伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

徒然草 無常観を超えた魅力

2021-02-11 22:06:17 | 人文・社会科学系
 「徒然草」について、主として近世以降の紹介本・解説本の評価・解釈等を紹介して、現代の読み方・評価とは違う読み方があることを紹介し論じた本。
 最初と最後で「つれづれ」の意味を、退屈・することがないと解するか、寂しさ・寂寥・静寂と解するかを相当な執念を持って論じています。タイトルでもあり重要性があるということなんでしょうけれども、それがどうしたという感じもします。
 教科書に特定の段だけが掲載され学習されることもあって、徒然草を段ごとに分解して読むことがならいとなっているけれども、近世には順序を考え、まとまったものとして読む方が通例であったことが紹介されており、それはそうだろうなと思います。
 女性を想い惑うことは老いも若きも賢者も愚者も止められない(かの惑ひのひとつ止めがたきのみぞ、老いたるも、若きも、智あるも、愚かなるも、変る所なしと見ゆる:第9段)というのと、恋愛の情を解さない男はつまらないものだ(万にいみじくとも、色好まざらん男は、いとさうざうしく、玉の巵の当なき心地ぞすべき:第3段)というのは、そぐわないのか、ことの両面・ありようを説いているのか、兼好は悟りを説いているのか、粋・楽しみを説いているのかなど、一筋縄ではいかないところに読みがいがあるのだろうと思いますが。


川平敏文 中公新書 2020年3月25日発行
コメント
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