浮世絵などの図版付きの吉原解説本。
医師以外は例外なく駕籠は禁止で歩いて入るしかない、武士も帯刀禁止とか、身分を振り回しても通じないのはちょっと気持ちいい。
大火の度に大店が潰れたり復旧までに街中で許される仮店で大もうけする業者が出たりという話(30頁)や、遊女が心中立て(客へのまことを示す)の極みに指切り(小指をつめる)をする痛ましい話とその際に受刑者の指や模造品などを10人の客に渡すのが普通という話(58頁)など、したたかな駆け引きの話が興味深く読めます。花魁は、禿(かむろ。遊女屋に奉公する少女)や新造(禿が13、14歳になったもの)が「おいらの姉様」と呼び習わしていたのが短縮されて「おいらん」になったのだとか(9頁)。
吉原で育てられて高い教養を身につけ、金や世俗の力になびかない誇りを見せた高級遊女も出る一方、酷使され病気になり無惨に死んでいった多くの遊女たちの姿が簡潔に紹介されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_cry.gif)
佐藤要人監修、藤原千恵子編
河出書房新社 新装版2007年1月30日発行(初版は1999年)
医師以外は例外なく駕籠は禁止で歩いて入るしかない、武士も帯刀禁止とか、身分を振り回しても通じないのはちょっと気持ちいい。
大火の度に大店が潰れたり復旧までに街中で許される仮店で大もうけする業者が出たりという話(30頁)や、遊女が心中立て(客へのまことを示す)の極みに指切り(小指をつめる)をする痛ましい話とその際に受刑者の指や模造品などを10人の客に渡すのが普通という話(58頁)など、したたかな駆け引きの話が興味深く読めます。花魁は、禿(かむろ。遊女屋に奉公する少女)や新造(禿が13、14歳になったもの)が「おいらの姉様」と呼び習わしていたのが短縮されて「おいらん」になったのだとか(9頁)。
吉原で育てられて高い教養を身につけ、金や世俗の力になびかない誇りを見せた高級遊女も出る一方、酷使され病気になり無惨に死んでいった多くの遊女たちの姿が簡潔に紹介されています。
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佐藤要人監修、藤原千恵子編
河出書房新社 新装版2007年1月30日発行(初版は1999年)