ひげ爺のお産・子育てご意見番

子どもは育つ力を持って生まれてきますが
親に子育てする力が減っています。
親育て支援の中で感じたことを書いています。

自治体健診で粉ミルクサンプル提供

2008年05月30日 | 妊娠の不安
今回は、千歳市が10ヶ月健診で希望者に粉ミルクのサンプル提供を
しているとの情報がまいりましたのでそれを中止するために行動しました。
**************
特定非営利活動法人たまごママネット
理事長 新井一令

                千歳市長 山口 幸太郎様
 日頃より千歳市の保健行政へのご理解ご協力を頂き感謝いたします。
平成20年5月8日付の質問書について回答いたします。

質問1
 千歳市では、医療機関で10ヶ月健診が行われていますがどのような理由で
委託されているのでしょうか。お答えください。
回答1 千歳市の10ヶ月児健診は昭和56年から医療機関委託方式で実施しております。
当時、集団健診としては3ヶ月児健診・12ヶ月児健診を実施しており、56年から12ヶ月児健診を1歳6ヶ月児健診へ移行し充実を図ったところですが、3ヶ月児健診後1歳6ヶ月まで健診が無くなることから、9ヶ月児に医療機関委託健診を開始しております。その後健診時期は3ヶ月を4ヶ月へ、9ヶ月を10ヶ月に変更しています。

質問2
10ヶ月健診の内容について質問させていただきます。
千歳市民から私の元に寄せられた情報です。
「10ヶ月検診で行われたこと
・計測
・小児科医の診察、問診
・栄養指導(希望者のみ)でした。この栄養指導で、某メーカーの制服を着た栄養士が担当されました。
栄養士さんは、某ミルク・ベビーフードのメーカーの制服を着た人でした。
栄養指導の終わりに、フォローアップミルクのサンプルを渡されました。
「これは、卒乳してから飲むものですか?」などと聞いたら、今からでも離乳食の時に飲むといいですよ、お料理に使ってあげてもいいし。10ヶ月以降になると母乳の成分が変わって栄養がだんだん足りなくなってきますからね、それを補うものです。」と云うことでした。
ありがとうございましたといってその場を終えましたが、母乳に栄養がなくなってくるという文句を真に受けてしまうのは危険です。
お土産パンフレットの、フォローアップミルクの調乳のしかたを見ると未だに「煮沸して50℃くらいにさましたお湯を・・・」と書いてありました。
フォローアップミルクであっても、50℃では菌の存在の可能性があるのでは?
と、思ったのです。(飲んだ子供が発症するかどうかはともかく。)」

千歳市民病院だけがこのようなミルクメーカーの社員が栄養相談を行い、粉ミルクのおみやげを配布しているのでしょうか?
他の病院でも検診時にミルクメーカーがサンプルを渡しているのでしょうか?
お答えください。
もしこのような行為が行われているならば、即刻中止することを要望します。

調乳温度についても正しい情報を与える必要があります。
粉ミルクは無菌ではありません。熱湯による調乳が必要ですが、千歳市では母親や妊娠中の方に指導されていますか?お答えください。

参考に
************
  母乳代用品の販売流通に関する国際規準の要約
International Code of Marketing of Breast-milk Substitutes
1981年 WHO総会で成立、1994年 日本政府が賛成

 1 消費者一般に対して、母乳代用品の宣伝・広告をしてはいけない。
 2 母親に無料のサンプルを渡してはいけない。
 3 保健所や医療機関を通じて製品を売り込んではならない。これに は無料、もしく    
   は低価格の人工乳の販売も含まれる。
 4 企業はセールス員を通じて母親に直接売り込んだりしてはならない。
 5 保健・医療従事者は母親に決して製品を手渡してはならない。
 以下省略
 ***************
回答 10ヶ月児健診での栄養相談をミルクメーカー栄養士が担当していた医療機関は市立千歳市民病院の他1カ所ありました。それぞれ希望者に対し相談を行いミルクのサンプルを提供しています。
 当市における乳幼児の栄養相談は母乳を基本としていますことから、妊娠中の方に調乳指導することはありません。人工乳が必要な場合は分娩医療機関で指導を受けていると認識しております。
市で実施する「こんにちは赤ちゃん訪問」(4ヶ月まで全ての乳児対象家庭訪問)でも母乳育児を基本とした指導を行いますが、対象によっては個別に人工乳の補足方法の指導(熱湯の必要性も含め)を行います。

 10ヶ月児の健診時の粉ミルクなどの無料サンプル配布については、千歳市から委託先の千歳医師会へ母乳哺育を優先とする対応を要望いたします。

 なお、市立千歳市民病院では乳幼児健診において事業者による栄養相談やサンプルの提供は廃止いたしましたのでお知らせいたします。

当事案にかかわらず、今後も千歳市の母子保健事業並びに子育て支援にご意見などいただければ幸いです。
* ************
千歳市の真摯な対応に感謝いたします。
市民の健康と安全を守るのは責務だと思います。

他の自治体でも同じようなことがありましたら、私に連絡してください。
改善のためのサポートをさせていただきます。
連絡をお待ちしています。社会を変えていくのは皆さん唐の情報です。



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母子健康手帳の改正

2008年05月29日 | 果汁は6ヶ月まで与えるな
本日、よみうりテレビの夕方の番組ニューススクランブルで「母子手帳から消えた離乳食前の果汁について」と題してニュースが紹介されます。
このネタを、提供しました。
僕一人の行動では限界があります。
マスコミとリンクして行動することも必要です。
しかし、取材力を持たない記者とは共同でアクションを起こすことはできません。

その中で、取材を受けましたので映るかもしれません。
取材を受けた医師やお母さんを紹介しました。

どのような内容かは、番組をご覧ください。
果汁に関しての取材です。

昨日書き込みをすれば良かったのですが・・・・。
すみません。

関西の方でお時間があれば視てください。




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お産の扱い中止の手紙

2008年05月26日 | 産科医療を考える
今回は、お産の現状を知っていただくために、お産を取りやめる案内をいただきましたので、それをご紹介します。
短い文面ですが、深い意味が込められています。
*****************

拝啓
向寒の候、貴会ますますご発展のことお慶び申し上げます。
日頃のご活躍を快く拝見させていただいています。
 さて当院におきましては、諸般の事情により、本年3月をもって産科の入院取り扱いを中止しまして、外来診療のみとさせていただくことになりました。
長い間貴会のHPリストに紹介いただきありがとうございました。今後は分娩施設紹介のリストより取り下げていただきますようお願いいたします。今後貴会のますますのご活躍を祈念いたします。
私も昨今の産科情勢に希望が持てなくなってしまった一人で、厚生労働省医政局課長の判断(態度)や、過酷な労働環境を理解出来ない人々の影響、小生の体力などの理由で外来のみの診療に甘んじてしまいました。我が国の出生率を上げるような政治的バックアップ、助産師、看護師との連携などを密にしてもっとお産の素晴らしさ、子育ての楽しさなど啓蒙していくことも期待してなりません。
* *************
皆さんはどのようにお感じになりましたか。
多くの医師が、希望や喜びを失って去っていっています。
この背景にあるのは、「国の無策」「患者のエゴ」などが大きな要因です。

僕は悲しい。

でも、この国のためにささやかですが活動を続けていきます。
信念を持って。

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ある産科医の悲痛な叫び!!

2008年05月25日 | 産科医療を考える
皆さんにお産の悲痛な現場を知っていただきたいとの思いから、ある産科医のメールを紹介します。
***********************
 「こんばんわ。新井さん、わたしたち産婦人科医もみんな、ママと赤ちゃんのために頑張っています。
福島事件でかなり悩みましたが、「間違ったことをしてない』といわれている
加藤先生を初期より、心から支援しています。
みんな36週で帝王切開したら、産科医は楽になり、夜も寝られることでしょう。
そうじゃないんだ!!ママは産む力を持ってるんだよ。と、励ますのが、産科医の醍醐味です。
産む力を咲かせてあげたいです。
でも人間なので、やはりお産には水杯が必要だし、
赤ちゃんだって泣けない子もいるんだということを、知ってほしいです。
でも結果がすべてですから。。どんなに頑張っても、おぎゃ~~て啼かなければ負けます。
どんなにがんばっても、突然の出血はあります。
肺塞栓は怖くて怖くて大変ですが、さあーー何万分の1のために、
日本のお母さんはいいお産を捨てることになるのでしょうか?
だってたくさんお産が集約したら親切医療どころでなく、
なにしろ100%安全なので、さっさと、見切りをつけて、帝王切開となるでしょう。
これを食い止めるのはお母さんたちだとお思います。
母乳育児が上手くいかないのはマッカサー元帥が日本を崩壊するために考えられたそうですが、大当たりでした。
でも一番大きな原因は何千人かに一人おっぱいの出ない人がかわいそうだから、、、みんな母乳がよいという話はやめようという、事なかれ主義、一億総中流主義のためだと思います。
みんな一緒は違います。
わたしは日本の医療が崩壊しないために、ノーフォルト制が引かれ、
医療への警察権の介入を断固反対します。
 わたしたち産科医はお母さんと赤ちゃんが大好きだから日夜頑張っています。どうぞ、モチベーションが一気に下がる措置は避けてください。
100%の医療のため、地域でお産できなくなったお母さんたちも100%の医療の犠牲者です。
どうぞわたしたちは仲間をかばっているわけでないことを、伝えてください。」
* ************
いかがですか。
この文章を読んでどのようにお感じになりましたか。
この医師は、逮捕されるのを覚悟してまで「いいお産」と向かいあっています。
我が国には、たくさんの「いい医師」がいます。
でもその「医師」も高齢化してきています。

次の世代が育ってきていません。
残念でなりません。



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産科医師不足は続く

2008年05月24日 | 日々の思い
産科医の問題はこれから当分続くと思います。
日本でいいお産ができる環境が整うかどうかは20年以上先にならないと結果はでませんね。
今、医師になっている人々の多くは、学業依存症で勉強でいい点をとるために自らの心の寂しさや親の愛情をうけるために学んで多少学業ができるから医大を受験して医師になった人が多いです。そのために患者の心が見えない医師になっているのです。従って心が通いあわないから医療訴訟になるのです。医師との信頼関係が構築できていれば訴訟にはなりません。
自然のお産を求めれば、当然「死」もあります。
いい医師を育成していくためには、中学校から医学の教育をきちんとしていかないと無理です。
医師になりたいという動機が「勉強ができるから」「高収入」ではだめです。「人のために奉仕する」という精神が根底にないといけません。

患者の意識の改革も必要です。
今の女性の心と体ではいいお産を望むのは無理に近い。
食事や日常生活のあり方や環境の問題が大きく影響し、私たちの体をむしばんでいます。
これからますます早産や未熟児、死産が増えて行きます。

それらが増えれば国の税金が医療費や保護に多額の金が使われます。
今の国の施策ではますます。お産ができないからだの子どもを産むという悪循環に陥ります。

新生児の時からお産に適した心と体をつくっていかなければなりません。今の都会ではなかなか難しいですね。
かといって、地方ではいいお産が出来ないという問題がおきています。それが医師不足です。
助産院や家庭分娩をしたくても嘱託医がいないと現在の法律ではできません。

最近、産婦人科医のなり手が少ないことの理由に、訴訟が多いことがあげられ、訴訟を回避する動きがあります。
うまく行かなかった場合には、自動的に第3者判定が必要と思います。現時点では訴訟しか手段はありません。
訴訟される理由は必ずあります。それは、ミスとか失敗とかだけではなく医療従事者の人間性にかかっています。
学業依存だけで医師になってしまうととんでもないことが起こります。
医学部入学の時点で人間性の選択がなされなければなりません。
そうしなければ、本来病気ではないお産を取り扱い、
家族とともに喜びを感じることのできる感性のある人が、
医師として選択されない可能性があります。
あるいは高校時代に医学を授業の一部に取り入れ、そのすばらしさを感じてもらう必要もあります。
医師のなかに尊敬に値する人が多ければ、子ども時代にそのような医師に接して医師の道を選ぶことがあるでしょうが、最近はそのような事態はへっていると思います。

また、大学での医学教育のあり方も、いい医療とはかけ離れていっています。
医師と言うより、医療技術者になっています。
診断は機器やデータだのみ、心と体、そして気を診ることができません。
大学教育で最も必要なことは、正常の人間の体を診ることです。
正常を知らずして異常を診ることは出来ません。

お産でもそうです。
正常なお産を教えていないことが問題です。
大学では「お産」を「病気」として教えているのではないでしょうか。
私にはそう思えてなりません。
最初から異常を想定し、無駄な医療介入をするからお産はややこしくなるのです。
正常な経過をたどっていれば、お産は「待つ」ことにつきるのではないでしょうか。

器械頼みの「お産」は危険です。



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カナダのお産事情

2008年05月23日 | インポート
今回は、海外のお産事情についてお知らせします。
たまごママネットのカナダ在住の会員さんからのレポートです。

カナダのようなお産は、今の我が国では無理でしょうね。
なぜならば、産婦が主体的にしかもポジティブにお産をするという意識が希薄で、産ませてもらうという状況では無理です。
最低限の診察しか行われません。
超音波の健診は2回だけです。
ある意味ではこの2回という回数が世界の標準です。
WHOの勧告は2回までとしているからです。
*****************
Q.日本にあるような、有床診療所(いわゆる個人の産院)という物が有るのかどうか?

A.皆無に等しいです。99%カナダの医療は州がやっているもので私立の診療所はごく一部です。
そして私立診療所には産婦人科はありません。
  妊婦健診をオフイスのような町の産科診療所で受けて、分娩になると大きな病院で出産するタイプが多いですが、分娩の場所は事前に自分で選択できます。

自分の家で産婆さんが来るというのもあります。結構これが最近の流行です。
産婆さんの場合検診も産婆さんが家に来てやることになります。
こちらの検診はドクターのオフィスでも問診が中心で超音波などはありません。
家に来てもらっても同じ内容の検診です。
分娩もバスタブや、台所や自分の一番安心できる場所で出来るという選択もあります。
  その場合、検診を受けていた医師は分娩に立ち会います。
担当のドクターは必ずどこかの大きな病院に属してますので、そこで
の分娩になりますが、妊婦の住んでいる地域から遠い場合は別の病院で紹介されたドクターに分娩をやってもらう場合もあります。

Q.ファミリードクターに検診もやってもらい分娩もやってもらう場合、そのファミリードクターによって立ち会えない場合もあると思われますが、その時は全く知らない医師や看護スタッフの中での出産となるのでしょうか?


A.その通りです。こちらのドクターは勤務時間が決まってますし、バケーションなどに行ってしまう場合もあります。

午前8時以前午後5時以降はシフト勤務の知らないドクターがバトンタッチです。
友達で長引くお産で4人ドクターがかわっていったと言ってました。

Q.入院期間はどのぐらいですか
A.異常がなければ1泊です。

Q.入院が短い場合は、産褥のケアーはどのように行われているのか

A.産褥のケアーは自分で出来るものと判断されてます。入院中も特に何もしてもらえませんでした。
縫い目がちゃんとふさがってるかという確認は何度もされましたが。
コミュニティーナースという地域の訪問ナースが退院後家に来てくれます。
彼女が母乳の指導や赤ちゃんの体重をチェックします。
色んな質問に答えてくれますが、大事なことは結局はドクターのオフィスに行って診てもらうことになります。

Q.分娩費用はどのぐらいですか
A.ゼロです。州負担です。病院で1人部屋を希望の場合入院費が1万円くらいかかりますが、払わなくても部屋が空いていればそこに入れてくれます。

日本ほど細かな診察をしてくれる産院はほかにないと思います。

カナダでは妊娠判定も自分で薬局でキットを買ってやり、その後医者に行って報告しても「よかったね」だけです。

検査はドクターのオフィスではなく、検査専門にやってるクリニックラボに行ってやります。
超音波での確認はお腹が大きくなってからでした。
何もなければ分娩まで2回しか超音波はやってもらえません。

私は妊娠初期からずっと出血が続きましたが自分で大げさに救急病院に行かない限りは、普通の検診では触診すらしてくれませんでした。

ドーパーでお腹の上から赤ちゃんの心音を確認し、ちゃんと動いていれば「大丈夫」と言って帰されます。

あと、お産の当日は陣痛が5分刻みになってから病院に電話するという決まりです。

それよりも早く電話をしたり、病院に行ったら門前払いされます。

私は忠実に5分刻みになるまで待って電話しましたが、あまりにも進行が早く病院に到着したとには子宮こうが9センチあいてました。
* ************
素晴らしいレポートありがとうございました。

カナダのお産の事情でした。
考えさせられるコメントですね。
皆さんはどのように感じましたか。



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産科医療は崩壊へ!!!!

2008年05月21日 | 日々の思い
「出産時監視怠り過失」病院側に賠償命令
今朝の朝日新聞の記事によると「過去に帝王切開した妊婦が自然分娩するのは危険性があるのに十分な監視を怠り子どもに重度の障害を負わせたとして大学病院を訴えた裁判で20日、病院側の過失を認め、約7300万円の支払いを命じた」としている。
裁判長は「注意深く関しすべき義務があり、緊急事態への準備をしておけば避けられた可能性が高かった」と指摘した。
自然分娩の際に、帝王切開の傷が避けて子宮破裂を起こした。帝王切開への移行が遅れた」としている。
この裁判で、ますますVBAC(経膣の試験分娩)が行われなくなることは必定である。
こうして、医療の幅が狭められていく、納得がいく「いいお産」は夢の夢に終わっていくのであろうか?

ある個人病院のデータです。
*************
「過去21年間の総分娩数11,800人のうち約300例の骨盤位を経膣分娩(骨盤位妊娠の8割)いたしました。
成功率は9割を超えます。
過去2年間(H18年・19年)は35件のうち34件成功しました。
成功率は97%です。
VBACについても細心最大の注意をはらい、経膣分娩可能と判断した場合は取り組んできました。
VBACは167例成功し、成功率は9割を超えます。
子宮破裂は1例もありませんでした。
過去3年間(H16年8月~19年12月)は、39例に試験分娩し、
36例(92%)がVBACに成功しました。
* *************

なんでもなくポンとでてくるようなお産もあって、そんなときは
産科医って楽しいけれど、難行するお産に3日もつきあって
やっとカンシや(死語です)吸引で出したりすることもあり、
それでもやっていけるのは、楽しいお産を経験できるから
だと、血しぶきを浴びて戻ってくる院長を傍で見ていて
私は思ってます。

「日本のお産」は本当に危機です。
* **************
本当にその通り、我が国のお産は危機だと思います。

この医師の場合は、「助産医」です。
赤ちゃんと産婦の様子を見ながら気の抜けない毎日を過ごしておられます。
我が命とスタッフの生活をかけて「母子の幸せ」のために努力されています。
精一杯の時間と努力をかけても、訴訟のリスクが呪縛のようにのしかかります。

「安全で自然なお産」も「ハイリスクなお産」と同様に扱わないと、訴訟のリスクなどを受けることになります。
訴訟のリスクを抱えてまで「いいお産」に固執する医師はいなくなる。

個人病院で満足のいくお産をするのは不可能になる時代はそう遠くはないように思います。
お産の主流は「大病院でベルトコンベア式」で安全という名の医療介入で進んでいくようになるでしょう。

それの方向に進ませているのは「医療消費者(患者)」であることを皆さん認識してください。

ますます、安全でリスクの少ないお産をするために「帝王切開」がお産の主流になってしまいます。
それで本当にいいのでしょうか。

逆子を治す「外回転術」や逆子の経膣分娩などは訴えられるリスクが大きく、
行う医師がいなくなるのではないかと危惧しています。
それに伴って、産科医療の若い担い手は育たない。
伝統的な素晴らしいお産は、いつ消えていくのでしょうか。
まもなくなくなります。

悲しく辛い思いをするのは「赤ちゃん」です。
このような背景の中で、お産の支援をしていることが情けなくなります。
とても寂しいです。



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孫を無理矢理取り上げる祖母の虐待

2008年05月20日 | 祖父母の弊害
夫の実家への里帰りで、祖母から無理矢理孫を引き離されたお話を送っていただきました。
身につまされます。
祖母の孫への虐待です。
**************
先日のお電話でグチってしまったGWの出来事をメールで送ります。
夫の地元への帰省中に、義母・夫・息子・私の4人で夫の親戚宅へ行きました。
その外出先から、義母が息子を勝手に連れ帰ってしまったのです。
帰省前から「私が子守をしててあげるから、たまには夫婦でゆっくり出掛けてきなよ」と言って
くれてたのですが、初めて夫の自宅へ帰省した息子は、場所見知りと人見知りがひどく、私か夫
が側に居ないとダメな状態でした。
そんな息子を見て「夫婦だけで出掛けるのはムリそうだから、息子も一緒にお出掛けしようね」
と夫婦で話し合っていたのですが・・・。
親戚宅から帰ろうとしていた時、義母が「ちょっと私が抱っこしてみようか?」と言い息子を抱
きました。
そのまま外へ出て、「ちょっとその辺を散歩してみようか?ワンワン見に行こうか?」と言い、
ブラブラと歩き始めました。
息子は義母に抱かれた途端に大泣きをしていたのですが、そのまま連れ出してしまいました。
そして、義母と息子の姿が見えなくなっても、息子の泣き声は聞こえていたので、すぐに戻って
来ると思っていたのですが、義母は一向に戻ってこず・・・。
心配した夫が2人の後を追ったのですが、義母から「親の顔を見せたら泣くからついてこないよ
うに。とにかく2人でゆっくりしてきなさい」と強引に追い返されてしまったと言って、夫だけ
が戻ってきました。
その後、義母が帰宅してるであろう頃を見計らって何度も電話をしたのですが、義母は電話に出
ませんでした。
義母の手前、すぐに帰るコトも出来ず、3時間後に夫と帰宅しました。
すると、私達の顔を見るなり今までに聞いたコトのないような声で息子が泣き出したのです。
3時間ぶりに抱っこした息子は、全身汗ビッショリで呼吸も速くなっていました。
私達がいない間、見慣れない場所や見慣れない人の側で不安で怖くて仕方なかったんだと思いま
す。
一生懸命泣いて、私達を呼んでいたんだと思うと、息子に対して本当に申し訳なくなりました。
いつもは息子が泣いたらすぐに抱っこしているので、息子は「一生懸命泣けば私達が戻ってきて
抱っこしてくれるはずだ」と思っていたと思います。
義母はと言うと、「外に居るときはマシなんだけど、家の中に入るとずーっと泣いててね。側に
寄ると大泣きするから、ほったらかしだったよ。オムツも見れないし。ゴハンも食べないし、お
茶も飲まなくてねー」と言うのみ。
その日は9時には朝食を終えていたので、私達が帰宅する15時までの6時間の間、ほとんど飲まず
食わずだったようです。
挙句の果てに「1歳過ぎてもオッパイなんか飲ませてるからいけない。オッパイでつながってる
から、私が預かれない」と言い出す始末。
「悪いのはオッパイじゃなくて、強引に連れ帰ったアンタだよ」と心の中でつぶやいてしまいま
した(笑)。
我が家は、「完全母乳で卒乳」と決めているので、そのコトも話したのですが「そんなのおかし
い。こんな大きな子が飲んでるなんて気持ち悪い」と言い、聞く耳持たずなので、それ以上は話
してもムダだと思い席を立ちました。
義母は3人の子どもを完全母乳で育てたのですが、全員1歳の誕生日を境に牛乳へ移行したそうで
す。
つまり「断乳」ですよね?
アンヨするくらいの子どもに授乳するのは気持ちが悪かったそうです。
息子の世話をしたいがために、息子が大好きなオッパイを止めさせるなんて、勝手なコト言うよ
な~というカンジです。
息子は1歳2ヶ月になりますが、今でもオッパイが大好き。
ゴハンをモリモリ食べても、オッパイは別腹というように、自分からオッパイを求めてきます。
飲みたくなると、服の上から触ってきたり、服をめくったりと、自分でオッパイを飲む時間を決
めて合図を出します。
そんな息子の仕種は「一方的に与えるだけだったオッパイが、いつの間にか息子が求める様になっ
たんだぁ。成長したなぁ」と微笑ましく思えるので、義母に何を言われても断乳する気は全くあ
りません。
これからも息子が離れていくまで、ゆっくり授乳タイムを満喫していきたいなって思っています。

GWに乱れまくった息子のリズムも、どうにか戻ってきました。
今日は21時前にお布団に入ってくれました。
明日からはお天気が回復するようなので(今日の午前中は台風の影響で大雨&暴風でした)、
息子と砂遊びでもしてこようかと思っています。
***************
おばあちゃんは、孫をおもちゃにするために、母親から取り上げようとします。
もっともっと温かい目で見てあげて欲しいものです。
こんな所にも世代間連鎖がでます。

このおばあちゃんも、子どもを取り上げられた悲しい過去を持っているのです。
この方の場合は、夫に理解があったので救われますね。

多くの祖母が子育てをささえてくれているのも事実ですね。
お姑さんといい関係が築けるといいですね。





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小中学生に携帯持たすな

2008年05月19日 | 携帯電話の弊害
「小中学生、携帯ダメ」やっと提言が出た。
政府の教育再生懇談会が「小中学生に携帯電話を持たせない」との提言を、今月末にまとめる中間報告書に盛り込む方針を決めたとの報道があった。
法的拘束力を持たないが社会や親に対するインパクトはある。

単に有害情報対策としてだけではなく、携帯依存症などの精神に対するダメージも大きい。
通話と居場所確認機能に限定した、小中学生向けの携帯を開発を求める等とあるが、持たせないようにすべきである。

害の方が多すぎる、携帯のおかげで子どもの生活習慣も大きく狂っている。
幼い頃から「依存症」になることは、その後の成長を考えるとそら恐ろしい。
わざわざ依存症にすることはない。
心の病を促進しているようなものである。

携帯電話の必要性は全くない。
居場所確認や安全の確認だけであれば、他の通信手段を開発すればいい。

携帯メーカーのあくどい商売に、子どもを巻き込みことは赦せない。
子どもには高額の携帯を買って喜ぶのメーカーだけである。
電磁波などが将来子どもに影響するかもしれない。
イギリスでは12歳まで携帯を持たせてはならないと聞く、日本もそうすべきである。




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深夜の子連れ徘徊は子どもをだめにする

2008年05月18日 | 常識・マナー不足、これでも親
最近、深夜に赤ちゃんや幼児、子どもを連れてコンビニやスーパーを徘徊している姿をよく目にする。

子どもと家族のふれあいが、仕事のやる気を起こすので夜中の買い物や家での遊びが10時すぎて遊んでいる。
とんでもないことである。
子どもは早く寝かさなければだめだ。
愚かな親の身勝手なへりくつは、子どもをだめにする。
家族団らんは休日や夜9時までにすべきである。
共働きだからとか、夫の帰りが遅いからなど理由にならない。

子連れで夜の町をうろうろすることは、子どもにとってプラスにはならない。

きちんとした生活のリズムや生活習慣をつけるのは、親の務めである。
もし買い物が必要であれば、夫婦であればどちらかが家で子どもと留守番すべきである。
乳児であれば母親が留守番するべきである。

子どもの脳や豊かな心は規則正しい睡眠によって育まれる。

シングルマザーの場合は、休日や時間の都合のつく早い時間に行って欲しい。

親の身勝手な都合で子どもを犠牲にして欲しくない。
その付けは、近い将来必ずやってくる。後悔してからでは遅すぎる。

今からでも遅くはない、早くやめて欲しいと願っている。



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子育てにマニュアルはない

2008年05月16日 | 子育ての悩み
私が尊敬する産科医からのメールをご紹介します。
************
我が家にはいま5ヶ月の孫と嫁が帰ってきています。この嫁を見ていますと、子どもがかわいくてかわいくて仕方がないようです。私は冷静ですので、かわいいと言うよりゴンタクレ(*)に見えるのです。でゴンタクレになりそうと言いますと「ゴンタクレにはならないと思う。
 麻の服が似合う爽やかな青年になる」と言います。
妻が、大きくなったら又顔は違ってくるので男前になるよと言いますと、「いえ、今もかわいいです」と擁護しまくります。そして今の自分は、この子どもに乳を与え、可愛がるのに時間をかけようと思うし、何か分からないホルモンのようなものがそうさせる気がすると言っています。
改めてこの当たり前の気持ちが、いわば本能に支配されたようなこの気持ちが大切だなと思いますね。
一昨日、当院にも子育てが出来ないと言って来た患者さんがいました。なんと「子どもがかわいくない」というのです。
自分の思い通りや、教科書通りにならないのでノイローゼになっています。
目を見ると明らかに睡眠不足でもあります。周りに両親もいるようですので、もっと気持ちを楽に、ある意味もっといい加減にして、今日はとにかく寝なさいと説明し様子を見ています。でもこうして相談に来る方はまだ良い方ですね。
* ゴンタクレ(やんちゃ、いたずらずき)
* ***********
幼児期に、親から愛されずに育った子は、親になっても我が子を愛することが出来ない人がいます。
抱かれていない親は、我が子を愛おしく抱くことが出来ません。
赤ちゃんを抱こうとすると身体が強ばり心のバランスが崩れてしまいます。
そのような場合には、心の治療と抱くことの練習を時間をかけてするそうです。

孫は無条件に可愛いですね。どんな子も天性のかわいさを持って生まれてきます。
その天性の可愛さが何らかの影響で失われていきます。
とても悲しいことですね。

子育てに「教科書」「マニュアル」はありません。

子育てに苦悩している人は、声をあげて手助けを求めてください。
悩んでいるあなたが一番つらいのです。
手助けを求めることは、悪いことではありません。
我が子の成長のためにも声をあげてください。
自分一人で抱えこまないでください。



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愛が子を育む

2008年05月15日 | 子どもの成長
2歳頃になると親以外の人たちと、ふれあいを求めるようになります。
親からしっかり抱きしめられ、満たされた愛を受けて育った子どもは、とても上手く他の人との交流がうまくできます。

同じくらいの年齢の子どもの声が聞こえると、その声の方に近寄っていきます。
その子に、大好きといって抱きついたり、キスをしたり親愛の情を示す行動をとります。

一方、赤ちゃんの頃から、しっかり抱きしめられて育っていない子は、他の子が近寄ってくるのも、抱きつかれるのを嫌う子がいます。
そんな時は、「あなたのことが大好きなんだって」とそのの子さんにも声をかけ、見守ってあげてください。
時間をかけて子ども同士が仲良く遊べる時を待ちましょう。

そのためにも、我が子を抱いて愛してあげてください。
愛されている子は、他の人を愛することが出来ます



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母育所の記事です

2008年05月13日 | 日々の思い
毎日新聞に掲載された記事を紹介します。
近畿の皆さん良かったら参加してください。
***************
新米ママに母育所 大阪のNPO、知恵伝授
 母親の育児力を養おうと、大阪市西区のNPO法人たまごママネットが8月、出産や育児に必要な知識を無料で伝授する「母育所」を東大阪市内に開く。近くで経営する保育所と連携し、妊娠段階から新米ママの子育てを支援する。法人の新井一令理事長(60)は「完ぺきを目指さず、子を見守る姿勢を大事に」と呼び掛けている。
 育児力の低下は、核家族化で祖父母が育児を指導できなくなったことが主因とされる。子育て中の母親を支援している新井理事長は、インターネットや各地での育児相談で「親になりきれない」との思いを抱く母親が多いことに気づき、「母育て」を思い立った。
 母育所は、法人が東大阪市菱屋西で経営している認可外保育施設「ポポくらぶ」近くの産婦人科病院内にオープン。月2回程度で、小児科やアレルギー科、産科の医師や保育士、栄養士らを講師に呼ぶ。触れ合いを深めるためのベビーマッサージや、はしの持ち方教室も。緊急な相談にも応じられるよう、講師は、大阪近郊在住者の中から選ぶ予定だ。
 妊婦、母親のほか結婚前の男女ら50人程度を募集する見込み。問い合わせはたまごママネット
【古屋敷尚子】
毎日新聞 2008年5月11日 大阪朝刊
*************
大変ですが楽しくやります。
おかげさまで昨日今日で参加者がありました。




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お産を考えるシンポジウム

2008年05月12日 | 日々の思い
6月の28日に京都で第2回の日本のお産を守る会」シンポジウムが開かれます。
多くの方にお産について考えていただくために参加しませんか。
****************
第2回の日本のお産を守る会」シンポジウム
を企画しました。

 望ましい周産期医療の姿は全国一律にかくあるべしと
定める以前に、地域ごとの特質に応じて、になう医療人の
感性と努力により構築されてきた実情を共有したいと思います。
また医療消費者の観点、医療人の自己規律の観点からの
話題を含めています。
【 プログラム 】
  会場 京都私学会館
 時間 17時~21時
 参加費 2000円
  ※終了後、懇親会を予定しています

  《内容》
  第1部 基調講演 池ノ上克先生 (宮崎大学医学部教授)
       「周産期医療の地域的展開ー宮崎県の場合」
  第2部 1次施設~3次施設 連携の構築
     シンポジスト  
     ○前田津紀夫(静岡県 有床診療所)
             「地域連携の実際」
     ○小野吉行(兵庫県 有床診療所)
             「地域連携の実際」
     ○白井貴子(京都大学)
             「医療経済学から見た地域連携の長所」
     ○勝村久司(無過失責任補償制度準備委員会委員)
             「これからの産科医療への提言」
     ○打出喜義(金沢大学)
             「プロフェッショナル・オートノミー」
お申し込みは
FAX 028-643-2450 または 
 e-mail:nihon-no-osan@hq.med-apple.co.jp


より詳しい案内は日本のお産を守る会HPをご覧ください。
 http://nihon-no-osan.com

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お時間がありましたらぜひ参加してください。
僕も行く予定にしています。

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毎日新聞の今朝の面に記事が掲載

2008年05月11日 | 日々の思い
今朝、私の記事が毎日新聞に掲載されていると友人からのメールがきました。

早速、新聞を購入して見始めたのですがなかなか記事を見つけることが出来ませんでした。
あきらめて机の上に置いたところ、何との関西版朝刊の1面に記事が出ていました。
「新米ママに母育所」母親の育児力を養うために講座を開くという内容の記事です。

記事を読まれた方から、申し込みの電話がたくさんありましたが、まだ詳細を決めていません。
今月末までに内容を固めます。
7月から月に2回ほど開催しようと思っています。
日曜日の開催を予定しています。

詳細が決まりましたらまた記事になると思います。

明日は、朝から電話の応対に忙しくなり、仕事が手に着かないのではないかと案じています。
1面掲載の記事の威力は大きいです。



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