゃんの栄養が足りなくなるということはありません。
様々な味を経験していますから離乳準備食というものも必要ありません。
6ヶ月までの赤ちゃんの腸の粘膜は、大きい分子の蛋白や本来体の中に入ってはいけない物質まで通過させてしまうということがわかってきました。
これは早い時期に様々なものを赤ちゃんに与えるとアレルギー性疾患の発症の危険性を高くすることを意味します。
  6ヶ月を過ぎる頃になると粘膜の成長によってこの様なことが少なくなることがわかっています。ですから6ヶ月までは母乳以外のものを与えることは赤ちゃんにとって良くないことなのです。

湯冷ましも赤ちゃんにとって必要のないものです。母乳の成分の88%は水分です。十分に母乳を飲んでいる赤ちゃんはそれだけ多くの水分もとっているのです。オシッコで重たくなったオムツを見てください。
腎臓はオッパイの水分を処理するのに一生懸命です。そこに湯冷ましを与えることは腎臓に負担を掛けるだけで、良いことは何もありません。
お風呂上がりにも母乳をあげれば十分です。

 果汁や湯冷ましを与える慣習は、戦後間もないころ、品質の悪いミルクを飲ませていたために必要だったことが、その後改められることもなく続いているのです。また腸管組織の発達から見ても6ヶ月までは母乳やミルクの他には与えない方がよいと考えられています。

  アメリカの小児科学会では2001年に「6ヶ月前には果汁は決して与えてはいけない」との声明を出していますが、日本ではまだ慣習として与えられる場合が多いのが現状です。

我が国でも昨年3月に、厚生労働省から「授乳・離乳のガイド」が出され。
6ヶ月までは、果汁などの水分を与える必要はないとされました。

まわりの間違った無責任なアドバイスに惑わされないでくださいね。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

母子健康手帳の改正

2008年05月29日 | 果汁は6ヶ月まで与えるな
本日、よみうりテレビの夕方の番組ニューススクランブルで「母子手帳から消えた離乳食前の果汁について」と題してニュースが紹介されます。
このネタを、提供しました。
僕一人の行動では限界があります。
マスコミとリンクして行動することも必要です。
しかし、取材力を持たない記者とは共同でアクションを起こすことはできません。

その中で、取材を受けましたので映るかもしれません。
取材を受けた医師やお母さんを紹介しました。

どのような内容かは、番組をご覧ください。
果汁に関しての取材です。

昨日書き込みをすれば良かったのですが・・・・。
すみません。

関西の方でお時間があれば視てください。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

読売新聞記事

2008年04月23日 | 果汁は6ヶ月まで与えるな
4月19日付けの読売新聞の朝刊家庭面に記事が載りましたので紹介します。
果汁についての記事です。
自治体に質問書などを送りました。
同時に読売新聞に、情報を提供しました。それも昨年の11月です。
何度か紹介されたようです。
**************
離乳前の果汁控えて…母子手帳から推奨文消える

 母子健康手帳に1991年度版から記されてきた「(離乳前の赤ちゃんに)果汁を飲ませていますか」という一文が、今年度版から消えた。離乳準備期の果汁を推奨し、この記述を手帳に掲載するよう自治体に指示してきた厚生労働省が3月末、削除するよう通知したからだ。同省は海外の研究などを基に1年前、「果汁は栄養不足につながるので必要ない」とする新指針をまとめていた。しかし、自治体への周知徹底が不十分で、戸惑う母親らもいたようだ。
 離乳準備期の果汁は1960年代、当時の育児用粉ミルクのビタミン不足を補うとして、広まったという。粉ミルクの品質改良後も、離乳やスプーンに慣れるためとして勧められた。
 また、同省が基本的な様式を定め、市町村が作製する母子健康手帳では、91年度版から「保護者の記録 (生後)3~4か月」欄に、「薄めた果汁やスープを飲ませていますか」と記すよう市町村に通知。育児指導者の間でも、「離乳前の果汁」が定着していったという。
 その後、米国小児科学会が2001年、果汁は栄養的に母乳や粉ミルクに劣るとして、「生後6か月間は飲ませるべきでない」と勧告。世界保健機関(WHO)も03年、同様に母乳育児を推奨したことなどから、同省は昨年3月、母乳育児推進を求める育児指導者向けの新指針を都道府県を通じ市町村へ通知した。
 ところが、東京都や青森県が設けた母親向けの電話による音声ガイドで、離乳前の果汁を勧める内容を今年初めまで流していた。京都府や、大阪、堺、北九州、静岡の各政令市でも関連のホームページなどに昨年11月ごろまで、同様の記述が残っていた。
 粉ミルクを販売する明治乳業(東京)によると、電話相談窓口には昨年12月時点で、果汁を与え始める時期についての問い合わせや、「(今でも)4か月健診で、果汁を飲ませているかと尋ねられた」という声もあった。育児支援に取り組む大阪市のNPO法人「たまごママネット」にも、母親らから問い合わせがあり、同法人は「情報をきちんと伝えなかったのは行政の怠慢」としていた。
 同省母子保健課は「新指針の浸透には時間がかかると予測していた。当初から手帳の記述変更は08年度分からする予定だった」としている。

(2008年4月19日 読売新聞)

*************
これを多くの妊婦さんや祖父母が読んでくれるといいのですが。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

赤ちゃんに6ヶ月までは果汁を与えるな

2007年11月12日 | 果汁は6ヶ月まで与えるな
自治体のホームページや保健師の知識の低さのために、間違った情報が流されています。
そこで今回は、アメリカ小児科学会の専門委員会の勧告を、お知らせします。
*****************
PEDIATRICS Vol. 107 No. 5 May 2001, pp. 1210-1213
アメリカ小児科学会 栄養に関する専門委員会 子どもに果汁を与えるリスクと適切な摂取方法についての勧告

1.果汁は生後6ヵ月未満の乳児にはなんら栄養学的な利益はありません。
2.生後6ヵ月以降の乳児や子どもに対して果汁は果物そのものに優るよう な栄養学的な利益はありません。
3.果汁や濃縮還元果汁はよくバランスのとれた食事の一部として摂取され るなら、健康的な食事の一部分となりえ 
 ます。しかし、果汁飲料は栄養学的 に果汁と同等ではありません。
4.果汁は脱水の治療や下痢の管理に用いる飲料としては不適切です。
5.果汁の過剰摂取は栄養障害に関係するかもしれません(栄養過剰や栄養 不足)。
6.果汁の過剰摂取は下痢、鼓腸、腹部膨満、そして齲歯と関係する可能性 があります。 7.殺菌されていない果汁は
重篤な疾患を引き起こす病原体を含んでいるか もしれません。
8.各種の果汁は、小児の年齢に応じて適切な量が与えられる限り、問題と なる臨床症状を引き起こすようなことはないでしょう。
9.カルシウムを強化した果汁は有効なカルシウム源となりますが、母乳や 人工乳そして牛乳に含まれるほかの栄養素は存在しません。

勧告
1.果汁は生後6ヵ月未満の児に飲ませるべきではない。
2.乳児には哺乳びんや簡単に持ち運びのできる蓋つきのコップから果汁飲 料をあたえない。これにより簡単に1日中果汁を摂取することを許すことに なる。乳児には寝る前に果汁を与えてはならない。
3.果汁摂取量は1-6歳の小児では1日当たり4-6オンス(約110-170 mL に制限すべきである。7-18歳の小児では1日あたり8-12オンス(約220340 mLまたは2盛り(サービング)に制限すべきである。
4.小児が果物そのものを食べることにより、1日の摂取量を摂るように推 奨する。
5.乳児、小児、そして青少年は殺菌されていない果汁を飲むべきではない 。
6.小児の栄養障害(栄養過剰と栄養不足)を評価する時に、保健医療従事 者はどのくらいの量の果汁を摂取しているかを確認するべきである。
7.慢性の下痢、過度の鼓腸、腹痛、腹部膨満を伴う小児の評価をする時に 、保健医療従事者は摂取されている果汁の量を確認するべきである。
8.齲歯の評価をする時に、果汁の量と飲む方法を確認すべきである。
9.小児科医は、果汁と果汁飲料の使用について普段から話し合い、親に両 者の違いについて教えるようにするべきである。
アメリカ小児科学会 栄養に関する専門委員会1999-2000 S
**************

いかがでしたか。
参考にしてください。
我が国の学会は、このような勧告をだしません。
国は企業の利益を優先するために、私たち国民をないがしろにしています。
私たち国民は自らの力で健康と我が子を守る必要があります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

果汁等は6ヶ月まで与えてはならない

2007年11月01日 | 果汁は6ヶ月まで与えるな
6ヶ月過ぎるまでは、果汁や麦茶、白湯は与えてはいけません。

1ヶ月過ぎたので、果汁をあげるようにと、実母から言われたのですがそうすべきでしょうかという相談がありましたのでお答えしました。
*************
生後1ヶ月と少しがたちましたが母乳だけでいいのでしょうか
1ヶ月が過ぎたので、徐々に母乳以外の味も・・と思い、麦茶やお白湯を飲ませようとするのですが、哺乳瓶の乳首の感触が嫌いみたいで飲んでくれません。
水分補給という意味で、母乳だけでいいのでしょうか?
このところ、気温も高くなってきてのどが渇いたりしないのですかね・・。私の母は、母乳だけだと、濃いのでお白湯やお茶を、飲ませないと・・・と言うのですが、お風呂あがりも、飲んでくれないので母乳をあげています。
甘い味なら飲んでくれるようですが、砂糖を入れたりしても良いのですか?
特にぐずったりしないので問題ないのかなぁと思いながら、やはり日々大きくなってきたので、水分は足りているのか心配になり、メールいたしました。
**************
回答
 母乳で1.5キロも増えているとすごいですね。お母さんの母乳が良く出ていて、赤ちゃんの飲みも上手なのでしょう。
赤ちゃんはお母さんの母乳が大好きで、哺乳びんの乳首との違いをはっきり知っているためにいやがっているのです。お母さんの母乳だけで他に何も与える必要はありませんから哺乳びんを使うのは止めましょう。
  母乳の中には赤ちゃんが6ヶ月まで育つのに充分の栄養が含まれます。お母さんが食べたものの成分がその味と匂いとともに母乳の中に入ります。
赤ちゃんはお母さんと同じものを食べていることになります。ですからお母さんが普通に食事をとって入れば赤ちゃんの栄養が足りなくなるということはありません。
また様々な味を経験していますから離乳準備食というものも必要ありません。6ヶ月までの赤ちゃんの腸の粘膜は、大きい分子の蛋白や本来体の中に入ってはいけない物質まで通過させてしまうということがわかってきました。これは早い時期に様々なものを赤ちゃんに与えるとアレルギー性疾患の発症の危険性を高くすることを意味します。
  6ヶ月を過ぎる頃になると粘膜の成長によってこの様なことが少なくなることがわかっています。ですから6ヶ月までは母乳以外のものを与えることは赤ちゃんにとって良くないことなのです。
湯冷ましも赤ちゃんにとって必要のないものです。母乳の成分の88%は水分です。十分に母乳を飲んでいる赤ちゃんはそれだけ多くの水分もとっているのです。オシッコで重たくなったオムツを見てください。腎臓はオッパイの水分を処理するのに一生懸命です。そこに湯冷ましを与えることは腎臓に負担を掛けるだけで、良いことは何もありません。それだけ多くの水分をとっているのですから、喉が渇くなどということはありません。お風呂上がりにも母乳をあげれば十分です。
 果汁や湯冷ましを与える慣習は、戦後間もないころ、品質の悪いミルクを飲ませていたために必要だったことが、その後改められることもなく続いているのです。また腸管組織の発達から見ても6ヶ月までは母乳やミルクの他には与えない方がよいと考えられています。
  アメリカの小児科学会では2001年に「6ヶ月前には果汁は決して与えてはいけない」との声明を出していますが、日本ではまだ慣習として与えられる場合が多いのが現状です。
母乳が濃いということもありません。母乳は飲み始めにはタンパク質のたくさん含まれるさらさらとしたものが出てきて、次第に脂肪分が多くなります。飲み始めと終わりではその成分が違ってきて、まるで母乳を飲むたびにオードブルからデザートまでを楽しんでいるようです。こんなにすばらしいものは他にはありません。
 甘いものには注意が必要です。赤ちゃんは甘味に敏感です。甘いものを与えると甘いものしか好まないようになります。これは離乳食の時にもこの傾向が続きその後の食事の好みにも影響します。小児期の肥満につながり、成人しての生活習慣病にも大きな影響を与えます。赤ちゃんが好むからといって砂糖の入ったものを与えるのは止めてください。
もちろんお母さんが甘いものを食べるのは何も問題はありません。
お母さんと赤ちゃんの関係は大変うまくいっていると思われます。6ヶ月までは母乳だけ、6ヶ月を過ぎたら母乳と離乳食にします。自信を持って母乳育児を楽しんでください。
***********
子育ての間違った知識をもったおばあちゃんが、子育ての邪魔をすることがよくあります。
困ったことですね。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする