伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

辞めない社員の育て方

2022-12-30 22:05:09 | 実用書・ビジネス書
 千葉県内の公立小学校の教員・教頭・校長を務め、定年後大学で講義を持っている著者が、自らの教育実践等の経験に基づいて教育について論じた本。
 著者の経験に基づいて、小学生あるいは学生がやる気になる、生き生きと参加する授業の工夫であったり、校長等の経験によるリーダーのあり方などを述べているところは、実践的で説得力があると思いますが、それがタイトルの「辞めない社員」にどうつながるのか、そこに持っていく部分はちょっと観念的になり無理に言ってる感もあります。著者自身が3回辞表を書いた(あとがきにかえて:157~175ページ)というのですから、自分の実践が辞めない社員の育て方なんだと言われても説得力がありません。
 タイトルは気にせずに、後半の不登校の小学生たちを集めて富士登山をする試み(138~141ページ)とか、校庭に人力の伝統技法(上総掘り)で井戸を掘ってビオトープを作る試み(142~151ページ)などを読むのが、楽しげでありまた爽快感もあってよさそうです。


大久保俊輝 時事通信社 2022年11月24日発行
コメント
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