座間市緑ヶ丘に梅花、桜、彼岸花の名所となっている「かにが沢公園」はある。当園の遊歩道の一画に植栽の一見モクレンのような白い花の樹木と出会う。モクレン科モクレン属の「タイサンボク」であった。タイサンボクは「泰山木」と書き、「モクレン」や「コブシ」などと同じ仲間である。公園樹、庭園樹に適しており2月早春から続くこの「モクレン属」の最後を飾るのがこの「タイサンボク」である。花期は丁度今頃の6月~7月である。枝先に大型の白花を開きかすかに甘い香りがある。萼片は3個で花弁状、花弁は広倒卵形でふつう6個である。白い花と常緑で光沢のある深緑色の葉のコントラストが美しい。大輪で純白の香りのよい花はこの時期希少で魅力ある花であるが、樹高が高く上向きに咲くため見上げないと気づかない。(2206)
相模原市緑区に花の女王「バラ」と共に「アジサイ」の名所「相模原北公園」はある。麻溝公園もアジサイの名所であるが、当園のあじさい園は「和と洋アジサイの出会い」をテーマとして「アジサイの丘」、「アジサイの谷」、「アジサイの山」のエリアに200種、10000株が植栽されている。満開時の圧倒的の「アジサイ景」は美しさは市内随一である。当園の「アジサイ」はアナベル、シロテマリ、マリンブルー、リベラバイヌ、ハルナ、センセーション、プリマ、ピンクシャワー、エンジアンタム、フラウ・オチョウである。「真花」を「装飾花」が守っているように咲くアジサイの花姿、花色から「四葩」、「四片」、「八仙花」、「七変化」とも呼ばれる。日本原産の花でその種類は今では世界中に200種類以上もある。当園は「アジサイの丘」、「アジサイの谷」、「アジサイの山」の3エリアに分れて散策路がいくつも張り巡らされている。中心部に位置する「アジサイの丘」には主に「西洋アジサイ」、「アジサイの谷」では当園の特色の一つ真っ白の「アナベル」が植栽されており一株一株が創り織りなす集合美はまるで雲海を見ているようである。園全体のアジサイグラデーションは言葉が出ないほど幻想的な美しさである。(2206)
町田市森野に町田の古刹として知られている日蓮宗寺院「長瀧山妙延寺」(多聞院)はある。創建は永和2年(1376)。当寺は池上本門寺日山の弟子日顕が開基、「檀越」の菩提寺として建立。天明年間には「祖師堂」、「客殿」など大規模な伽藍を有し長期に亘りその名を博した。本尊は曼荼羅である。町田市役所庁舎の先、右側にある「山門」を潜ると静寂な境内には入り母屋造りの「本堂」、「書院」、「客殿」、「庫裏」、「鐘楼」、「博物館」などが建ち並び、「満願祖師」、「不動明王」、「愛染明王」等の仏像などを収蔵している。本堂左横には「日蓮上人像」が静かに寺域を見守っている。(2206)