本日は横浜ユーラシア文化館で開催中の「遣唐使は見た!-憧れの国際都市 長安-」を見てきた。
今度の12月1日(日)の午後から、横浜市歴史博物館で開催されるシンポジウム「遣唐使とユーラシア世界」に参加する。それまでには一度見ておかなければならないと思い、本日出向いた。
遣唐使が見た中国、その政治・文化・経済の中心地である長安の当時の世相、国際都市としての様相からの視点での展示である。
正倉院展などで垣間見ることの出来る当時の異文化を彼らがどのように見て、どのように受容しようとしたか、これは興味がある視点である。
さらに遣唐使としてわたった人々が西方の文化をどのように理解していたか、「胡人」をどのように見ていたか、彼らの頭の中の世界地図はどのようなものであったか、清海は尽きることはない。
現在も昔も圧倒的な文化の落差を抱えて接した異文化体験はその後の列島の政権・文化を担う人々にどのような影響を与えたのかは、大きな課題であろう。この体験は鎌倉時代の元寇、室町時代後期から戦国時代のヨーロッパ体験、幕末・明治期のヨーロッパ体験、戦後のアメリカ体験などの異文化体験とも共通性を持った体験として普遍化することも可能であるかもしれない、とは昔学生の頃誰かに聞いたことがある。そのような学問、あるいは思考の方法があれば興味がある。私の力ではとても適わないが‥。
展示品カタログがシンポジウムの開催される12月1日以降でないと出来上がらないとのことらしい。緑釉の小さな水差しなど心惹かれる美しい品物も多数あったが、うろ覚えでしか記憶がないのが残念である。カタログが来てからもう一度見学したいものである。